服のコーディネートを考えていると「この服と服の生地(素材)って相性良いかな??」「組み合わせても違和感ないのかな??」と思うことがあります。
綿と麻、ウールと綿、ウールとウールなど。組み合わせは無限ですが、そのせいで悩んでしまうことが幾千。
そういうわけで素材と素材の基本的な相性をおさらいしましょう。
綿と綿 ◎
綿はカジュアルウェアの中では最もオーソドックスな素材のひとつ。
ですので綿のインナーを綿のアウターと合わせて着こなすのは上手くいく場合が多いです。
こちらのコーディネートは綿のパンツと綿100%のシャツ、そして綿ジャケットの組み合わせ。
同じ綿であっても生地感や色に差があるので問題ありません。
例えばシャツはツヤ感があって滑らかな綿。ジャケットはダイアゴナルの入った厚めのやわらかな綿。こういうところでコントラストを着けることでメリハリのある着こなしにします。
綿とリネン(麻) ◎
そもそも綿とリネン(麻)はよく生地の段階で混ぜ合わされて使われる、非常に仲の良い素材でもあります。
とくにリネン(麻)ジャケットを綿のパンツで受けるようなジャケパンスタイルは定番。似た光沢感で、やや雰囲気の違うこの二つの素材を組み合わせることで面白みがある着こなしに出来ますね。
また、リネン(麻)が入ると一気に爽やかさが演出され、涼しげなコーデになります。
綿100%のインナーに麻混の綿ジャケット。
そこに薄手の綿のパンツを合わせれば春夏にぴったりなジャケパン着こなしができます。
綿とリネン(麻)もまた、相性の良い組み合わせです。
リネンとリネン △
ただし、リネン(麻)とリネン(麻)を組み合わせるのはちょっとお勧めできません。
というのはリネンには独特のシワ感があり、また薄手なのでシェイプも他の素材ほどには綺麗に決まらない。
なので麻ばかりでコーディネートしてしまうと、全体的にガサガサとした風合いになってしまい、だらしない印象になってしまうのです。
綿とオックスフォード地 ◎
夏の定番素材であるオックスフォード地をどう着こなせば良いか、というのはちょっと悩むかもしれません。
ここで活躍するのはやっぱり綿。
綿素材のシャツやカットソーとオックスフォード地を合わせれば、メリハリがあって涼しげなコーデになります。
オックスフォード地とオックスフォード地 ×
オックスフォード地は独特のツヤ感が人気な素材ですが、二つ組み合わせると相性はよくありません。
まーあ例えるならガムテープの上からガムテープを張るようなもんです。
ツヤのあるオックスフォード地とツヤのあるオックスフォード地を組み合わせると、全体に光沢がありすぎ落ち着かない着こなしになりがち。
同様にオックスフォード地と光沢のある生地を組み合わせるのも控えた方が良いでしょう。
綿とウール(ウーステッド) ◯
スーツに使われる素材はウール。
中でも長い羊毛を梳って作った滑らかな手触りと光沢のある生地は、ウーステッドと呼ばれます。
こういった生地と綿は合わせられる??
実のところ合わせやすいものと、合わせにくいものがあります。
上の写真でいえば、手前の2つはやや合わせにくい。一番奥のものは比較的合わせやすいです。
細かく言えばジャケットの形状や色などによって、カジュアルに使いやすい使いにくいを判断するのですが、生地に関してだけ言うのであればツヤが控えめのウールが綿には合わせやすいと言えるでしょう。
ウール(メルトン)と綿 ◯
ウールの中でも厚手で、フェルトのような質感を持つメルトン生地は綿との相性も良し。
綿シャツとウールジャケットの組み合わせでは、素材的に違和感が出ることはほとんどありません。
問題はパンツ。
ウール(メルトン)の厚手で暖かみのあるジャケットに、薄手の光沢感もあるような綿パンツを組み合わせてしまうと量感が違うためにちぐはぐになってしまいます。
ウールのジャケットには厚手の綿パンツを使うのがベターです。
ウール(メルトン)とウール ◎
ウールとウールの組み合わせは冬らしさがあり、良い組み合わせ。
基本的には暑さや質感が似ていて、色使いが問題なければどんなものでも組み合わせられます。
ただしちょっと気をつけていただきたいのは、重くなりすぎないこと。
ウール(メルトン)はご覧の通り厚手の生地。
これにごわごわしたウールネクタイなんかを合わせて、ウールマフラーをして、ツイードの鞄と靴を合わせて……ふっふっふ冬っぽさ演出だぜ!
なんていうふうに着込んでしまうと気太り&野暮のオンパレードになってしまう。
ウール(メルトン)を使うときには、バランスを考えましょう。
いかがでしたか??もちろん素材感だけで着こなしができるわけではありません。
でも素材感のマッチしたコーディネートがお洒落への第一歩。
意識してみましょう!