先日「大きい工場ガチ勢って腰に南京錠を常備してて作業時にはブレーカに鍵を掛けるし、その為に鍵が付けられる構造になっている」というツイートを読み、関心していたのですが、そのときに工場で不慮の事故を防ぐ、物理的なロックアウトシステムを知りました。
ガチな場所ではこういった金具を使い、作業環境者が1人1個以上の施錠を行うことで、「”全員による開錠”がなされるまで物理的にスイッチロック」まで徹底しますね。
中途半端なところは「責任者1名による施錠」で済ませますが…(それでもやらないより凄くマシ)https://t.co/2wqA6xLT9S pic.twitter.com/U3nX2c9v0N— ネワノ (@One_of_Engineer) September 23, 2024
工場で不慮の事故とは?
大規模な工場には、会社の正社員だけでなく、協力会社の作業員も現場にいることがあります。
中でも機械の整備やメンテナンスを行う土日に事故が多いようです。
だいたい死亡事故って土曜日曜のメンテの日に起こったりする
他の協力会社の動きなんて知らされていなくて
出てきた正社員が なんで電源落ちてんだ とうにゅう! ギャー
の流れ— 毎日がトイレ掃除 😺の (@mikeke0505) September 24, 2024
このツイートのように、メンテナンス作業の実施を知らずに、落としてあるブレーカーを戻してしまい、機械が動き出し、最悪死亡事故が発生してしまうようです。
対策方法としては、命札(いのちふだ)といって、主に建設現場や工場で使用される安全標識をブレーカーやドアの前に置くことが一般的です。これにより作業中に電源を切ったり、機械を停止したりする際に、誤操作を防ぐために使用されます。
ところが、命札が掛かっていたり、作業中のマグネットが貼ってあっても、安易にブレーカーの電源を入れてしまう人が発生するようです。
物理的なロックアウトシステムとは?
ロックアウトシステムは、最大6名までが同時に施錠できる装置で、全員の鍵が解除されるまで機械を操作できない仕組みです。これにより、他の作業員が誤って機械を起動するリスクを防ぎます。
装置はアルミとスチールで作られており、耐腐食性が高く、長期間使用が可能です。使用方法は、まず機械やブレーカーに掛け金をかけてハスプを閉じ、各作業員が順に鍵を施錠します。全員の施錠が完了するまで機械操作が不可能となり、安全が確保されます。
物理的なロックアウトが重要
工場や建設現場では、物理的なロックアウトシステムが事故防止において非常に有効です。
作業員が複数いる場合でも、全員が施錠を解除するまで機械の操作ができないという徹底した安全策が取られています。ロックアウトシステムの導入は、工場での不慮の事故を防ぎ、安全な作業環境を確保するために欠かせない手段です。
このシステムを利用することで、誤操作による大きな事故を防ぐことができ、作業員の命を守ることができます。
参考サイト:https://ec.midori-anzen.com/shop/e/ea156x01b/
余談
ちなみに余談ですが「ゲートキーパーマルチロックシステム」という似たような形状の鍵が存在します。
こちらは全員分の鍵がなくても、一つだけ鍵があればドアを開けることができるというものです。 例えば、複数の会社が別々でこのドアを開けて保守や整備をするような場合に都合の良い鍵です。
また、鍵をかけ忘れた場合、どの会社の人が忘れたのかということも判断できるので、 すべての会社に同じ鍵を渡すよりも、こういった別々の鍵を取り付けることにより、責任の所在を明確にすることが可能です。
ただし先ほどのロックアウトシステムとは異なり、一つの鍵で開いてしまうので、 安全対策としては向いていません。企業でなくても、個人でも利用できるものなので、ちょっとしたアイディアのときに活用してみてください。