誰も教えてくれない引っ越し会社選び

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引っ越しは事前知識が無いと大変なことに

何度目か思い出せないほど引っ越しを繰り返していますが、今日はその経験を元に余り語られることのない「誰も教えてくれない引っ越し会社選び」について書いてみたいと思います。

一括見積りサービスにご注意を

一括見積りサービスというのは非常に便利で、荷物の量や住所を入力すると自動的に2~10社程度から見積もり連絡が来るというものです。楽天市場や価格コムなどが有名です。
但し悪質な会社もあり、中でも「引越し侍」は避けた方がよいです。個人情報を2年以上も保持していてウォーターサーバーや光インターネットの営業電話を匿名で掛けてきます。引越し侍の問い合わせフォームより、「個人情報の削除をお願いします」と依頼してあったにも関わらず、後日に電話の営業をしてくるような悪質な会社です。現在はどうなっているか分かりませんが、2018年頃には営業電話が掛かってきて、しびれを切らして嘘の氏名を告げたところ名簿から削除されました。

また優良な一括引っ越し見積もりサービスでも、電話番号を入力すると「送信」を押した直後から何十件と営業電話が連続して掛かってきます。通話中にも再度コールの通知が来て、初めての場合だと驚いてしまうはずです。
これには理由があって、一括引っ越し見積もり会社は各社から手数料として1件当たり500円程度の紹介料を受け取ります。つまり10社から見積もりが来た場合、その時点で5000円近い金額を一括引越し見積もりサービス業者が受け取っているのです。

そうなると引越し業者は高いお金を払っているので、必ずしも成約したい訳であり、なるべく迅速に電話でアポイントメントを取ります。強引な業者も多く電話に出て「概算はいくらでしょうか?」と聞くと家具や荷物の内容を口頭で聞き出し、そのまま「では、このまま契約に移ります」とその場で強制に誘導します。「まだ他社から連絡待ちですが」と言っても契約を取りたいため、自社の優位性を強く説明してきます。ひどい場合だと「今決めていただかない場合は、明日には料金が高くなりますから」と脅しを掛けてきます。こういった脅しの電話が続々と来るので、引っ越す前からどっと疲れてしまうわけです。ですので個人情報や電話番号を入力するときには細心の注意が必要です。

それでも相見積もりは有効

しかし1社だけで見積もりを取るよりは、複数の会社で見積もりを取った方が金額も有利ですし、優良会社が見つかる可能性も上がります。そこで、もし引っ越し見積もりが初めてであっても手慣れた雰囲気で、電話に出た瞬間から「現在5社で見積もりを取っていて、明日には、その中で最も○○な会社と契約します。」と伝えると良いでしょう。
価格が最優先であれば「最も安い」、他には「最も補償が手厚い」など一番決め手になる部分を伝えます。

電話で見積もりを取る場合は、多少面倒でも着信があった会社を一時的に電話帳登録して、担当者名をメモしておくと折り返しに便利です。例えば「ABC会社 鈴木 32万円」など書いておけば、何十件着信があってもパニックになりません。断った場合は削除しておけば、スムーズに相見積もりから選ぶことが可能です。

これをしておかないと、え?誰だっけ?ん?どの会社だっけ?となってパニックに陥るので、初めての一括見積りサービスの時は気をつけて下さい。

筆者の場合は電話にうんざりしているので、メールでお願いしています。

安すぎる業者も気をつけよう

また、単身引っ越しの場合だと信じられないほど安い場合もありますが完全に値段だけで決めてはいけません。
例えば「ワンルームのあなたの場合は12,000円〜引っ越し可能です!」など、宅配便並の価格の業者もあります。

このメールの業者に問題がある訳ではありませんが、飛びついてしまう前に業者名を検索して、過去の引っ越しでトラブルが無いか事前にチェックしておく位の事は必要です。また、梱包材やダンボールを2千円分相当プレゼントして、車両やガソリン代、高速料金、人件費(この場合は恐らく2名)で12,000円というのは、やはり薄利多売でギリギリの線を攻めていると言えます。高ければ良いわけではありませんが、大切な家財がある場合は注意しましょう。
マンションで養生が必要な場合があったりしますが、格安業者だと移動中に部屋に傷が付いてしまったり、共用部分に傷がついた場合の補償が怪しいです。

格安業者だとエアコンの冷媒ガスを大気開放して信じられない環境汚染をしたり、設置時に真空引きをせずに全然冷房が効かないなんてことも実際にありました。冷蔵庫の横置きや、ドラム式洗濯機の水漏れなど杜撰な作業をする業者も中には存在します。

良い引越し業者の判断の仕方は?

もし単身赴任の1Kでダンボールが10箱、冷蔵庫、洗濯機、デスクといったコンパクトな引っ越しであればメール見積もりや電話見積もりが良いでしょう。距離にもよりますが、2~5万円程度で良い引越し業者が探せるはずです。

しかし4人以上の家族や100平米超え、もしくは輸入家具やガラス、食器、美術品が多い家であれば必ず対面見積もりをしましょう。先方の業者も慣れているので、同時の時間で相見積もりをしても大丈夫です。例えば2月10日に5社の見積もりを呼んで、その中から選定するなどです。

実際に250平米級の引っ越しをしたことがありますが、初めに来た大手A引越し社は見積額が97万円、箱詰め、シャンデリアは不可という驚きの対応でした。次に来たO社は大手A社とくらべると遥かに対応が良く、ダンボールの開梱作業、シャンデリア移動も含めて69万円、そこから他社対抗で値引くという話でした。
次に京都で有名なJ社、ここは何度か利用した事がありますが、迅速かつ格安で気持ちの良い会社です。縦割りで統制が取れていて、作業中は京都弁なまりの怒涛でバイトに厳しいのですが、その分安心して任せられます。今回の見積もりでは破格の54万円でした。大手A社の半額近い価格です。
最後のL社はそこから少し高い金額ですが、当日の作業員の殆どは正社員、更にアルバイトは引っ越し経験3年以上などと人員に力を入れていて、補償や対応などもきめ細かいのが特徴でした。ダンボール開梱作業は外注ですが、ダンボールごとに担当者のサインが入って、破損の時は担当者の評価が下がるなど責任がはっきりしています。

このように業者によって千差万別で、実際に対面で話すと各社の利点難点が明確になります。この中で気に入ったところを選べば良いのです。

大手だからと言って100%安心はできない?

共通して言えることは、大手だからといって信頼できる訳ではないということです。新人バイトが悪い訳ではありませんが、大手引越社は未経験者が多く、当日に高校生や大学生が初バイトで来る可能性もあります。

とあるアルバイト募集サイトには驚きの内容が書かれています。未経験者歓迎、高校生、大学生歓迎、アルバイトデビュー歓迎など…。中には友達紹介2,000円、氏名1回3,000円など不思議なワードも。その他には日払いOK、大手企業とあります。
この状況からすると、誰もが知っている人気女優がテレビCMしてるからと言って、100%安心引っ越しという訳ではなさそうです。

重視するポイントと引っ越し会社の特徴から選ぼう

引っ越す時に重視するポイント(価格やサービス)と引っ越し会社の特徴を比較して、なるべく合う会社を選ぶのが得策です。価格とサービスは必ずしも釣り合うとは限りません。高い価格だからと言って大手A社のように不慣れな新人が来る可能性もありますし、格安でも十分な技術、養生や補償が有るとは限りません。過去には荷物が無くなったことも一度だけあります。

ネットの口コミはサクラの書き込みや、一括見積りサービス業者の意向によって左右される事があるので、どこが信頼できるか調べるのは難しいですが、上記の事をできる限り細かく聞いて比較するのが満足いく引っ越しにつながるはずです。

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