エレアコやエレガットが選ばれる理由
さてライブにアコギやガットギターを使おう!と思うと、実はうまくいかないことが多いもの。
もちろんアコギやガットギターのソロであれば、マイクで音を拾ってしまえば良いのですが、バンドなどで使う場合にはそうもいかない場合が実に多いんですね。
最も大きな問題はハウリングです。バンドなどの中で楽器をマイクで拾おうとすると、ハウリングしてしまうことが多い。
特にドラムが入ると、基本的には音を拾うのは難しいと言えます。また音をマイクで拾おうとすると、音質的にもアコギやガットギターは常にマイクの前に立って位置を気にしながら弾かなければならないことになり、ベストな選択とは言えません。
そこでピックアップです。しかしピックアップでも後付けしたものもハウリングを起こしてしまうことが多く、結局もともとライブで使うことを前提としたエレアコ・エレガットが選ばれるようになるわけです。
今回はそんなエレアコ・エレガットの選び方についてをみていきましょう。
搭載ピックアップに注目しよう
エレアコやエレガットを選ぶときにはまず、搭載しているピックアップに注目してみましょう。実のところエレアコやエレアコのグレードというのは、ついているピックアップを見てみるとある程度分かってしまいます。
例えばこのエレガットはJuan Hernandez ホアンエルナンデスのものですが、PREFIX PRO Blendというピックアップがついていて、このピックアップがついているものは大体定価20万円ほどであることが多いですね。
また本格的にアコースティックなサウンドを生かした音をライブで使いたければ、選ぶべきはコンデンサーマイクとピエゾをブレンドして使うピックアップ、上のPREFIX PRO BlendやRare Earth Blendなどではないでしょうか。
結局ピエゾのピックアップの音というのはピエゾらしさがあり、言葉を変えればエレキ的な音なので、生音に近づけるには限界があります。できるだけ生音らしく、それでいてライブでもハウリングしない音を見つけるには、その会場でピエゾとコンデンサーマイクのブレンド比率を変えて、その線を探るのが一番です。
バンドで使うなら薄めのボディを
またエレアコやエレガットを、ドラムやベースなども含む編成のわりと本格的なバンドの中で使うのであれば、少し悔しいところではありますが、生音の響きを犠牲にしてでも薄めのボディのエレアコやエレガットを選んだ方が、ハウリングしにくく便利であることが多いですね。
ただし上のエレガット、Cordoba 55FCEのように、ボディが薄くても十分に良い音で鳴るエレガットやそれに類するエレアコもあります。どうしてこんなことが可能なんだ?と思うほど大きく良い音で鳴るこういった類いのギターは、作りや構造デザインが優秀だったり、使っている木材が非常に目の詰まった良いものだったりします。
本当に驚かされるので、色々と試してみてください。
プリアンプを使おう
意外に大事なことですが、エレアコやエレガットは上の写真のようなプリアンプやDIを使うことによって、音が格段と良くなり、ハウリングが断然起きにくくなります。
これは音楽をやっているとよくある「電源ケーブルを変えると音が良くなる」というような非常に繊細な話ではなく、普通にまったく音の質や出せる音量の限界が変わります。イメージとしては非力な車に非常に優秀なターボを乗せて、馬力を180psから260psにする感じです。
また例えピエゾのみの、あまり優秀とは言えないピックアップのついたエレアコやエレガットを使っている場合にも、デジタル臭さや音の角が取れ、プリアンプを通すと実用的な音になったりします。ぜひ店頭で試してみてください。
いかがでしたか?
今回はエレアコとエレガットの選び方のコツを紹介しました。是非参考にして、良い物を選んでくださいね!