GAFAの筆頭格に上がる「グーグル」は近年様々なサービスや企業買収を行っていますが、肝心のGoogle検索は精度が下がる一方です。ニュース記事や新しい情報ばかりと上位に出して、価値があるけれど古い情報は検索結果から削除するような方法を取っています。一昔前は、個人の運営する手打ちHTMLサイトなど一切SEO対策していない個人ブログも、内容が優れていれば上位にきたものです。今は大手企業や法人が運営するような巨大キュレーションメディアばかりが検索の上位に来ています。
それどころか検索結果を反映するシステムが数年単位で不具合を起こしていたり、実際には存在しない404エラーサイトを上位に出したり、詐欺サイトをトップページに出したりするお粗末さです。実際にどのような現象が起こっているか解説してみます。
思いついたワードをGoogle検索にかけてみます。ピュイフォルカはフランスの銀細工で、カトラリーはエルメスにも取り扱いされるほどの歴史あるブランドです。
検索結果は約98,900件です。
下がってみると、他のキーワードが表示され次へが出ます。
あれ?
10万件近い検索結果の割には情報が少ないですよね。次へを押します。
Google検索の結果が約73件に減ってしまいました。
2ページ目で情報は終了です。このように1ページ目では大量に情報があるといわれるのに、2ページ目に来ると急激にGoogle検索の結果が減る現象が、ここ数年続いています。
つぎは昨日の記事のワインを検索してみます。
有名な商品なので、検索結果が数多く表示されます。
1ページ目のサイトを、片っ端からクリックしてみます。
早速エラーが表示されています。ワードプレスの設定エラーですね。
お次のサイトです。
Bandwidth limit exceeded = 帯域幅の制限を超えた
ホスト側のサーバーが表示要領の制限オーバーでエラーを吐き出しています。
1ページ目の検索結果なのに見れないサイトが数多くあります。
次のサイトですが、Error 1020 が表示されて、管理者からIPアドレスをもとにして弾かれています。
おそらく日本を含むアジアからアクセスできないようにしているのでしょう。
Google検索のザルなソートが気になりますね。
お次のサイトは… 404?
全く無関係のエラーページが表示されています。
もう何が何やら分からない状態です。Googleは2000年の日本語版サービス開始から利用していますが、当時でももう少し精度が高かったです。これではBing、infoseekやlivedoor検索の方がマシかもしれません。
懲りずに検索を続行してみます。
お!出ました!!
詐欺サイトです。詐欺サイトの特徴に、怪しいアイコンと値引率の表示。
そして様々な商品を1つのショップに登録されていることがあります。
cometo という名前の店で詐欺をしていて、コロコロURLを変更しています。
典型的な詐欺サイトですが、私の知り合いは引っかかりそうになって「ここのサイト安いんだけどどう思う!?」とラインが来たほどです。きっと騙されてしまう人は多いはずです。
特徴としては商品の購入ページに行くと、支払い方法が銀行振込しかないことです。
クレジットカード決済やAmazon Payなどは非対応です。
これに登録すると個人情報も抜かれたあげく、お金まで騙し取られるという最悪の事態になります。
住所も会社名も電話番号もデタラメなので、返金されることは至難の業でしょう。99%以上お金が戻ってきません。
このようにGoogle検索は精度が落ちて存在しないサイトを上位に表示するだけでなく、詐欺サイトも上位に表示します。ひどいと実在する楽天市場の本物の店よりも上位に出してしまうのです。
正しい方法で一生懸命運営しているショップがかわいそうに思えてしまいます。
PCパーツから車の部品など様々な商品で騙そうとしています。
今度はワインの、シャトー・パルメ 1989 で検索してみます。
ビンテージ情報の個人ブログなどがあまり表示されません。
正しいお店も表示されているのですが、17件目に詐欺サイトを発見しました。
出ましたこれですね!
MASKSJP専門ショップ http://www.masksjp.com/
https://promocionarte.com.mx/ https://mjp.hotio.xyz/
中国の有名な詐欺グループみたいです。実在するサイトから画像を盗用してきて、貼り付けてお金を騙し取ります。
トップページはこんな感じです。
私の知る限りでは、2018年には見かけているので、随分と長い間詐欺サイトが存在するようです。
こんな分かりやすい詐欺サイトを表示しつづけるGoogleの運営体制はどうなってるんだと呆れてしまいます。
せめて中国人の作った詐欺サイトは出ないようにしてほしいですよね。
やはり、こちらも銀行振込だけになっています。
クレジットカード決済をしないと、万一のときも返金されることはありません。
逆をいうとペイパルにクレジットカードを登録して使えば、詐欺にあってもペイパルまたはクレジットカード会社が調査して対応してくれる可能性があるということです。
支払い方法には各種クレジットカード決済と代引が使えるように紹介されています。
ここでも怪しいということが分かります。
詐欺サイトに404エラー、いかにGoogle検索がポンコツになってるか。
有益な情報が結果から消されて、大手企業が外注で量産するコピペページや詐欺サイトが上位に表示されているのです。
いまどきは「ネットで検索すれば何でも知れる、何でも分かる」と思っている人も多いようですが、Googleだからといって100%信用してはいけないですよというお話でした。