港区では乾杯といえばシャンパンが定番。そこで、「港区女子として舐められないシャンパン選び」を伝授します。これで他の格下港区女子と差をつけよう!
(予め断っておくと、しがないブルゴーニュワイン愛好家なので、シャンパンは対して知識がありません。適当なネタ記事なので、真に受けないようにお願いします……。)
出された泡を飲む
勘違いした港区女子にありがちなのが、「安いシャンパンは飲まないの」と言って、 普通のシャンパンを見下すことです。
これでは、めんどくさい水商売女性だと思われてしまいます。そうではなく、「性格が穏やかで、シャンパンに造形がある女子」を演じましょう。
手始めに、安いシャンパン、モエ・エ・シャンドン、ポメリー、ヴーヴ・クリコなど、どれが出てきても喜んで飲む姿勢が大切です。
シャンパンの読み方は何でも良い
Champagneの正式な読み方は、シャンパーニュになります。
日本ではシャンパンという読み方が一般的です。
ソムリエに注文するときだけ、「シャンパーニュのリストはありますか?」と正式な呼び方をするとスマートです。あとは、シャンパンでもシャンペンでも、泡でもシュワシュワでも何でもOKです。
ワイン界隈の集まりでも、「とりあえず泡にしますか?」と言うのが定番なので、呼び方は気にしなくて良いです。
これだけは絶対に覚える
シャンパンは、ぶどう品種が少なく、基本的に3種類となるので覚えておきたいところです。
•主要品種
白ブドウ: Chardonnay (シャルドネ) 白いお花っぽい香り
黒ブドウ: Pinot Noir (ピノ・ノワール) ナッツや豆を焙煎したような香り
黒ブドウ: Meunier (ムニエ) いらない子
Blancde Blancs (ブラン・ド・ブラン) → シャルドネだけ使ったシャンパーニュ
Blancde Noirs (ブラン・ド・ノワール) → 黒ブドウだけ使ったシャンパーニュ
Rose (ロゼ) → 白ワインと赤ワインをブレンドしている
また、良い年にできたシャンパンを「ミレジメ」と呼び、瓶に年数が入ります。
ただ必ずしも年数が入っているからといって高級とは限りません。年数表示のないマルチビンテージ (MV) の方が高級な場合もあります。
一般的には、シャンパンのグレートヴィンテージは1990年、1996年、2008年、2012年ですので、ラベルにこの数字を見かけたら「1996、良いビンテージですね」と声にすると良いです。
長く話すと分かってないのがバレてしまいます。
分かってるフリをする
ラベルに「Grand Cru」と書いてあったら、「グラン・クリュなんですね」と言えば喜ばれます。ちなみに「Premier Cru」の方が格付けが下ですが、すなわち低品質というわけではありません。
Grand Cru グラン・クリュ
格付け100%クリュ(村)のブドウだけで造ったシャンパーニュ
Premier Cru プルミエ・クリュ
格付け90%クリュ(村)以上のブドウだけで造ったシャンパーニュ
場合によっては、大手メゾンのグラン・クリュよりも、小規模生産者のこだわって作ったプルミエ・クリュの方が美味しく、価格も何倍もすることもありますので、覚えておくとよいです。
主要なグラン・クリュの村
•Montagne de Reims (モンターニュ・ド・ランス)
•Ambonnay (アンボネー)
•Verzy (ヴェルジ) など
•Vallée de la Marne (ヴァレー・ド・ラ・マルヌ)
•Ay (アイ)
•Cote des Blancs (コート・デ・ブラン)
•Avize (アヴィーズ)
•Le Mesnil-sur-Oger (ル・メニル・シュール・オヂェ) など
例えばシャンパンのラベルに「Ambonnay」と書いてあったら、「私、アンボネー好きです」と言えばOKです。ラベルに村の名前が書いてあったら、それを答えれば良いです。
「好きなの飲んでいいよ」と言われたら
基本的に何を選んでも良いのですが、控えた方が良い銘柄があります。
「ボランジェ」は007に思い入れのある男性がカッコつけて注文したいので、女性が注文するべきではありません。
オヂがボランジェを注文すると、すぐ007の話になるのですが、「どのジェームズ・ボンドが好きか?」と聞かれたら「え?何人もいるの?」ではなく、数秒間をおいて「うーん、ピアース・ブロスナンかショーン・コネリー」と答えてください。完璧です、これで数年は安泰です。
また、「好きなものを頼んでいいよ」と言われて、それっぽく注文したい場合は、「Fut de Chene Grand Cru Multi Vintage Rose」がお勧めです。
アンリ・ジローと、マルチビンテージを略して「フュ ド シェーヌ ロゼをお願いします」と注文すればOKです。シャンパンバーには、たいてい置いてあるはずですし、フュ ド シェーヌ無いシャンパンバーは大したワインないので、置いていなければ他の適当なものを頼めばOKです。
同席するオヂが本当の富裕層であれば、絶対にSALON(サロン)かJacques Selosse(ジャック・セロス)を選びましょう。飲食店であればボトルで20〜30万円以上で提供されます。中々飲める機会がないので、オヂに感謝しつつ、「これがサロンの香り、これがサロンの香り」と念仏を唱えながら、味と香りを覚えましょう。
シャンパンの良し悪しを覚えるには、ひたすら高級なものを飲むしかありません。加齢で30代、40代になると味覚も嗅覚もどんどん劣っていくので、 できる限り20代のうちに高級なシャンパンの香りと味を勉強すると良いです。
ちなみに、万が一ドゥラモットを「サロン云々〜」と出してくるオヂに出会ったら即解散してください。バチクソドケチで今後も美味しい思いはできません。「つまりオフヴィンテージですよね???」と高圧的に詰めればオヂを弱らせることができます。
本命はHENRI GIRAUD 「DP12」
港区界隈で、極々稀に流通するのがこちらのアンリ・ジロー DP12。定価143万円と貴族でないと手が出ない逸品です。
生産量も1500mlが388本、3000mlで192本と、少数しか流通していません。各国で消費され、日本でもすでに何本か空いているので残弾が少ないです。
中身はもちろん(たぶん)美味しいのですが、アンリ・ジロー DP12の狙って欲しいのが、コルクの留め金「アグラフ」です。アンリ・ジローのフュ ド シェーヌ以上を買うとおまけでオープナーがついてきて、テコの原理で開封するのですが、このDP12の留め具だけが18金になっているんです!
市場価値が金具だけで10万円以上になるようですので、DP12の抜栓に立ち会った場合は、絶対に「これかわいい〜〜!!♡♡」と18金のアグラフをおねだりして頂きたいところです。足がつくので港区では売らずに、ちゃんと船橋に帰ってから大黒屋で売りましょう。
適当にそれっぽい感想を答える
私を含めて、ちゃんとシャンパンに理解のある人なんていうのは、飲んでいる人の人口の1%未満ですので、適当に答えれば大丈夫です。オヂも雰囲気で飲んでいるので、9割方は中身ほとんど同じに感じています。
例えば「摘み立てのラズベリーのような香りがしますね」だとか、「白い花束のようなニュアンスがあります」だとか、「この感じだと2日目が楽しみですね」なんて答えれば100点です。
色が濃くて少し酸化しているようなニュアンスがあれば「これって結構、熟成している感じですか?」と疑問形で答えればOKです。
大抵高級なシャンパンには、ある程度の期間熟成させてから出荷しているので、上記のような答え方をすれば外れることはないです。
港区女子は引き際が大切
もうひとつ、シャンパンを飲んでいて「デコルジュが◯◯年で〜」だとか「ベースワインが〜リザーブワインが〜」とか、細かいことをブツブツ言っている人は、本物のマニアなので近寄らない方がいいです。
あと最も近寄ってはならないのが、ブルゴーニュワインが好きな男性です。
男なのにブルゴーニュワインを飲んでいる時点でアレなのですが、地位も資産も玉石混交、唯一共通しているのは、細かいことを一々気にする面倒くさい人間が多いということです。
シャンパンマニア、ブルゴーニュワインマニアには気をつけてくださいね。(特大ブーメラン)