去年までは時間をかけて「自家製めんつゆ」を仕込み、消費していましたが、今年になりめんつゆ作りが面倒になってしまいました。そこで今回は、時間をかけずに市販のめんつゆをおいしくする方法をお伝えします。
まずは良い「めんつゆ」を買う
市販のめんつゆといっても様々な種類があります。高価なものでは、ストレートタイプの濃縮していない本格的なものもありますが、これらはコストが高く、毎日使うには難しいです。
いろいろと比較してみてよかったのが、この「にんべん つゆの素ゴールド」です。1本1000mlで1,000円を切るコストパフォーマンスと、味の良さが魅力です。AmazonよりもYahoo!ショッピングなどの方が安く買えことがあるので、複数のサイトを比較してみてください。
商品のレビューには「化学調味料が入っていてがっかりだった」との意見もありましたが、市販のめんつゆには基本的に化学調味料が多く含まれていると考えてください。
自家製でめんつゆを作ったことがある人ならわかると思いますが、こうした濃い出汁の味は、鰹や昆布をどれだけ濃くしても出せません。ある程度は出汁をベースに使っていると思われますが、その大半を化学調味料に頼っています。
めんつゆを美味しくする方法
まずは鰹節と昆布を用意します。おすすめは小分けになった鰹節です。花鰹はとにかく酸化しやすく、開封後数日で臭くなってしまいますので、大量にストックを作らない限り、小分けの鰹節袋を使うのが良いと思います。
【Amazon.co.jp限定】にんべん フレッシュパックソフトプレミアム 本枯鰹節 1.5g×30袋(削り節 個包装)[大容量 ほんがれ かつお節] 1699年創業 鰹節・だし専門店のにんべん
個人的に研究してみた結果、大容量パックに酸化防止剤や乾燥剤を入れたり、真空パックにしてみたりと試してみましたが、結局、一度開封すると劣化が進んでしまいます。特別な業務用の設備がない限り、小分けパックを使った方が良いでしょう。
福島鰹株式会社 熟成 利尻昆布 500g (無添加/昆布/だし用) 京都で100年続くかつお節屋 (大容量/国産/出汁) だし こんぶ
一方で昆布はあまり酸化しません。湿気を防ぐだけで、何ヶ月保管しても味わいはあまり劣化しないので、少し大きめのパックを購入し、ジップロックで空気を抜いて保存するのが良いと思います。
自家製風めんつゆの作り方
写真のように材料を準備し、分量は自由に調整してください。出汁を多めにすれば濃い味に、少なめにすればあっさりした味になります。衛生的にアルコールスプレーで消毒した鍋に、鰹節と昆布を入れ、市販のめんつゆを全量注ぎます。
つけておく時間は、常温10分程度で大丈夫だと思います。
長くしすぎるとえぐみが出たり、昆布のぬめりが出たりするので注意してください。
昆布も鰹節もそのまま口に入れても大丈夫なものですので、特に加熱しなくても大丈夫だと思います。他には少量のお湯で、濃く出汁を作る方法もありますが、少し面倒なので、上記の方法の方がおすすめです。
最後に、アルコールスプレーで除菌した「茶こし」や「ざる」などで内容物を濾します。
それを、元のペットボトルに戻せば完成です。ほんの10分程度で完成します。
次に「小原久吉商店 湯浅醤油 再仕込しょうゆ」などの濃口醤油を足します。
出汁の量が増えると塩分を足さないと味が薄くなりますので、醤油を追加して塩分濃度を上げ、香りを良くします。
どれくらい美味しくなる?
本枯鰹節削りで本格的に作っためんつゆを100点だとします。
市販のめんつゆが30点、「にんべん つゆの素ゴールド」の初期状態が45点だとすると55〜60点くらいには美味しくなります。
液糖と化学調味料の味が舌に残るので、 蕎麦マニアは絶対に騙すことはできません。
それでも材料が少し本格的になるので、初期状態のめんつゆからすると1.5〜2倍くらい美味しくなるんじゃないでしょうか。
お蕎麦やそうめん、うどん以外にも、煮物など色々なものに使えるので、これを簡単に作っておくと、それっぽい料理が短時間で作ることができます。
保管方法
この方法で作っためんつゆは、保存期間が本来より短くなるため注意が必要です。塩分濃度が高ければ長く保管できますが、それでも冷蔵庫で1ヶ月以内に使い切るのが良いでしょう。
必ず冷蔵庫で保管してください。
醤油、みりん、酢は常温で保管しても細菌が発生しにくいのですが、めんつゆは出汁の成分が入っているため、夏場に常温で保管すると数日でカビが発生する可能性があります。
めんつゆのレビューで「常温保管していると”白い麹”が浮いてくるが、そのまま使っている」という意見を見かけましたが、これはおそらくカビです。
自家製めんつゆ風の「なんちゃってめんつゆ」を作る場合は、作業中に液体に直接指が触れないようにすること、塩分濃度を高くすること、必ず冷たい場所で保管することに注意してください。
また、使うときには香りが変質していないか、酸化していないか、表面に何か異常のある沈殿物がないかをチェックしてください。さわやかな昆布や鰹の香りがする分には正常で、普通に使えますが、何か嗅いだときに異常があるように思った場合は、使うのを中止してください。
そんなわけで、衛生管理に気をつけて、冷蔵保存をして、真似してみてくださいね。
コメント