ワイン1年生(門下生)の私たちは、茶の稽古をするときは岩鳴山古樹や鳳凰単叢鴨屎香など飲みながら
「いや〜天然に自生している原木こそが至高」「車が入れない険しい山の中に歩いていき、農薬と無縁の地のエネルギーを感じる」
なんて言ってる割に、ワインになると急に「自然派は○○」「絶対に亜硫酸入れた方がいい」「肥料によってブドウが健康になり、農薬で病気が予防できる」といった具合に、ビオワインを毛嫌いしています。
甲州といえばグレイスワインしか飲まないのですが、たまには面白いかな?と思い、「ドメーヌ・オヤマダ BOW」の赤と白を購入してみました。
どちらも自然ワインで、濾過していないシュール・リー製法です。
白ワインの方は結構美味しくてジュースのようにすいすい飲めます。「ファンシー」という表現がぴったりです。これなら普段ワインを飲んでいない人でもすっと楽しむことができます。
赤ワインの方も面白く、セパージュは」カベルネ・フラン、マスカット・ベーリーA主体、ムールヴェードル、タナ少量」ということですが発泡してガスがボコボコ。スプマンテの域に入るほどに軽度なスパークリングワインになっていました。
どちらのワインも、ネガティブな要素は無いのですが軽快でジューシ、近所のオジサンが「ワイン作ってみたよ!」といった感じの味わいです。近年の日本のアルコール事情は最悪で、若者の大半が人工香料や合成甘味料で固められた缶チューハイを飲んでいます。果実ベースの缶チューハイもまた飲んではいけないような香りと味がします。
BOW!は1,600円(税込1,760円)という非常に手頃な価格で国産ワインを作っているので、普段ワイン飲まない人にほど楽しんで欲しい1本です。これを飲むと、果実から作られる無添加のワインというのは、どれほど豊かなのか納得できるはずです。
高貴な輸入ワインのような香りや味はないかもしれませんが、入門ワインとして最適です。