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RX-7 FD3Sとは何だったのか?維持費や改造、故障について

5年間乗っていたRX-7を売却してから早10年。年々国産スポーツカーが高騰していて、「あぁ何で手放してしまったんだ!」と後悔している私です。

今日は今さらではありますが、人気の高い国産スポーツカーのRX-7(FD3S)に乗っていた感想について書いてみます。

RX-7を所有する最大のメリットは外見の美しさ

膝ほどまでに低いロングノーズに、丸みを帯びたシルエット、リトラクタブルヘッドライト。
どれをとっても芸術品としか言いようのない美しさがあります。
久々に写真を見たのですが、今のB○Wやベ○ツ、レ○サス、ニ○サンとは比較にならないほど完成されたデザインです。

何しろデザインに余計な折り目や威圧する要素がありません。衝突安全性もガバガバだった時代なので、アルミの形成で自由度の高いデザインが可能でした。そこにコンパクトなロータリーエンジン(13Bターボ)が押し込まれて、熱風ムンムン!あっという間に100度オーバーのHOTカーだったわけです。

RX-7 FD3Sのデメリット

燃費が悪い

たいして加速が速いわけでないのに、リッター3km以下の燃料食いでした。
ハイオク180円時代は本当に地獄で、毎週1万円以上のガソリン代を湯水の如く使っていました。
高速道路でゆーっくり、ふんわりアクセルをすると最大燃費が8km/l位まで伸びます!これで大喜び!
ところがプリウスどころか軽自動車にも抜かれるような速度でリッター8kmです。BMW 320iのリッター20kmや、300馬力の335iでも15~17kmの燃費を体感してから、どれほど燃費が悪かったのか痛感しました。

タイヤや消耗品が高い

まずガソリン代が死ぬほど高いのですが、3000kmに1回オイル交換が必要です。レース用のハイグレードオイルだと2万円するので、通常のオイル交換とエレメント交換をお願いしていました。確か当時1回4,000~5,000円程度のオイル交換代でした。
乗り換えたBMWはオイル交換が2万キロに一回なので、なんじゃこの魔法の車は!とびっくりしてしまいました。
タイヤも245/45/R17だったかな?社外のレーシングスパルコを着けていましたが、ハイグリップタイヤのネオバAD08やPOTENZA RE01R、そこからミシュランに転向してパイロットスーパースポーツなど試しました。峠をご機嫌に走ると1~2万キロで交換時期がきてしまい、そのたびに18~25万円ほどのタイヤ代の出費があります。

他にもブレーキフルード、ブレーキパッド(1~2万円)、ブレーキローター(5~7万円)、クラッチ交換(8万円)、ラジエターとホース交換(6万円)など油脂類とプラスティック製のラジエターの熱劣化など、消耗品が色々かさみます。

輸入車と比べると微々たるものですが、当時は20歳前後でお金も出せず苦しかったので計算していませんが、毎日乗って足に使うとガソリン代を入れて総額で年間50万円以上は確実に使っていました。車検代も2年に1回18万円ほどかかっていました。車が本当にすきな時期だったので支払えましたが、今ではとっても考えられないですね。

ロータリーエンジンの故障!と純正で水漏れする

ある日の峠で加速していると、バッコーン!と破裂音が…。トボトボと修理工場に持ち込むと「アペックスシールが吹っ飛んでますねェ」
圧縮が9kgを切っている、といった死亡宣告を受けました。グエー!せっかくやっと100万円貯金だめだのにぎいい・・・・!と白いRX-7が、私の方を向いています。わかった!直してください!蘇らせてください!といったものの請求金額は60万円・・・。
修理したセブンに乗ったものの、故障前と余り変わらないフィーリングで「うーん」と内心がっくりしつつ娘?の帰宅に喜びました。

ちなみに3ドアでリアがハッチバックになっていますが、純正の状態で雨の日に開けると水漏れして車内に大量の水が入ってきます。
まあ、美しいのでそんな些細な問題に文句をつけるほうがバカバカしいのですが……。女性と雨天で買い物は難しそうです。

あとはTEINの車高調整が中古で買ったときから付属していたのですが、突き上げが半端なく、バッコン!バッコン!
しかもカーブで曲がらない……。うんざりしてビルシュタインと悩んで買ったアラゴスタのサスペンション。
「おぉ……まるで高級外車のような乗り心地」と感動したのですが、2年後にBMWに乗って「あ、コレが本物か(白目)」となりました。
いちいちBMWの宣伝してすみません。しゃーない、全て本音なので。

社外マフラーと音響環境

マフラーはオートエグゼのスポーツマフラーを装着していました。アイドリングが安定しにくく冬場は10分ほど暖機をしています。
抜けが良く、二速でレッドゾーンまで回すと、それはそれは快感です。ただし、4型という中期モデルなので馬力も265馬力で思ったよりも加速が遅い!250~400ccのバイクと同等程度の加速でした。

車内の音ですが、上記のように様々なメンテナンスをしていましたが、それでもキコキコ、ゴトゴト、ゴキュゴキュ、色々な音が車内で演奏されます。デッキを改造してDENONのアンプを突っ込んだり、ドアを制振ゴムでデッドニングしたり、パナソニックのカオスというバッテリーに変えたりと音響改善を務めましたが、軽量なボディのためか雑音がやばいです。これもまた、BMWに乗った時はあまりの無音の完成度の高さに腰を抜かしました……。

ちなみにマフラーは自分では「うるさいかな?」と思っていましたが、マセラティの改造マフラーを初めて聞いた時「これ俺のRX-7の50倍くらい音量うるさいやんけ!」と驚いたことがあります。窓を開けた車内で加速して、助手席の人としゃべれる程度であれば常識的範疇と言えそうです。

RX-7は意外と遅い

セブンデイなどのミーティングに行くと、富裕層が数千万円かけてゴリゴリに魔改造してレーシングカー並のパフォーマンスになっている車を見かけます。しかし箱出しやライトチューニングでは遅いのがRX-7。
ハチロクやロードスターを追っかけて遊ぶ1990年代ならまだしも、最新の日本車や輸入車に勝負をしかけられたらひとたまりもありません。
テクニックうんぬんのまえに、近年の車のハイパワー化とトラクションコントロールシステムがエグすぎて、誰でも速く走れてしまいます。

その代わり、運転しているとロマンがあります。マニュアルをゴキュゴキュしながら、使いやすい265馬力で加速すると常識的な心地よさでワープできます。真冬のエンジンの調子が良いときは、320馬力までアップしたんじゃないか!?ってくらいロータリーエンジンが調子良いときがあります。
ただし、ガソリンメーターもEに向かってワープしているので、2~3時間遊ぶとあっという間に・・・・です。

大きなカートに乗っているような感覚があり、とにかくハンドリングがダイレクトで地面を感じることができます。
バイク好きであれば絶対にRX-7は感動するはずです。このダイレクト感!この荷重移動!この甘いブレーキ!この車高の低さ!
そしてガラスに映る自分の車にうっとりして、駐車場に戻ったときにもうっとり。

あぁ、今日も写真撮ろうかな〜?となるのがRX-7 FD3Sです。

今からRX-7買ってもいい?

もしRX-7を週末に少しだけ乗ったり、サーキットで乗ったりと考えているのであれば良いかもしれません。
FC3Sと比べるとパーツもまだ手に入るものが多く、ロータリーエンジンの愛好家と専門店があるので故障も解決できるはずです。
これが古いアルファロメオやベントレーになるとパーツがなくて一気に半年から一年待ちになります……。

RX-7を買ってマルチに使いたい!と考えるのであればオススメできません。
通勤、通学、買い物、デート、ドライブ。この左に挙げたもの全てに向いていません。向いているのは「峠」ですよ。
深夜に山頂の駐車場に停めて、缶コーヒーを買って縁石に座り、RX-7を眺める。その瞬間のためだけに存在するのです。(おわり)

「RX-7 FD3Sとは何だったのか?維持費や改造、故障について」への2件のフィードバック

  1. ありがとうございます!参考になりました。書生も50を超え週末乗りの道楽としてずっと乗っていたい車です。やはり買おうと思います。ありがとうございました!

  2. 当時の車と現代の車を比較してはいけません(笑)
    他社ですが、32GT-RといまのGTRも全くの別物。
    伝説になっている32GT-Rもいまやただの激遅車です。
    でもそれでいいんですよ。
    それが当たり前なのだから(笑)

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