「繊細、敏感で疲れる」なんちゃって自称HSPが急増?【判定チェックリスト】

一人暮らしの教科書

SNSを見ていると猫も杓子もHSP、HSS型HSPと自慢気にプロフィールに掲載しています。

ひどいとプロフィールに「ADO、ヨルシカ、Official髭男dism、ディズニー、HSP、ASD、発達障害、OD、難聴、ADHD、双極性障害、複雑性PTSD、LGBTQ、DID(解離性同一性障害)、強迫性障害、パニック障害、醜形恐怖症、希死念慮、左脳派」など、もう何がなにらや全部乗せ。

ニンニクマシ、野菜マシマシ、アブラマシ、カラメマシマシの方が短いくらいです。
どこかでプロフィール文章をコピペ配布しているんじゃないか?ってくらいによく見かけます。
これプラス政治や宗教的な主張やオカルト話が混ざってくることもあり、間違えて開いてしまったこっちが疲れてしまうくらいです。

HSP=非常に感受性が強く敏感な気質もった人

HSPは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼び頭文字をとってHSPエイチ・エス・ピーと呼ばれています。

2015年頃から書店で本を見かけるようになり、昨年ころから一般的に呼称されるようになりました。

HSPチェックリスト

何個当てはまるでしょうか?

テレビを見る
ニュース動画を見る
ドラマを見る
映画が好き
流行音楽が好き
東京に住んでいる
電車を利用する
寝るときに香水をつける
水道水を飲む
外食チェーン店に行く
百貨店やドラッグストアで化粧品を買う

これ1つでも当てはまる人はHSPではありません。
とても軽度なHSP、もしくは環境に耐えきれずうつ病になっているはずです。

本当のHSPに会ってきました!

わたしの身の回りには本物のHSPが何人か存在します。
彼らには次のような共通点や特徴があります。

  • テレビを見ない
  • ニュース映像を見ない
  • ドラマを見ない
  • 映画を見ない
  • 音楽は聞いたとしても古典的なクラシックが中心
  • 空気のきれいな静かな田舎に住んでいる
  • 特別な事情がないと電車には乗らない
  • 寝る時は無臭、普段から香料を使わない
  • 水道水は飲まない、井戸水か濾過水か煮沸水
  • 外食チェーン店に行かない、外食回数が極端に少ない
  • 無香料や天然香料の化粧品しか使わない

このような特徴がありました。
特に共通しているのが、刺激の強いテレビを見ない、突然大きな音でCMに切り替わったり、感動的なBGM、芸能人の大声や手を叩くのが苦手のようです。なぜこのようになるか解説してみます。

テレビを見ない

突然シーンが変化したり、目まぐるしく内容が変わる。大音量のCMで15秒で強い主張をする広告を見せつけられる。
映像の濃度が激しい、数秒前まで動物の愛くるしいシーンだったのに次の瞬間には交通事故ニュース速報で現場の映像が流れる。
とにかくテレビは絶対に見たくないという人ばかりです。テレビを見るHSPに会ったことがありません。

ニュース映像を見ない

これもHSPには共通していることです。新聞や紙媒体でニュースを追うことはあってもテレビ映像や動画でのニュースはみません。
死亡事故現場や殺人事件、憎悪を伴う犯罪などが平然と公然のニュースとして流れます。知っている街の映像に交通事故のあとを見せられるというのはHSPのとってはトラウマや強いストレス以外の何物でもありません。他国の戦争やデモの映像も恐怖症やストレスを感じてしまいます。

ドラマを見ない

HSPは人の感情を強制的に揺さぶるような演出が嫌いです。「はい、ここのシーンで泣いてください、感動してください」という押しつけの多いドラマは繊細な人間にはストレスでしかありません。三角関係や人間関係で一人が大声を上げて怒ったり感情的になったり、これらも強いストレスです。
文庫本や詩を読んで涙することがあっても、ドラマで涙することはありません。
冒頭のディズニーなんかもHPSは好まない傾向にあります、なぜなら人を感動させるように音や光、映像を多様して心を揺さぶるためです。

映画を見ない

アクション映画や人が傷つく映画が特に苦手です。そうでなくても、急に大きな音量や派手なシーンに移り変わる映画、ものが壊れるシーン。
誰かが感傷的になって苦しい気持ちになる映画など、ほとんどの映画がHSPの人に受け付けません。
ではネイチャー系のアースなどの映画が好きか?と聞かれればそうではありません。今までペンギンのシーンだったのに突然カメラは海の中に移動して、シャチが出てくるシーンに切り替わる。こういう想像できない演出がストレスです。

音楽は聞いたとしても古典的なクラシックが中心

日常的にテレビも見ない、映画も見ない、音楽も聞かない、というストイックなHSPに出会ったことがあります。
ただHSPでも特定の古典的なクラシックを好む人はいます。弦楽器やピアノなどプラグを使わない楽器を好みます、これは本人に想像できる音の範囲で表現されるので安心感があり落ち着くようです。
最近の流行音楽は打ち込み音源で突然意図しない音が出てきたり、突発的な音色が目まぐるしく変化して、鮮烈でバイオレンスな歌詞を歌い上げるのでHSPにはストレスになります。

空気のきれいな静かな田舎に住んでいる

東京に住んでいる時点でHSPではありません。あるHSP人間と車で東京に向かったことがあるのですが、田舎から内気循環にしたままで新宿で窓を開けた瞬間に咳き込んでしまいました。「わぁ、くさい!ここはドブの近く?」そう聞かれたのですが、有名な公園の近くでドブも見当たりません、そこから彼を心配して窓を開けっ放しにして新鮮な空気を入れているのですが、どこを通っても「ドブのニオイや腐敗臭がする」と苦しがっていました。
半日経った頃には少し慣れたようですが、ぐったり疲れてしまい「早く帰りたい」と繰り返していました。
HSPではない筆者でさえ、渋谷や新宿は格別に臭いですし、東京のいたる所で下水のようなニオイを感じます。そこで生活している時点でHSPではないのです。

特別な事情がないと電車には乗らない

日常的に電車に乗っている人もHSPではありません。あのブレーキ音や振動音、暴力的なほど大音量のアナウンスに様々な人の声や汗のニオイ、車内も気持ちの悪い揺れに人混みに光に広告に、何一つ良いところがありません。HSPを自称して電車に乗る人は、よほど鈍感な人間です。
HSPではない筆者でさえ東京メトロの地下鉄から湧き上がる下水臭に嘔吐しかけたことが何度もあります。あの階段上がるときは息を止めるようにしています。やはり電車に乗っている人は、とてもではありませんがHSPではありません。もしHSPなら余りの苦しさに耐えられないことでしょう。

寝る時は無臭、普段から香料を使わない

自称HSPが「寝る前にベッドにスプレーをして寝香水する」とブログに書いていました。こりゃとんでもない鈍感女性もいたものだなと関心してしまいました。シャワーを浴びて寝る前の嗅覚というのは非常に敏感で日中のそれとは比較になりません。本当のHSPならば、充電器の青色LED一つでさえ強いストレスを受けて寝れなくなりテープで塞いでしまいます。無音で真っ黒、または小さなロウソクのような暖色照明で無味無臭が理想です。
ベッドに香水を振りかける人はよほどニオイに鈍感な人間がすることです。出張先のビジネスホテルで古い喫煙室を当ててしまい、タバコとオジサの汗臭さで苦しい時なら理解できますが、自宅でやることは絶対にありません。

水道水は飲まない、井戸水か濾過水か煮沸水

標高1000メートルの田舎に住んでいるHSPの人で驚くことがありました。その家は河川上流の水源から地下水と、近くの浄水場から引いた水道水の2系統を使っています。どちらも「これぞ名水!」といえるほどに美味しく、水道水でさえカルキも少ないのが特徴でした。
普通の人であれば美味しい、美味しいと喜ぶ山の水を、わざわざ毎回煮沸させてから飲んでいました。「こ、これがHPSか!」と関心してしまいました。非加熱の水が耐えられないようで、外食もきわめて一部の店にしか行けない、都会には出ないと非常に神経質な生活をしているようでした。
私も自宅では浄水していますし、外で水を飲むときは不味くないかな?と緊張してしまいますが、それが比でない位に繊細なのがHSPです。

外食チェーン店に行かない、外食回数が極端に少ない

私は本物のHSPではなく、少しだけ神経質なタイプですが外食に行くと「お皿は本当にきれいかな?」「テーブルがベトベトする気がする」「このスプーン拭き直そうかな?」など手で触れるもの全てが気になってしまいます。そして水をくちにつけた瞬間、「おええ〜カルキ臭い……」「コップを消毒する塩素のニオイ…」など気持ち悪くなってしまうことがあります。酸化した油の香り一つでさえ乗り物酔いのような気持ち悪さを覚えます。
しかし職人が切り盛りする和食店など、天ぷらを出すのに嫌な油のニオイが店内に一切ない、空気が深呼吸できるほどきれい、化粧室が完璧にきれい、提供される皿やグラスも完璧に磨き上げて曇りひとつありません。このような店は味も空間もストレスフリーで、HSP対応店です。
HSPを自称しながら大衆居酒屋に行くような人は、日常的に香水をつけるひとと同じくらいにインチキです。

無香料や天然香料の化粧品しか使わない

ある二十代女性は天然素材の無香料の化粧品しか受け付けないと、強迫性障害のようにこだわって選んでいました。化粧水の中にもすぐに揮発する天然香料を用いた優しい香りから、コンビニ香水や洗濯機に入れる安い柔軟剤のような強烈な合成香料まで様々な種類があります。
百貨店は入るだけで”香害”、ドラッグストアにはそもそも良い化粧品がないと豪語していました。

この他にも毎日、朝昼晩で合計1時間近く歯を磨く。自分の口臭や汗のニオイが気になりすぎて潔癖症になっている。
タオルを何度も変えるなど、他人だけではなく自分のニオイに対しても敏感で強迫性障害になっているようなHSPも存在します。
自分自身でさえ臭くてストレスなので、彼らからしたら公共で不特定多数の人間と過ごすのは厳しいことでしょう。

なんちゃってHSP診断も多い

この診断も私が適当に考えたものですが、同じように巷にはなんちゃってHSP診断が溢れています。
面白そうなので試しにやってみたのですが、スタートすると突然大きなオレンジの断面写真が出てきて腰が抜けそうになりました。
こんなに彩度が高く、刺激の強い写真が飛び出てきたら、本当のHPSであれば既にストレスでひっくり返っていることでしょう。

この診断テストを作った人は間違いなくHSPではありません。HSP対応にするならば、「白の背景」「手漉き紙のような優しいクリーム色」「彩度の低いサラサラの砂の写真」など刺激の弱いものに切り替えていただきたいですね。
このサイトは診断していると、今度は桜の写真がドッカーン!と表示されたり、エフェクトで画像が変化したりと、ヘトヘトになってしまいます。

なんちゃってHSPが急増中

そんなわけで、SNSやブログで自称HSPが急増していますが彼ら彼女らのほとんどは「なんちゃってHSP」で、視覚的にも嗅覚も、味覚も、感覚も全て刺激の強いものになれた人たちなのです。ASD、発達障害のようにファッション感覚でプロフィールに書いているだけなのです。

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