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超高画質の写真が撮れる!?「iPhone 12 Pro Max」を1年使って分かった感想と作例

iPhone 12 Pro Maxを購入してから来月で1年経過します。じっくり使ってみて分かった写真の画質と、カメラ周りの機能について感想を書いてみます。筆者はiPhone4を予約して発売日当日に買っていた、やや古参ユーザーです。キャリアがドコモだったので3Gや3GSを買うことができずに、ソフトバンクにキャリア変更して購入した覚えがあります。
iPhoneは年々画質が向上していますが、傾向が少しずつ異なっているという特徴があります。

iPhone 8 Plusは画質が悪い!? 6Plusとのカメラ画質比較 〜室内編〜

例えば記事にある、iPhone6 Plus とiPhone 8の比較画像では、このように画像処理の方向が異なっていることが分かります。
インスタグラムの普及によって、自撮りが一般的になり肌を滑らかに見せたいためか標準でPhotoshopでいう画像の平面処理がされるようになりました。下の写真を見ると分かりますが、新しいiPhoneにも関わらずコーヒー豆の紙袋の繊維がくっきり写っていないことがわかります。このように時代によっても画質だけでなく処理方法に変化があるのです。

iPhone 12 Pro Maxは青色とコントラストが強く出る

画像素子によるものか処理エンジンによるものか分かりませんが、撮影していると青色の発色がキレイに出ることが分かります。それも一昔前の一眼レフよりも発色が自然で優しい青色も表現できるのが驚きです。
ただし、同時にコントラストが非常に強く標準の写真でPhotoshopの強いシャープネスと、コントラスト強調したような写真に仕上がっています。
下の作例は広角レンズで撮ったものですが、建物の輪郭がくっきりでていて黒い縁が強調されていることがわかります。一方で雲の表現は柔らかく自然です。

標準の設定でHDRが強烈に効くのが今どきの流行のようです。
下の写真、昔ながらのフォトグラファーであれば違和感を覚えることでしょう。なぜかというと非常に明るい日中に撮影しているに関わらず、左の緑が不自然なほどに強調されて影が消されていること、また水面も明るく処理されています。それにも関わらず、空の色は青色がくっきりでるようになっています。

つまりiPhoneが自動的に、空を暗くして、緑の部分など暗くなりがちな部分を強烈に明るく編集しているため以下のような写真になります。弊害があり、本来は青色の空が一面同じ色にも関わらず、緑とのつなぎ目が縁取ったように明るく白くなっていますよね、これが自動的なHDR画像処理による弊害です。

個人的にコレが良い写真かと聞かれると、家族写真としては合格ですがプロが撮ったものではないと判断しそうです。ただ広角レンズで撮っているのに歪みが少ないように自然に処理されているのは好感が持てます。

こちらは建築途中のビルです。3Dモデルじゃん!ってほど不自然な仕上がりになっていて笑いが出てしまいそうです。何故かというと、先ほどのように強烈なHDR処理がされているので青空が濃く表現されつつ、本来は暗くなってしまうビルが明るくなっているためです。
またコーヒー豆の袋の例のように、なめらかになる処理が自動的にされているため、ベランダやバルコニーの透明ガラス部分が3Dモデリングのような質感になっています。マンションのチラシとしては、簡単にリアルな合成写真を作ることができるので良いかもしれませんね。

今度は広角レンズを使って撮影してみました。
左下の工事現場の作業員が伸びてしまっていますが、これでも自然なくらいです。一眼レフを使って14~20mmレベルの超広角レンズを使うと画像中央以外はいっきに歪曲してしまいます。右の低いビルを見て分かるとおり、iPhoneの自動調整によってなるべく自然なパースペクティブになるように編集されています。
今まではプロカメラマンが専用の広角レンズを使って、撮影後にPhotoshopで高度な処理を施さないとならなかったものが、スマホでワンタッチで作れるようになったのは本当に革新的としかいいようがありません。

右背後のビルを入れてみたのですが、どれだけ広角なレンズになっているか分かりますでしょうか。
突然右上に背後のビルが飛び出るように来ていますね。少し調整して撮影しないととんでもない構図の写真になってしまいます。

さて次は食べ物の写真作例を載せてみます。
湯気の粒子が潰れている印象を受けますが、澄ましのダシと油に乗る光が非常に美しく再現できていることがわかります。照明の環境が良かったということもありますが、上手に使えば仕事に使えるほどにキレイですね。
画像素子が小さいので、ボケ方が自然ではないのが気になりますが遊びで使う分には十分です。

iPhoneは撮影した画像の距離を自動的に処理していますが、煙など複雑な状況下ではまだまだ弱いように思えます。鮎を焼いているシーンですが魚はキレイに写っていて、今まさに炭焼きの煙が漂ってきそうですが、左下に目を向けると色潰れが気になります。
これだけ明るいシチュエーションにも関わらず、Photoshopの処理を失敗したような色潰れがあるのは気になりますね。

逆光のシチュエーションを掲載してみます。
私の部屋ですが、カーテンから日差しが差し込んでいるにも関わらずスピーカーやテレビ画面が暗くならないのが先ほどのHDRの効果です。スタンドライトが少し白飛びしていますが、カーテンの溶け方も自然で悪くないように思えます。

今度はスターバックスの店内写真ですが、テーブルやインテリアの写り方は良好ですが背景の緑のシャープネスがやや不自然です。もう少し滑らかな処理と発色だと良いですね。
ただスマホで撮ったと思うと充分すぎるスペックです、

太陽に向けて撮影してみました。iPhoneはやはり凄いですね!スミアがゴーストの発生をなるべく抑えて自然な発色を再現しようとしています。一昔前のコンパクトデジタルカメラやガラケーでは絶対に再現できない領域です。散歩したいと思える心地よい写真になっていますね。
あえて文句をつけるとしたら、レンズフレアがちょっと甘めなところです。一眼レフカメラで良いレンズだと、心地の良いレンズフレアがきちっと出ていますが、この写真だと何となくうっすら出ているという中途半端な感じになっています。

iPhone 12 Pro Maxには長時間露光撮影が標準で備わっていて、1秒から5秒間固定することによって少ない光源でも撮影できるようになっています。こちらのあじさいは深夜の公園で撮影した例ですが、まるで昼間のように写っています。

凄い!のですが、個人的にはちょっと気持ち悪い画像です。このように見えないので、無理やりソフトウェアで明るくしたような印書を受けます。一眼レフカメラで10秒以上の長時間露光したときと異なり、画像全体の光量をノーマライゼーションしてあるので、のっぺりとした下手な絵のような仕上がりになっています。

こちらが長時間露光をしない写真作例です。ちょっと駐車場のライトのあたりが平面化してあって気持ち悪いですが、まあまあ何をいいたか伝わるレベルの写真です。

お次は長時間露光をした作例です。キレイに写っているのは分かるのですが、なーんか違う!という仕上がりです。iPhone 12 Pro MAXだから夜景も完璧というわけでなく、撮影環境やその時の自動設定によっても仕上がりが全く異なります。
何が写っているかを伝えたいという用途であれば100点ですが、雰囲気の良い写真という意味ではまだまだ高得点を与えるには程遠いですね。

景色じたいにザラつきの無い場合は美しく撮影できます。
表面化でのっぺりしていても変じゃないので、お?一眼レフで撮ったのかな?という雰囲気になります。
特にこの作例では天気が曇りで、街の光が空にハレーションしていたので自然に拡散されて幻想的な雰囲気になっています。

夜車を撮るときに注意したほうが良いのが、ヘッドライトの光源が直接レンズに入ると上記写真のようにゴーストが出てしまうということです。レンズの形が同じように上部に出現しています、角度を少し変えても画面上に出てしまうので工夫が必要ですね。

そんなわけでiPhone 12 Pro Maxを使ってみた感想でした!
ちなみに操作性能は悪くないのですが、使って半年くらいしてから待ち受け状態からカメラを起動すると真っ暗というエラーが多発するようになりました。「あ!良いシチュエーション」と思って、急いでカメラを起動するときに限って画面が真っ黒でフリーズ。慌てて顔認証のロックを解除して、一度カメラを消してメモリ解放してから再起動するのですが、それでも真っ黒。結局インスタグラムのアプリ経由でカメラを起動すると正常に動き、その後はなぜか治るという最悪のパターンが多いです。

まだ仕事用として一眼レフカメラの代わりになるということはありませんが、普段持ち歩くことのできるオモチャカメラとしては凄いクオリティだと思います。ファイルサイズは鬼のように必要ですが、RAW現像もできるのでカメラが好きな人はぜひとも試してみてくださいね!
次世代のiPhone 13 Pro MAXにも期待です。

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