ヴィスコンティは1988年、万年筆収集家のダンテ・デル・べッキオとルイージ・ポリによってイタリア・フィレンツェにヴィスコンティによって設立されました。ヴィスコンティ・コレクションの創造の源であるダンテのヴィンテージ万年筆への情熱の赴くままに、筆記具の芸術性の新たな表現を探求し続けています。
中でも特徴的なのが同社が最初に立ち上げたコレクションは「クラシック」というセルロイドなど古い技術を使ったものです。現代では使われなくなった技術を再現して使おうとするなどヴィンテージ製品の良い部分の再現をしようとしているところです。復興という意味でもイタリアらしさがあるブランドと言えます。
また翌年1989年にエボナイトから作られた複雑な日本のうるし漆塗りの技法で装飾された100個の最初の限定版である「うるし」を発売、奇抜なモチーフを取り入れたヴィスコンティのうるしは瞬く間に売り切れてペンブランドとしての地位を獲得しました。
世紀末が近づくにつれてビスコンティは象徴的な橋形のクリップを発表し、フィレンツェの象徴である古代のヴェッキオ橋を表現することに成功しました。
毎年何百万もの観光客が訪れるこの橋は、有名な川の2つの川岸、結束の象徴、そして地元の宝石工房で賑わう場所で結ばれてきました。そしてブランドのシグネチャーであるパラジウムメッキクリップは「過去と現在」「伝統と革新」の2千年の歴史の出会いの場を象徴するように設計され、フィレンツェのDNAとも言えるアイデンティティを持ちます。
そしてついに2013年にViscontiファミリーに時計業界の有名専門家チームが加わりました。知らない人も多いのですがフィレンツェは19世紀初頭以来から多くの時計職人の故郷でもありました。地元の職人たちの手に渡って技術を残しつつも革新的なことにも挑戦していく会社となりました。