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Twitterで話題の「うまいと感じるハードルは低い方が幸せかもしれない」は本当?

Twitterのタイムラインで面白いツイートを発見しました。
「うまい」と感じるハードルは低い方が幸せかもしれない。という、舌が肥えている人は不幸という内容です。
現時点では4.3万件のリツイート5,631件の引用ツイート21.2万件のいいねと、凄まじいバズになっています。

画像はhttps://twitter.com/toyomane/status/1434874566568935429より引用

カテゴリー分けが以下のようになっています。

うん、まあ合格かな 普通

まともなディナー
寿司
中華
飛行機の食事
ルームサービス

ナメてるの!?食えるか!!まずい

ファストフード
子供騙しのファミレス
安い牛丼
給食
冷凍食品
半額のパック寿司
立ち食いそば
ミスった料理

舌が肥えている人のイメージから違う?

一般人の美食家のイメージからして面白いなぁと思いました。「まあ合格」という基準が金額的な面に影響されているためです。美食家にも種類があります。

↑高級、サービスがある

・ミシュランガイドの星が高評価で、予約困難かつ超高級な店に通うのが好き
・ホテルのレストランや一流のブランド(ひらまつ系)などサービスを受けながら食べるのが好き
・ミシュランガイドに登録されていないけれど、調理の技術が非常に高い個人店に行くのが好き
・海外旅行や海外出張で現地の本物の料理を食べるのが好き
・田舎に住んで、その地産地消の食材を中心に楽しむのが好き
・家庭料理をこだわって創意工夫をしてつくるのが好き
・家庭菜園や近所の人から美味しい食材をもらったり、釣りや狩猟などが好き

↓手頃、サービスは少ない

いずれも美食家にカテゴライズされると思いますが、上位にいくほど高価になり食材だけでなくサービス料金やブランド料金も含まれます。下に行くと家庭料理や地産地消になりサービス料金はゼロ、昔ながらの村の共同生活になっていきます。

ツイートした人は、一番上と二番目を美食家として考えているようです。

美食家ではありませんが、食通の端くれとして解説してみます。

実際に個人的見解ですが、美味しい料理について書いてみます。

まともなディナー

まともなディナーといっても千差万別、店や季節、メニュー、料理人によって異なります。
一人あたり3万円以上の超高級レストランになると立地やサービス良いのはもちろんですが、食材に対してのコストも掛けることができます。一人当たり1万円以下では、豚や鳥、鳩など淡白な安い肉を工夫して出しますが、予算を掛けると高級ブランド和牛の良い部位(一例ではシャトーブリアン)やフランスから空輸した胸腺など希少部位を使うことができます。
魚料理も全国各地の漁師から市場を通さずに直送、野菜は契約農家。このようにシェフの技術もさることながら食材にもコストをかけることができるので美味しいことがあります。それでも適切な料理がなされないと、高級食材を殺す料理になってしまい、美食家のフラストレーションは凄まじいことでしょう。
500円の立ち食いそば屋がまずくても諦めはつきますが、二人で10万円近い出費で不味ければ怒ってしまうのも無理ありません。

寿司

美食家いわく「まずい寿司屋しかない」、だいたいの寿司やは美味しくないそうです。寿司職人の仕事は板前として握ることに意識がいきますが、店や個人に良い魚を仕入れできる力やツテがある、状態の良い魚を見分けることができる、その魚にあった調理方法や加工方法を理解している、温度や提供の順番、それに合う酒やつまみを考える。このようなバランスで成り立っています。柵を刺身包丁で切るのは一部でしかないのです。
仲卸との信頼関係があり、良いネタを仕入れられる寿司屋は一握りなので、うまい店は少ないというのです。

地方の寿司屋に行くと市場を通さずに独自で魚を仕入れるルートが確立されていたり、知り合いや家族が漁に出ているなんて寿司屋もあるので、そういった寿司屋は味が良いです。

中華

高級中華料理は希少食材にこだわる傾向にあります。肝心の味の方は美味しくない店がおおいです。銀座のある程度の店に行っても、う〜ん油の温度が悪く、調味料から何から悪い、なんて感じることもあります。
そもそも化学調味料を多量に使い、表面的な美味しさだけを追求する店が多いです。高級店でありながら香油の一つも作れないようなシェフもいます。国内で最もレベルの低い料理は中華料理です。
その点、田舎の町中華では丁寧な仕事や職人気質の店がちらほら存在します。こういった店では車でなければ行けない場所にあるのに、昼から行列ができていたりします。中華料理に限っては地方都市の方が美味しいかもしれません。

飛行機の食事

そもそも、機内には火を使えるキッチンが無いので料理に限界があります。地上の積み込みまでの時間も考えると提供される10時間前に調理されることも考えられます。それをパウチしたり、オーブンや電子レンジなどでCAが最後に準備します。食材は地上のキッチンで料理をブラストチラーという機械に入れて急速に5度程度まで冷却します。いわば半冷凍、チルド状態で食中毒が起きないように注意しているわけです。

料理ですが、レストランではありません。超本格的なお弁当みたいなカテゴリーになります。お弁当と考えるとファーストクラスやビジネスクラスの食事は素晴らしい!と褒められますが、地上のコンロが使える店と比べること自体が間違っています。それだけでなく先日の記事のように、標高3万3,000フィート、約1万メートルは富士山の3倍以上の高度のために味覚や嗅覚が狂っています。地上から飛び立って数時間の体調で、いくら本格的な料理を食べても味覚や嗅覚が狂ったままで繊細な味が分からないのです。

ルームサービス

ある程度の美食になると、温かい料理は時間がキモになります。一例では天ぷら、職人が揚げたものをすぐに食べるのは時間が経つと味が落ちるためです。中華料理や寿司などもできたてから10分もすれば味が刻々と落ちていきます。ステーキも出来た直後が一番美味しく時間が経つと肉が固くなります。
冷えないように保温プレートで温めたままルームサービスが来るのが一般的ですが、それでも調理してすぐ提供されるのと比べると味が落ちます。

ルームサービスのメリットは、高いプライベート感で会話や食事のペースが自由なことです。少し食べて寝転んで再び食べてというのも可能ですし、バスローブで食事しても誰も咎めません。
食べ終わったらワゴンを廊下に出して(もしくは下げさせて)、そのまま寝れることです。

ファストフード

ここからがまずいモノといいカテゴリーになります。美食家でも絶対に食べないという人と、安ければいいじゃんと食べる人がいます。例えばサブウェイでベジーデライトを食べたり、オーブンで焼いたポテトなんかは無化調に近く悪くありません。ハンバーガーでは、フレッシュネスバーガーなんかは食材としても良いものを使っています。
許せるのは価格に見合った価値があるということです。3万円でまずい高級フレンチは許せませんが、500円のハンバーガーがぬるくてイマイチでも価格に見合った結果と納得できるところです。

子供騙しのファミレス

最近のファミレスはセントラルキッチン方式で、工場で一括調理しています。例えばイタリア料理のサイゼリアは店舗に包丁が存在しないそうです。そこまで徹底して中央調理にこだわっています。
また食材を日本の商社卸しを通さずに、直接現地のネゴシアンから輸入しているそうです。そういった部分から最小限のコストで最大の美味しさを実現しているといえます。特に店舗数が多くなるとロットが増えて、一品あたりのコストが下げることができます。そうした企業努力で安くても美味しい料理を提供しています。
子供だましとあるので、ロイヤルホストなんかは除外されているのかもしれませんが、大人向けのファミリーレストランの中には納得できる料理もみうけられますね。

安い牛丼

某氏いわく「牛丼だけはアカン」そうです。まず使っている植物油脂がヤバい、食べてはいけないレベルの品質でタレの液糖も舌がバグる品質だそうです。原価率は不明ですが30%だとすると380円の牛丼の原価は100円ちょいです。この価格で米と牛肉と調味料が含まれているのです。
そうなると安い牛丼の食材はどれほどのコスト圧縮の上に成り立っているかは想像に難くありません。イオンなどの安いスーパーに行っても牛肉は100g 200~300円です。輸入の格安牛肉の調理前でもそれくらいはするのです。

給食

学校給食は1食あたり約230〜270円が日本の平均値だそうです。そうなるとセブンイレブンの「大きなおにぎり1個分」ですね。調理師さんや管理栄養士さんの凄まじい努力によってなりたっていますね。
この価格で味に対して文句を言う方が間違っています。感謝!

冷凍食品

冷凍食品の何が問題かというと、中国産の格安野菜やクズ肉を超ゴリゴリに化学調味料や酸味料といった食品添加物で加工して美味しように見せかけているためです。味が濃かったり、刺激が強い食品が多いのはそういった事情があります。油ものは特に舌触りが悪く、油のニオイが強烈です。
安いお惣菜の揚げ物を翌日食べるときに、気持ち悪くなったことはありませんか?人間が食べてはいけない材料が使われています。
ただし、冷凍でも食材であれば問題ないものも多くあります。冷凍海老やバター、ムール貝など急速冷凍の技術向上で生のようにフレッシュな質感があります。とはいえ格安のインドネシアのむきえびはアミノ酸添加で加工されているものもあります。

半額のパック寿司

寿司の出どころが一番重要です。ヤバいのがピ○ゴなんかにある格安の寿司。こりゃあマジでやばいまずさです。冷凍の格安サーモンを極限に薄くして、シャリは液糖と酸味料で穀物酢さえ使っているか怪しいです。この手の格安スーパーで398円が半額になっているような寿司はヤバいです。
一方でラッキー!となる半額寿司、これは魚がし鮨のような寿司チェーンのものです。寿司チェーンは先ほどのサイゼリヤと異なり、仕入れ元がバラバラです。隣の市に行けば味がぜんぜん違うなんてこともあります。
魚がし鮨のスーパーにある寿司は半額だと美味しいので買ってしまいますね。寿司屋の寿司と別物、刺し身おにぎりとでも考えて食べるとありですね。

立ち食いそば

立ち食いそば屋も千差万別、まずい店から許せる店まで存在します。ゆで太郎なんかは安さの割に使われている調味料が良心的です。化学調味料も使っていないか、使っていても少量です。ダシは塩辛く、良質な鰹節やソーダ節とはいえませんが、違和感少ない味です。麺は機械製麺ですので固いですが380円で食べれることを考えると素晴らしい店だと思います。某店は異性化液糖のような甘味料に、醤油もどきが入っていて残してしまうこともあります。ちなみに天ぷら系はどの店もほぼ地雷です。

ミスった料理

内容は不明ですが、味付けが濃いなら食材を増やして味を薄める。薄いなら濃くする。
麺を茹ですぎた場合は不可逆的なので諦めて食べるしかありません。ただしベースとなる食材が良いものであれば、失敗しても食べれるケースがほとんどではないでしょうか?
失敗した野菜炒めと、正しく作れたクッ○ドゥーの野菜炒め、私なら前者を選びます。とにかく料理のタレ系は信用していません。よほど苦手な人であれば便利で良いのでしょうが。

大人本的な「うまい」と感じるハードル

無理やり強引にカテゴライズすると以下のような感じでしょうか。

美味しいこともある

まともなディナー
寿司
中華
ファストフード
子供騙しのファミレス
ミスった料理
半額のパック寿司
立ち食いそば

まずい(しょうがない)

安い牛丼
給食
冷凍食品
飛行機の食事
ルームサービス

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