ヨーロッパな雰囲気のあるお洒落なシャツが欲しい!そこで、どの国のシャツを買うのが良いんだろう?と悩んでいるあなたのために、シャツを作っている代表的な2国であるイタリアとフランスのシャツの違いを紹介します。
第一ボタンまで閉めてお洒落なフランスのシャツ
シャルベというブランドを中心としたフランスのシャツの特徴は、何よりも上品でエレガントなこと。アメリカのシャツのように前立てやボタンダウン、胸ポケットなどの装飾や機能性重視の仕様にせず、基本的にシンプルで美しいスタイルを追求しています。
さらに、イタリアのシャツに比べると端正でややコンパクト、少し前に出るような襟も特徴です。上のシャルベのシャツを見てみると分かると思いますが、襟は全部のボタンを閉じた時に少しキュートにまとまるような四角形に近いような形状をしていますね。
ここがイタリアのシャツとの一番の違いです。この手の襟はジャケット&ノーネクタイとの相性が悪く、ノーネクタイでボタンを開けてジャケットを上から着ようとすると、シャツの襟が飛び出てしまうことも多いです。むしろ第一ボタンまで閉めて、カーディガンなどと合わせるのがお洒落ですね。
またシャルベのようなわりと高級なシャツになっても、ミシン縫いがメインなのもフランスのシャツの特徴です。イタリアのシャツのようにギャザーが複雑になったり、シワが風情的なノリになったりということは少なく、常に凛とした雰囲気でもありますね。ボタンなども極端に分厚いものは用いず、常に控えめで上品、少しキュートです。
フレンチカフスとも呼ばれるダブルカフスはフランスのシャツのアイデンティティでもありますね。
フランスのシャツは第一ボタンまで閉めて着たいシャツです。そのため、比較的華奢で身長が高く、顔の小さめな人に似合います。
ワイルドで色気のあるイタリアのシャツ
それに対しイタリアのシャツは基本的に、ノーネクタイでジャケットと合わせてきると色気が出るようなものが多いです。特徴はまず襟の形。少しワイドで三角形に近い形状の襟が、ノーネクタイでボタンを開けたときにワイルドに広がるため、色気が出るんですね。
前立て、胸ポケットが無いという点はフランスのシャツと同じです。特にイタリア人はシンプルなシャツを好むヨーロッパ人の中でもとくにシンプルなシャツを好みますね。
次に特徴的なのは、高級になればなるほど、手縫いの割合が増えていくシャツが南部イタリアを中心に多いことです。例えば上のアットリーニのシャツは4万円程度ですが、袖付け襟付けを始めとした多くの部分が手縫いで、各所にギャザーが寄せられています。言ってしまえばシワシワな外観です。また、襟やカフスもほとんど芯が入らず柔らかいので、ちょっとよれた印象もあります。
しかしイタリアのシャツの場合はそれが魅力なんですね。
これらの特徴は特にイタリア人が、シャツを着た時の着心地を非常に大切にすることが理由になっています。ギャザーが入っている分動きに余裕が出て、大きく動いてもつっぱるような感覚がありません。また手縫いを多用しているため、柔らかくストレスの無い着心地になっていますね。
さらにイタリアのシャツは生地や色合いにも、イタリア的なセンスがにじみ出ていることが多いです。例えば独特な褪せたような色合い。これらを「そんなものもありか!」と思わせる組み合せでストライプやチェックにしたシャツはイタリアシャツの十八番ですね。
ボタンを開けて着ると色気のあるイタリアのシャツは、やや筋肉質で肩幅や胸板のある人に似合うと思います。
いかがでしたか?
もちろんブランドやシャツそのものにより個性はありますが、イタリアとフランスのシャツにはそれぞれ傾向がありますので、知っておいて損はないはず。
ぜひ自分に似合うシャツを見つけてくださいね!