「ごはん今日なに?」えなこにそっくりな彼女がお腹ペコペコで帰ってきたのに何も準備ができてないわたし。
「今日一ミリも料理する気おきんわ」
まな板を前にして、リーマンショックでウォールストリート街に立ち尽くす金融屋ごっこをしていたのですが、「何でもいいから作れ」と言われて、棚を漁るとこんなにおもしろいものが出てきました。
ドラえもん風「テテててーん、蔵出しひねそうめ〜ん!」
えなこ「ナニソレ?何でもいいけど、はよつくらんか」
同居人のえなこは普段格安素麺しか食べていないらしく、箱に入った素麺は初めて見たとのこと。
揖保乃糸はスーパーマーケットやコンビニでも売っているほどポピュラーなものですが等級があるのです。
ひね(古):毎年限られた時期につくられる「揖保乃糸」を、管理の行き届いた倉庫で1年間寝かせて、熟成させたものを「ひね(古)」と呼んでいます。
ふ、ふつくしい……。
この時点で感動。針のようというか、糸というのはまさにこのことですね。
手触りが良く、しっとりしています。
粉の吹き方がキレイで良質な紙をなでているかのようです。
えなこに無料で黒帯 古(ひね)蔵出しを食べさせるのがムカつくので、比較用に適当な素麺を茹でてみます。
こちらも悪いわけでなく、納得いくものを買っています…。ですが分が悪いですね。
阿波名産のモリワキ製麺。え?ヨシムラ?モリワキですヨ。
全然細さが違いますね。
半田手延べ素麺と比べると非常に細いのがわかりますね。
1mmも料理する気ないのに、えなこのために麺を茹でるわたし。
こちらがハンダ素麺。
半田の糸って太いんだね…?
こちらが、ひね蔵出し…。
お……おお…ふつくしい……。
カラダが細くて、ちょっと不健康なくらい肌白い女の子みたいな感じ?
瑞々しいですね。
あ、はい。(はいじゃないが)
食べてたら突然、調味料入れの奥に食べかけの「上級品」があったことを思い出したわたし。
はよ思い出せよ、と思いつつ今度はガチバトル!!
揖保乃糸、上級品と特級品の”格”の違いをみせてやりますワ。
どうよ!!!
茹でるまえから勝負あったな。
刀を抜く前に勝負がキマってるみたいな?
アウディA5の横に、BMW M4GTSが並んでしまったみたいな。
上級品だけだったら無双できるのに、やっぱ本家のカスタムモデル持ち込むのはアカン。
明らかに細さと仕上がりが違います。
ちなみに特級よりも上の「三神」という最上級グレードの素麺があるそうです。
一度は食べてみたいね〜
食べた感想
・半田素麺
小麦の香りが無い、芯がない。
まあ悪くはないけど…?
・揖保乃糸 上級
半田そうめんと比べると喉越しは良い
いつも食べてる味 Vドラッグで頻繁に買ってたので素麺=上級というイメージ
・揖保乃糸 特級 黒帯 古(ひね)蔵出し
何もかも格別な世界。
まず同じ水を使って茹で水で締めてるのに、艶があり水が喉を通る感じが凄い。
柔らかすぎず硬すぎず、それでいて中央に一本細い芯が通っていてそれがウマい。
刀みたいな研ぎ澄まされた、洗練された素麺。小麦の香りが良く、油の臭さがない。
塩っぽさが少し強いけどミネラル感があって程よい。めんつゆ無くても食べれるほどに良い。
そんなわけで、「揖保乃糸 特級品 黒帯 古(ひね)蔵出し」いいぞ。
ちなみに熟成していない普通の特級もあります。素麺奥深いね。
みんなもえなこと一緒に食べてね。
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