相続など大金が手に入ると失敗する理由

筆者は万年貧乏なので無い話ですが、身近な人達でお金に苦労している人を見かけます。
「仕事で成功した!」という人でなく、「普通の生活をしていたけど急にまとまった大金が入った」という人が失敗しやすいようです。どんな失敗例があるでしょうか。

親の相続で大失敗した奥様

40代後半の女性の例ですが、親の相続が大きな金額で8億円近く合ったそうです。
それを母親、兄弟など分けあって本人には2億円程度の大金が手に入ったそうです。

そこでどうしたかというと、マンションのローンの残金を繰り上げ返済して一括で支払ったそうです。次にデパートでバッグを買ったりと、そこまで”豪遊”という訳でなく、数十万円を何度も下ろして使っていたそうです。
驚くことに億単位の大金でありながら、税理士に相談することも無く自分で使っていたそうです。数年して急に税務調査をされて残っていたお金のほとんどを追徴課税の形で取り上げられて今では2千万円も残っていないそうです。

この女性の兄はというと会社経営者で税務や法務の知識もあり、合法な最小限だけを申告して、ほとんど取られること無く済んだそうです。
「裏切られた!」と言ったのが印象的でした、兄の税理士が助けてくれると思いきや全く動いてくれず、調査されて言われるがままにサインをしたそうです。

このことから相続をする時は絶対に税金が付いて回ることを理解して、すぐに税理士に相談。土地を相続する場合は司法書士などに相続するべきです。

とある20代の例

先ほどの相続からすると少ない金額ですが、20代後半の男性はひょんな事から1000万円近いキャッシュを手に入れました。地味な生活が一転してガールズバーやキャバクラに通うようになり、高価なプレゼントをしたり女性と旅行に行くようになりあっという間に使い切ってしまったそうです。
彼が楽しかったのなら良いのですが、一度贅沢な生活をするとその後の生活は辛いそうです。

ひとりきりで少し贅沢に旅行したり、食事のグレードを少し上げるなどであれば1000万円は10年以上持つかもしれませんが、彼のようにキャバクラなどの店で豪遊したりプレゼントを繰り返せば数ヶ月も持たない訳です。そして金が無くなったら男は”用済み”、残るものは全くないのです。そう考えると、不動産投資や金融商品を買う方がまだマシだったかもしれません。技術を付けるための勉強や語学などに費やせば残りの人生を変えたかもしれません。

キャッシュフローが最重要

資金が出ることをキャッシュ・アウト・フロー、資金が入ることをキャッシュ・イン・フローと言います。これらを合わせたものがキャッシュフローと言います。
持っている資金のことをストックと言います。

例えば、男性が資産1000万円で毎月100万円浪費しているとします。一見無謀に思えても、毎月の収入が200万円だったらどうでしょう?浪費してもプラスです。
最初の40代女性の例だと税務申告をして数億円相続して、貯蓄・分散投資して仮に毎月100万円入ってきたら、そこから使えば資産を減らさずに生活できるわけです。永年うまくいくなんてのは有り得ない話ですが、増やすことを考えて、そこから使うことが大事です。

お金の使い方が下手?

まとまったお金が急に入ると、男性だと時計や高級車、女性関係などに浪費したり、女性だと旅行やバッグ、宝石などに浪費する傾向があります。
しかし先ほど説明したように毎月の収益が増えてない状況で、そういった何百万円も使い続けるとあっという間に資金がショートしてしまいます。

好きなこと+ビジネスという使い方であれば、ギャンブルにはなりますが成功するかもしれません。例えば好きな高級車やバッグを購入してレンタルサービスを始めるとか、無農薬野菜を田舎の農家に作らせて、余った分を通販で定期お届けサービスにするとか。

農作物をロット買いも面白い

農作物にはロット買いできるケースが多く、例えばダージリンティーだと農園(エステート)の所有者と交渉して一部の区画を専有することもできます。
そこから出来た作物を全て納品するのです。農作物の仕上がりは気候や茶園任せの運次第になりますが、ただ数百万円を浪費するよりは価値の有る遊びです。

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