コンテンツへスキップ

国内ゴマ会社はインチキ?『純国産ゴマ』をメルカリで買ってみた

昔と違って「美味しんぼオヤジ」がめっきり減ってしまいました。

ほんの10年ほど前までは、飲み屋に行けば聞いてもいないのに長時間語ってくるオヤジが居たものです。「○○はインチキだよ、あんなのは偽物!」と怒涛のように独自の理屈を展開していました。たいてい話のスタートは、「戦後の米不足から考案された三増酒が飽食の現代でもアルコール添加酒を認めている」といった具合に「吟醸酒はインチキ、昔は純米しかなかった!」そこから、食材がレール物(遠くからレールで来た物)さらには中国食品の批判まで繋がるのがお決まりの流れです。

静岡市で酒を飲むと、酔っぱらいオヤジが二言目には「東京の銀座ってのはなぁ、徳川家康が静岡に駿府銀座を設置したことが発祥でなぁ」と聞かされますが、同じように中国産インチキについても毎度聞かされたものです。
ただ令和の時代にもなると、そういった反骨精神を持った美味しんぼオヤジが少なくなって、飲みに行っても説教を聞かされることが無くなってしまいました。オヤジたちの話の半分は嘘だったり、誇張表現だったりしますが、それでも所々に核心を突いた指摘が含まれていて、当時ハタチだった私はすっかり信じこんでしまったものです。

そんなワケで、今度はアラサーになった私が頑張って説教オヤジになる番かぁ……と少し重荷を背負った気分です。かといって大手酒造やサントリーに噛み付くわけもいけないので、手始めにゴマを批評してみます。

国内ゴマ会社はインチキ?

日本国内食品自給率ホームページ(http://www.foodpanic.com/jikyuritu/No41.html)によると、国内ゴマの自給率はわずか、0.05%に満たないそうです。99.95%は海外からの輸入に頼っています。にも関わらず、品質表示は立派なもので、いりごま(国内製造)とだけ表示していてパッケージには、「香ばしくいり上げた」「二度焙煎で香り高い」「選びぬいたごまを、じっくりと香り高く煎り上げて…」といった御高説を披露してくれます。

消費者庁・農林水産省の平成28年3月31日「原料原産地情報の表示方法について」によると、次のように原材料名を表記するのを指導していますが、現実には原材料地の記載が無い商品が数多く出回っています。

 

 

原材料名:いりごま(国内製造)では、まるで国産のゴマが100%使用されているように誤認識してもおかしくありません。国内は単なる最終加工地です。

これが許されるのであれば、原材料名:コーヒー豆(国内製造)も何らおかしくないということになります。
実際には、原材料名:コーヒー豆(ブラジル、コロンビア等) 最終加工地:国内焙煎とするのが理想です。
とにかく、これでは国内のゴマ会社はインチキだと思われても仕方ありません。

こちらは白ごまと金ごまなので、単純には比較できませんが、メルカリで購入した金ゴマは粒がキレイに揃っています。丁寧にゴミをハンドピッキングしているということで、高級料亭もびっくりな仕上がりになっています。焙煎も均一で色も非常に美しいです。
市販の白ごまは焙煎にムラがあり焦げている部分や、砕けている部分など不揃いです。

国産ゴマ、輸入ゴマを実際に食べ比べると…?

ゴマの種類が異なるので、仮に同一の産地であっても用途や特徴、香りなども違い比較できないのですが、食べてみた感想を書いてみます。

白ごまは、軽快な焙煎の香りがあり馴れ親しんだゴマの香りです。噛むと少し苦味があり、油っぽさが出てきます。ゴマ油の原料としても使われるので、これを噛むとフレッシュなゴマ油を連想すると思います。少しグリニッシュです。
国産の金ごまは、ドミニカの葉巻(カンデラ)のような少し発酵した葉のような香りがあります。噛むとジワジワ旨味と優しい渋みが溢れてきて、未体験の感覚を得ることができます。滋味深く奥行きがあり、産地由来のゴマのテロワールを感じることができます。
食べる前に軽く焙煎しなおすと、より香りが立って素晴らしいです。

美味しんぼのように、輸入ゴマをボロクソこけおろして「不味い、なんだこれは!」って言いたいところですが、市販のゴマ普通に美味しいです……。あれ?私が味盲なだけ?

市販のゴマ美味しいよねー!
わ、国産のゴマもすごく美味しい!

といった、とても穏便な感想でした。品質表示さえしっかりしていたら、全然インチキじゃなかった……。
イチ消費者としては、七味唐辛子や大量の原材料がブレンドされていないのであれば、どこの国で収穫されたものかは知りたいですよね。というわけで、ゴマの感想でした。

ちなみにメルカリのゴマは埼玉の生産者さんで、200g 1400円という良心的な価格で販売されています。ただ在庫がどれだけあるかは不明です。
他にもネットには国産ゴマを販売している店舗があるので、興味があれば購入して国産ゴマを応援してあげてくださいね!

国内流通わずか0.1%未満の希少な国産ごま 純国産 炒りごま(白) 30g
国産ごまについて
自給率は、なんと0.1% 「ないに等しい、国産ごまを知る、食べる」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

都会の喧騒を忘れさせる『朝香珈琲』。東京各地の魅力をブレンドに込め、洗練されたデザインのパッケージで、あなたのコーヒーライフに上質なひとときを提供します。
copyright otonaninareru.net