株価の動向を掴む最もシンプルな方法は、日経平均株価を見ることです。ご存知の通り、日経225は日本の上場企業の中でも特に重要なプライム市場の225社を選んだものです。
しかし、前日の米国市場や経済指標の影響で、一部のセクターだけが売られることもあり、その場合、日経平均株価だけでは全体の動向を把握できないことがあります。個別銘柄を1社ずつチェックするのも良い方法ですが、もっと効率的に動向を確認するには、ヒートマップツールが便利です。
SBIヒートマップツール
残念ながら、SBIヒートマップツールを利用するにはSBI証券に口座を開設する必要があります。しかし、口座開設は無料で、少額からの取引も可能ですので、開設しておくと便利です。
ログイン後、国内株式の画面に移動し、上部にある「ヒートマップはこちら」をクリックすると、新しいブラウザウィンドウでヒートマップが表示されます。
ヒートマップツールの使い方
ヒートマップは、緑色や赤色などの色を自分で設定でき、全体の株価動向を一目で確認できます。ブロックの大きさは時価総額に連動しており、特に影響力の大きい銘柄は大きなブロックとして表示されます。
通常、緑色をマイナス、赤色をプラスと設定する人が多いですが、逆に設定することも可能です。
また、画面左上の「セクター」をクリックすると、高流動性100銘柄や日経225ETF、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場、産業別などを表示することもできます。
面白い機能として、日本と米国の株式を混合表示することもできます。例えば、耐久消費材セクターでは、テスラとトヨタが並んで表示されます。電子技術では、AppleやNVIDIAの隣にSONYやキーエンスが表示されるのが興味深いです。
気になる企業があればクリックすると、その日の株価の変動がすぐに確認できます。
たとえば、左側が0%に近く、右側に行くほど-3%に近づいている場合は、徐々に株価が下落していることを示しています。
ヒートマップツールの注意点
ヒートマップツールは便利ですが、精神的に悪影響を及ぼし、誤った取引判断をしてしまうこともあります。
例えば、全体が緑一色だと、あたかも大暴落しているかのように感じることがあります。
翌日の相場では、全体が赤色になっており、昨日マイナスだったトヨタやホンダが本日プラスに戻っている一方で、金融セクターは下落を完全には回復していません。これを見て、米国FOMCを警戒して金融セクターの戻りが鈍いと判断することもできます。
全体の動向を掴むには便利ですが、このツールだけを頼りに売買をすることはお勧めできません。
私の意見では、デイトレードなどの短期取引で利益を上げるのは中級者以上の技術が必要だと思います。自信がない場合は、長期保有で配当金を受け取りつつ増資を繰り返し、数年単位で資産を増やしていく方が良いでしょう。
以前はウォッチリストを使って主要企業をチェックしていましたが、このヒートマップツールを使うことで、全体の動向を把握するのが非常に効率的だと感じました。
皆さんも感情的にならないように意識しつつも、こうしたヒートマップツールも活用してみてくださいね。