BMW 420i クーペってどうなの?

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新型4シリーズクーペ 420i Coupe M Sport

BMWよりリリースされた新型4シリーズクーペ”420i”を紹介します。
4シリーズというのは3シリーズの2ドアモデル”3シリーズクーペ”の後継モデルに当たります。
ドアの枚数を絞り、低い全高を実現した4シリーズは美しいスタイリングでオーナーを魅了します。

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中でもこの420iはエントリーモデルであり、4発のエンジンですが比較的手に届きやすい価格で税込み532万円となっています。
今まではBMWの4発エンジンというのは”廉価モデル”という印象が強く、「本来のBMWの楽しみはない」と言われ続けていましたが、4シリーズになりどう変化したのか、価値はあるのか、そういった面からもお届けしたいと思います。

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4シリーズの美しさ

クーペのスタイルというのは、ごく贅沢と言えます。
”4ドアの新型3シリーズと、2ドアの4シリーズに性能の差があるか?”と聞かれれば、無いに等しいわけです。
走行性能、居住性、燃費など、まるで3シリーズと同等と言えます。

ですがなぜ4シリーズが存在するか、それは美しいから。
9割以上の人が便利である3シリーズを選ぶのに対し、クーペはそのスタイリングに魅了された人のために存在するのです。
例え夫婦二人でしか車を使わなかったとしても、買いものの荷物置き場や稀にの送迎のために4ドアを選ぶはずです。
つまり4シリーズは”乗る人を選ぶ”訳です。

日本車は合理化により2ドアのクーペを殆ど生産しておらず、スカイラインクーペ、新型86/BRZなどに限られます。
ただ、そういった国産車であっても、この4シリーズのようなエレガントさは纏っていないといえます。

上記のような面から行っても2ドアである4シリーズは特別なもので、美しいスタイリングと言えます。

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420iの運動性能

420iと聞くとBMWオーナーはこう思う人もいるはずです、「廉価版の4発ではBMWの楽しみは少ない」。
確かにBMWの”走る歓び”というのは、自由自在に操れるダイレクトなハンドリングと、シルクのような6気筒のエンジンである、というのには間違いがありません。

以前までのE92 320iは確かに遅く、ハンドリングは優れているものの、加速性能がお世辞にも良いものとはいえませんでした。
ですが、近年のBMWの4発エンジンは非常に優れており、エンジンフィーリングの改善と加速性能の向上、低速からのトルク感など様々な問題が飛躍的に向上しました。

この420iにおいても、184馬力のパワーと27.4kgのトルク。以前のE92 320i前期の156馬力、20.4kgから大幅な進化を遂げました。
パワーで言って28馬力、トルクは7kg増と余裕の進化です。
それでいて燃費性能も向上し12.0km/hであった燃費が16.4km/hという素晴らしさ。
パワーアップと燃費向上という相反する分野を克服したのが、この新型420iと言えます。

エコモードを使えば1000kmに渡る長距離でものんびりと快適にドライブすることができますし、スポーツモードに切り替えればスポーツカーさながらのエンジンフィールでワインディングロードを楽しむ事ができます。
420iは自然なステアリングと理想的な重量配分により、クーペモデルでありながらスポーツカーのような操作性が楽しめます。
軽量コンパクトであり、車両の大きさを感じさせないのも特徴的です。

特にブレーキーング時の姿勢変化に強く、オーバースピードの状況からカウンターステアを当てるリペアも自然に行う事ができます。
競合にあるアウディA5も試乗しましたが、ミッションはDCTなだけあり滑らかで素早い加速でしたが、ブレーキやコーナリングの性能はBMWの方が一段上手と言えます。

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420iの内装

内装ですがF30の3シリーズセダンと似ています。
ハンドルの形状やダッシュボード、ナビゲーションの位置など殆ど共通と言っても良いはずです。
エアコンとオーディオが1シリーズと共通なのは少し寂しいですね。

ステアは以前の3シリーズクーペと比べると僅かに大きい印象を受けます。
シートのポジションや視界なども3シリーズクーペと、とても似ています。
BMWオーナーであれば全ての操作が直観的に行えると思います。

パーキングのボタンに関して言えばアウディの方が新しく分かり易いと言えますね。
メーターについては、先代に似たシンプルなデザインで可読性が高く、機能的と言えます。
近代はブルーの有機LEDを利用した玩具のようなディスプレイが多いですが、そんな中このシンプルなデザインを突き通してくれるのがBMWの渋いところでもありますね。

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420iの乗り心地

4シリーズは3シリーズの高級ラインとして設定されたモデルですが、同乗者の快適性や居住性よりもドライバーの楽しさを優先しているモデルと感じました。
段差の乗り上げなどコツコツと心地よい程度に抑えられていますが、こういった振動や道路の状況を受けやすく”快適性”だけで言えばアウディA5やメルセデスのCクラスの方が優れていると思います。
それよりも、コーナリング時の車体の安定性やロールの少なさ、ブレーキング時の挙動など4シリーズは基本的に全て”ドライバー”が意のままに操ることのできる気持ちのよい乗り心地を目指しています。

新型6シリーズにも試乗しましたが、こちらのモデルは同乗者の快適性や、よりロングツーリングに向いている疲れにくい挙動など4シリーズとはコンセプトが異なるのを感じ取れます。ですので420iの乗り心地はドライバーにとっては素晴らしく、同乗者にとってはまあまあ普通な乗り心地と言えます。
ゆっくりと低速で綺麗に舗装された道を走れば、ごく快適とも言えます。

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420i Coupeか420i GranCoupeか

4シリーズグランクーペは後からリリースされた4ドアのモデルです。
個人的には3シリーズで良かったのでは?と少し思う所はあります。

ですが、4シリーズの美しいスタイリングを残したまま4ドアに乗れるという利点はあります。

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このようにリアのドアが開くのがグランクーペの特徴です。
もともと6シリーズが4ドアモデルを出したのが始まりで、6シリーズの当時はメルセデスのCLSを意識して製造されたようです。

アウディがA5を発売して、それの4ドアモデルとしてA5SBを発売しましたが、今回はその手法を真似て発売されたと言えます。
クーペが欲しくても家庭の事情などで踏み切れない人も多いという潜在需要を狙った設定ですね。

ドアの長さは短くなり、一気にセダンぽさが出ます。
やはり6シリーズのように全長がとても長いモデルならば格好が付きますが、これですと3シリーズと同じように見えます。

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グランクーペの特徴のもうひとつは、リアのトランクがハッチバックになっている所です。
これもまたアウディのA5の真似と言われてしまっても仕方ないですね。

リア周りのデザインは優れていて、美しいランプや先鋭としたデザインとなっています。
トランクの角を落としたデザインは先代の335iクーペを意識させますね。

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クーペとグランクーペのどちらを選ぶかと聞かれたら、迷うこと無く「クーペ」をお勧めします。
家族がいるならば3シリーズセダンを選べば良いですが、基本的に2人で乗車する事が多いのであれば普段の美しさを重視するのも粋だと思います。

特に長距離のドライブに出かけたり、旅行に頻繁に行く時に2人で出かけるのにクーペは最適です。
贅沢なひとときを過ごすことができるはずです。

420i Coupe

以前にも増して魅力に磨きがかったモデルです。
4気筒のエンジンですが、フィーリングや燃費など様々な物が改善されているので、過去のイメージが強い人ほど試乗してもらいたいモデルです。
特に普段から飛ばさない人は420iであればぴったりのスペックと言えます。

ひと世代前のエコカーほどの高燃費でありながら、美しいスタイリングと高い運動性能。
BMWでなければ実現しない歓びが凝縮されたモデルです。
興味があれば、是非とも試乗&検討をしてみて下さい。

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