ポンペイ遺跡とは?
およそ1900年前のヴェスヴィオ火山の大噴火により、一瞬にして廃墟と化したポンペイの街。火山灰のおかげで街はそっくりそのまま当時の様子を残しており、当時の生活を間近に見ることができるということで人気なのが、このポンペイ遺跡です。
例えばワインを入れていた瓶、ちょっとエロチックな絵や落書きなどがあったりと、他の遺跡ではなかなかお目にかかれないものがポンペイには残っています。言うなれば、ローマ人の生活の最も近くまでいける、ステージ前最前列のような遺跡という感じです。
遺跡は流石、1万2000人もの人工を抱えていた都市だけあり非常に広大で、ゆっくりと見て回りたい人、そしてヴィーナス神殿、アポロ神殿、ジュピター神殿や、オデオン劇場に数々のフレスコ画など見所の全てをチェックしたい人は半日掛けて回ることになるでしょう。
観光はフィレンツェやローマが中心だけど、どうしてもポンペイ遺跡は見てみたい!という遺跡好きも多く、ナポリでアジア人に出会って彼らのプランを聞けば皆「ポンペイに行くんだ」と答える人気ぶりです。
実のところアクセスはそれほど良いとは言えません。イタリア観光の中心となるローマからさらにかなり南まで行かなければならないし、ポンペイ周辺に観光地が多数あるわけでもなく、結局ポンペイのためにに一日割かなければいけないということになってしまいがちです。
しかしそれでも見てみたい、という人のために今回はポンペイ観光のコツを紹介しています。
ポンペイへの行き方
ポンペイに行きたい場合に、もっとも現実的な方法はナポリに宿を取り、日帰り旅行としてポンペイを訪れる方法です。またそうでない場合にも、基本的には一旦ナポリ中央駅までフレッチャロッサなどで移動し、そこからローカル線でポンペイまで行くことになるかと思います。
今回はナポリ中央駅からポンペイ遺跡への行き方をとってもラフに紹介します。
まずナポリ中央駅の券売機で、チケットを買います。メジャーな行き先一覧にポンペイがあればそれを押して、無ければ検索します。
するとポンペイ行きの電車が時間順に一覧で表示されるので、そこから乗り換えが無いもの、移動時間が短いもの、自分に都合に合うものを見つけて選びましょう。ポンペイはナポリ中央駅からはメジャーな行き先なので、かなり分かりやすいですね。
そして電車が決まったらそれを購入しますが、この際電車のナンバー(R123456など英数字です)がそこで表示されるので、これをメモするかiPhoneなどで記録しておきましょう。
これはなぜかというと、プラットフォームを見つけるときに便利だからです。自分の電車のプラットフォームを確認するには駅の電光掲示板を使いますが、その際に電車の行き先が自分の行き先と違う場合があります。
イメージとしては「東京」から「豊橋」に行こうとして、新幹線の行き先が「名古屋」であるようなものですが、これがイタリアの地名にもなれば自信を持って別の行き先が表示されている電車に乗れる人は多くないはずです。
しかし電車の番号と時間だけ確認すれば、ほぼ間違いはありません。毎回電車のプラットフォームで「これは○○行き?」と聞く必要がなくなります。
電車に乗ってイタリア鉄道(トレニタリア)のポンペイ駅まで行ったら、まずは駅を出る。駅前の道は上の写真のようになっています。
ポンペイの至聖なるロザリオの聖母のバシリカを意味するSantuario della Beata Vergine del Rosario di Pompeiという教会が見えていますね。本当はポンペイ遺跡のすぐ横に到着する周遊鉄道を使ってもいいのですが、このポンペイ新市街の教会は美しいことこの上ない。アジア人観光客も少なく静かで美しい場所です。
歩いてポンペイ遺跡までもそれほど遠くないので、ぜひこちらの駅から行ってみていただきたいところ。さて、この教会の目の前で左に曲がってローマ通りをあるけば、すぐにポンペイ遺跡の入り口です。
次は、ポンペイに宿を取るのはおすすめ?という話と、ポンペイ遺跡の観光を楽しむためのコツについてを解説します。