ノーザンプトンの雄 クロケットジョーンズ
イングランド中東部に位置するノーザンプトンは美しい教会と公園、そして地元の人で賑わう広場と商店街だけの落ち着いた街です。しかしこのなんともない地方都市の名前は、ある意味ロンドンと同じくらい有名なのです。
ノーザンプトンは革靴の聖地として、世界中に名を馳せているのですね。
英国のありとあらゆる有名な靴ブランドがこの地にファクトリーを持っており、そのファクトリーが運営するアウトレットストアも、靴好きにとっては楽しみの一つとなっています。
そのノーザンプトンのアウトレット巡りには日本人の観光客がたくさん訪れますが、店の人によれば彼らは皆金曜日と土曜日に来るとのこと。それはひとえに、CROCKETT&JONES クロケットジョーンズが金土しか空いていないからということなのです。
整然としたファクトリーが生み出す圧倒的なクオリティ
英国には数々の革靴ブランドが存在しますが、その中でも絶大な信頼を獲得しているブランドは、何と言ってもCROCKETT&JONES クロケットジョーンズです。
CROCKETT&JONES クロケットジョーンズは、1879年に義理の兄弟であったJAMES CROCKETT ジェームズ クロケットと CHARLES JONES チャールズ ジョーンズによって創業されました。この二人の名前をとって、CROCKETT&JONES クロケットジョーンズという名前になっているのです。
創業から45年が経った1924年にはノーサンプトンの工場にジョージ6世であるヨーク公が見学に訪れたことで、CROCKETT&JONES クロケットジョーンズの知名度が一気に上がります。そしてその約20年後の第2次世界大戦中にはイギリス政府が1万足以上の軍靴をCROCKETT&JONES クロケットジョーンズに発注することになりました。
そういった背景もあり、CROCKETT&JONES クロケットジョーンズは英国の靴メーカーの中でも群を抜く素晴らしい設備を整えてきました。例えば革専用のサウナルーム(スチームルーム)を設けているのは、世界でもCROCKETT&JONES クロケットジョーンズぐらいでしょう。工場の中は伝統的な職人技で靴を作っているにも関わらず非常に近代的で開放的です。
様々な英国の靴ブランドがCROCKETT&JONES クロケットジョーンズに下請けを依頼し、既成靴を製作しているのはつとに有名です。例えばロンドンのサヴィル・ロウ近くのアーケードに店を構えるGEORGE CLEVERLEY ジョージ クレバリーやいわずと知れば老舗JOHN LOBB ジョンロブ、他にもジャーミン通りに店を構えるロンドンの老舗アパレルブランドなどの靴を手がけていました。
多くのブランドが自分の商品をCROCKETT&JONES クロケットジョーンズに任せたのは、彼らの作る靴の品質が安定しており常に優れているからに他なりません。そしてその靴メーカーとしての底力は、彼らが固めてきた地盤、つまり150人以上の職人と常に安定して高品質の靴を作ることのできる生産ラインにあるのですね。
クロケットジョーンズのグレード展開
現在CROCKETT&JONES クロケットジョーンズの靴には通常のメイングレードと上位のハンドグレードの二つのラインがあります。
通常グレードでも非常にクオリティの高いグッドイヤーウェルテッド製法の靴をラインナップしていますが、ハンドグレードはEDWARD GREEN エドワード グリーンやJOHN LOBB ジョンロブのクオリティを目指して作られる特別なグレードです。
さらに上質なレザーを使用し、ヒドゥンチャンネルでソールを仕上げたり、より絞りの効いた土踏まずでフィット感を高めたりと、一段と手間をかけて製作しています。
CROCKETT&JONES クロケットジョーンズに限らず、今では様々な英国の靴ブランドが、ハンドグレードモデルのような高品質なラインを展開しています。世界の需要がよりラグジュアリー指向になっていることが伺えますね。