早速iPhone 16 Proを使ってカメラ撮影をしてみました。興味がある方は、ぜひその写り具合をチェックしてみてください。
写真をタップすると元画像が拡大され、細部までズームすることで、どのような写りか確認できます。画像はかなり大きくなるため、Wi-Fi環境での閲覧をおすすめします。
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iPhone16 Proは一眼レフカメラに近い性能
新しいiPhoneは、先代の15 Pro Maxと比べても、よりニュートラルで自然な色合いや表現になっています。個人的には、これまでのiPhoneの中で最も気に入っている写り方です。特に、以前よりシャープネスが抑えられており、過度な介入感が少なく、自然な表現に変化しています。
iPhoneはここ10年ほど、HDRを駆使して暗い部分を補完し、明るい部分を抑える処理を行っていますが、その結果、人間の目で見た時のような自然さに仕上がっており、これはまさに天才的な技術です。
私は以前、職業として写真を撮っており、Nikonのフラグシップモデルを複数台使用したり、いまだにLeicaで遊ぶことも多いのですが、50万円から100万円近い機材と比較しても、iPhone 16 Proで撮影した写真は劣るところがなく、驚くほど簡単に撮影できます。
iPhone16 Proで撮影した写真の作例
例えば、こちらの写真では、左のドーナツ屋さんの車の銀の部分がまるで実物の車が目の前にあるかのように、正確に表現されています。金属の質感や少しくすんだ雰囲気、空の青さが滲んでいる感じなど、従来のスマートフォンでは考えられないほどの写りです。
中央の写真では、空と建物、影が映し出されています。HDR処理のおかげで、空の青さは鮮明で、建物も明るく映っており、一眼レフカメラのような画質を感じます。
右の写真では、発色の鮮やかなパラソルと対比するように、左側の緑が黒く沈んでいます。このように、無理に暗い部分を明るくするのではなく、その時の自然な光を重視していることがわかります。
一昔前なら「ラティチュードが広い」と表現されるかもしれませんが、コントラストの強いハイライトから暗部にかけて、幅広い対応ができる写真が撮れる点が特徴です。
iPhone 16 Proの広角カメラと色温度
また、広角カメラのパースが歪みにくいのもiPhone 16 Proの特徴です。さらに、複数の光源による色温度の違いも自然に処理され、目で見たままの滑らかな表現が可能です。
例えば、天井から外の明るい昼間の光が降り注ぎ、2階部分はニュートラルな5000ケルビン前後、1階はやや暖色の照明が使われているにも関わらず、一枚の自然な写真に仕上がっています。
スーパーで撮影した果物と野菜の写真では、スーパー独自の青白い照明に影響され、メロンやリンゴが少し青っぽく映っていますが、ホワイトバランスを調整すれば修正可能です。
光物と反射物の撮影
アクセサリーとワインのボトルです。つまり、光物といって、表面がツヤツヤで反射するような状態を指します。左の写真は、もう少し強い影が出そうなシーンですが、iPhoneの機能により補正され、影がそれほど強く出ていません。ただ、シャープネスが少し強く出過ぎており、全体的に硬い印象の写真になっています。右のワインボトルの写真も鮮やかで良いのですが、こちらもややシャープネスが強い印象を受けます。
こちらはお店のサインボードの写真です。強い光や影、さらには文字が発光しているにも関わらず、非常に自然な仕上がりになっていると思います。右側の文字は発光していませんが、その質感がよく表現されています。
今後は、本格的な一眼レフカメラがなくても、このiPhone一台で簡単な取材や撮影は十分にこなせるかもしれませんね。