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AWS Builders Online Seriesに参加してみました

今までAWSについて「アマゾンのサーバーが、他の企業に仮想サーバーの領域を貸してるんでしょ」程度の漠然とした知識しかありませんでした。実際にこのイベントに参加することによって、今まで漠然としたイメージだったものが、具体的にどのようなサービスにつながっているのか非常によく理解できることができました。
今回は、オープニングからどのようなサービスだったか一部紹介しています。

https://aws.amazon.com/jp/events/builders-online-series/

オープニングの内容は昨年ロサンゼルスで開催されたAWSre:Inentの内容を日本語化してまとめたもので、2021-2022年の新しいサービスや、今後の見通しなどをピックアップして紹介するようになっています。
このオープニングに関しては技術的にふれることはなく、開発者でなくとも理解できるような優しいないようとなっています。

AWSIotRoboRunnner

革新的な技術はこのIotRoboRunnerです。現在はまだ自立型の機械が製造業や小売、サービスなどに用いられるケースは少ないですが今後はロボットの普及により小さな企業にも自立式の機械が導入されるような時代が訪れます。
そうなったときに考えられるのは、異なるベンダーのロボット同士の連携が取れるかどうかということです。一つ一つの優れたロボットがあっても、それを安全にスムーズに連結しない限り、生産性の高いソリューションにする事は不可能です。アンドロイドOSのように、異なるベンダーのロボット同士を連結する基盤システムをアマゾンが提供するようになります。

アマゾンの倉庫ではすでに350,000台のロボットが活躍しているそうです。現時点では2%が自立式ロボットですが10年以内に70%が自立式ロボットに置き換わると予想されています。人工知能の進化に伴い、アマゾン以外の企業でも同じように自立式ロボットが導入される事は予想できるでしょう。その時に違うメーカーのロボットを連動する基盤となる仕組みが必要なのです。

AWSCloudWAN

新マネージドWANサービスにより、クラウド環境とオンプレミス環境をシームレスに接続し、企業のグローバルネットワーク構築、管理、監視の迅速化と簡素化を実現。
1つのデータセンターにサーバーを置くのではなく、AWSのようなクラウドサーバーを利用するメリットについて解説しています。まるで世界中に置かれたリージョン(データセンター郡)がひとつのWANとして機能しているように見えるものです。

このAWSCloudWANですが、低遅延を実現する技術です。エンドユーザーがある動画を見たいとします。日本であれば光通信が普及していますが、まだまだインターネット回線が遅い地域が世界中に存在します。そうしたときにそのエンドユーザーが、動画を格納している海外のサーバーまで直接アクセスするに時間がかかることがあります。AWSCloudWANを利用していれば、エンドユーザーの一番近くに設置されている拠点にアクセスして、そこからデータの転送をアマゾンの持つ非常に高速なバックボーンを利用することで、欲しい動画を高速でダウンロードすることが可能になります。もしその拠点で動画のキャッシュを持っているのであればAWSにアクセスすることなく、迅速にそのデータを手に入れることが可能になります。

5Gtechnology

5Gと聞くと、iPhoneを始めとする第5世代移動通信システム(5G)をイメージするのではないでしょうか。これはパブリック5Gとよばれ、通信サービス事業者等がスマートフォンを対象にして提供している公的なサービスです。アマゾンではプライベート5Gを提供していく予定で、すでにアメリカでは免許を持っている事業者がプライベート5Gを運用しており、今後は免許がなくても運用できるような枠組みもできつつあるようです。

この解説では難しく書いてありますが、例えば大規模商用施設や遊園地、競技場等でプライベート5Gは活躍します。サッカーの試合でプレイ映像を低遅延で配信するときに、複数台のビデオカメラを連動させてリアルタイムで世界中に配信できるようになります。遊園地などでもプライベート5Gを利用するこで、機器の運用状態や障害情報などをリアルタイムに中央制御できます。鉄道会社などでも応用できそうです。
中国では数千万台の監視カメラからリアルタイムで動画を処理するのに、すでに5Gを活用しています。

AWSIoTTwinMaker

この章では開発者のためにハードウェアソフトウェア上で耐久性等をシミュレーションできるようなシステムを紹介しています。TwinMakerというのは、電子の双子のような意味で、実際にハードウェアを作ったときの耐久テストをソフトウェア上でシミュレーションできるというものです。

実際に製品の施策を作ってシュミレートするとなると、1,000時間〜1万時間とテストするのは現実的ではありません。そこでソフトウェア上で、耐久性テストをシュミレートすることにより、従来莫大な時間が必要だったものを短時間でクラウド上で計算することが可能になります。

AWSIotFleetWise

解説によると、コネクテッドカーの車両情報を収集するとなると1時間あたり2テラバイトもの生データが発生するようです。そのデータをリアルタイムで吸い上げるというのは難しく、このサービスでは車の中のデバイスで既に整えた状態にしてデータを圧縮したり必要のあるものないものを取捨して、ファイルを軽量化した状態で駐車場等の高速通信環境によって転送するということを想定しているようです。

今後数多くの自動運転コネクテッドカーが登場していきますが、メーカー同士の競争も熾烈を極め技術の画一化が困難になることも予想できます。それはバッテリーだけでなく、車同士の連携というのもメーカーが違えば全く異なった技術ということもあり得えます。

AWSWellArchitectedSustainabilityPillar

最後の章では、ゼロカーボンを目指しているアマゾンのサスティナビリティに対する対策と、顧客がAWSに移行することでどれだけのCO2削減ができるかのシミレーションを紹介しています。
アマゾンでは既に再生可能エネルギーの利用率が、世界中の他の企業と比べても非常に高い事を取り上げ、今後さらにCO2の削減をしていくということを発表しています。

またデータセンターの物理機材にもアップデートが行われ、AWSが新インスタンス用「Graviton3」プロセッサーを発表しました。このCPUは高速化と低電力消費を両立しているもので、普及することにより利用料金が下がるといったメリットも紹介しています。

これでオープニングのカンファレンスは終了です。初めてAWSについて勉強する人にもわかりやすい内容になっていました。今後どのような技術が普及していくのか、スタンダードになっていくのか、ということも学べ、すぐに導入しない場合でも選択肢の一つとして取り入れることができます。

オープニング以降の動画を見ると、AWSリソース(EC2インスタンス、EBSボリューム、ECSクラスター、RDSインスタンスなど)、リージョン(地域)からAZ(アベイラビリティーゾーン)など具体的な運用方法や、リスクの分散など解説しています。

https://aws.amazon.com/jp/events/builders-online-series/

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