台湾に行ったら絶対に訪れたい”九份茶坊”

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さて台湾旅行で一度は行ってみたいのが九份(きゅうふん)。千と千尋の神隠しのモチーフにもなっていると言われ、山の上にレトロな町並みが残ります。台湾観光の拠点となる台北から九份までは意外に遠く、日本で例えると東京駅から横浜駅以上の距離があります。バスで行くのが安く500円以下で乗れるそうですが、停留所が多く峠道なので非常に疲れるそう。
友人の凛ちゃんと「九份に行こう!」という話でバス停まで来たものの、停留所が分からずウロウロしていると、怪しい男性(おじさん)が「九份行き」と手作りポスターを手にしてこちらに寄って来ます。

余りに怪しいので無視したのですが、今度は日本人の女の子3人組が同じように九份行きのバス停を探しウロウロしていて、怪しい男性に話しかけられていました。どうやら、ただのタクシー運転手のようで、つまり言いたい事は「相乗りすると安い」と説明したいようです。
タクシーだと4000円~5000円掛かるところが、5人で乗れば1000円以下。まあ理屈は分かりますが、危険すぎる…!誘拐される!と思いましたが、ものは試しに知らない女の子3人と怪しい男性のタクシーに乗りました。

最初のうちは警戒しましたが、ただのタクシー運転手で九份に向かってビュンビュン飛ばします。女の子たちはどうやら大学の卒業旅行で来ているらしいです。
お喋りが大好きなオジサンで、グーグル自動翻訳を使って、女の子達に「彼氏いるの?」とか「結婚して下さい」とかフリーダムに話かけます。途中で景色の良いスポットに寄ってくれて(?)写真を撮りました。

バスの何倍も早く、800円程度のコストで無事に到着して周辺を散策します。
目的は”茶”なのですが、玉石混淆で偽物の梨山茶を試飲させられたり、中には本物の大兎嶺を安価に売る店も…。
同行の茶マニア凛ちゃんが目を光らせ、大きな無垢の茶盤で試飲させている狭い店に入ると、何杯か高級茶を試飲させてもらいました。そこでは、真剣に茶が欲しい事を相手にも伝わったのか、「コレを買うから、今開けて試飲させてくれ」と購入するものを試飲します。

何故かと言うと、いくら美味しい本物の茶でも、渡された茶の中身が”それ”だという保証は無いのです。それをお互い証明するためには現物を開ける他ならないのです。買い物に満足すると、「茶でも飲みたいね〜!」(私たち今飲んだやんけ)となり、自然と良さそうな茶房を探す事になりました。

前降りが非常に長くなりましたが、そこで九份茶坊に迷い込んだ訳です。

驚くほど素敵な内装…

未だに九份茶房の内装ほど美しい感覚を持った茶房は無いと思っています。
暗くレトロな木材の内装の店内は二階建てになっていて、二階部分から入ると階段を下って席に案内されます。その階段の下には水が通っていて鯉の泳ぐ”庭”になっています。

何を言っているのか説明が難しいのですが、庭と客席とギャラリーが融合した空間になっています。ところどころに焼き物の人形の作品が点在して、美しい空間に仕上げられているのです!

樹木がアレンジメントされている

壁には多数の茶壺や茶杯の作品がが並びます。

キャビネットの中には手で絵付けされた茶筒

吹き抜けのようになったギャラリーの上でもお茶ができます。
下には鯉が泳いでいるという非日常な空間が…。

色々な場所でお茶をしてきましたが、九份茶坊ほどインパクトがある場所は初めてでした。お茶が来るまで写真を沢山撮っていました。

気になるメニューですが、武夷野生茶 800元、老茶(陳年茶) 1000元、正叢鉄観音 700元など様々な希少なお茶を楽しめます。ヴィンテージ茶の取扱もあるので、何度行っても飽きないはずです。
唯一の問題があるとすれば、ある程度の台湾茶に対しての理解が無いと楽しみづらいという事です。例えばワインを全く知らないでフレンチに行っても、出て来たものを食べるしかありません。同じように、ある程度台湾茶について知識を持ち、どの茶が好きか飲みたいか程度は分かるようにして行くと楽しみの幅が広がります。

初見殺しの蓋碗サービス

台湾茶・中国茶の悪しき習慣、とまでは言いませんが慣例的に蓋碗で茶芸をする事があります。グツグツに沸騰した湯を茶海で冷ますことなく、茶の入った熱した蓋碗にドバッと注ぎ、さらに茶器の上からも熱湯を注ぎます。

写真のように取っ手も付いていない激熱の蓋碗を、店員のお姉さんが「熱くないですよぉ〜」「中に入ってるのは水ですよ〜」と言わんばかりの無表情で、ササッと茶海に注ぎます。

サービスを受けるのは良いのですが、二杯目以降もし自分達グループで誰かが茶を淹れるときは、例の如く無表情で淹れるかハンカチを使うかすると良いでしょう。凛ちゃん曰く、この茶器のように凹凸のある蓋碗はまだ可愛いそうで、凹凸の無い本当の湯呑のような蓋碗は恐ろしく熱いそうです。火傷に気をつけましょう!

ゆっくりお茶を楽しんで、帰りにお土産もたくさん買えました。
晴れているとテラス席も使えて、景色が良いそうですよ。

九份茶坊
九份で第一号築百年の古屋敷「九份茶坊」,「茶、陶、画」を主軸とした経営理念は。茶坊オーナー洪志勝は、この百年もの歴史ある古屋敷「翁山英故居」の保存保護を念頭に修改築し、文化が息付くアート空間を生み出した。ここは正式に新北市六番目の歴史建築と...

台灣新北市瑞芳區基山街142號

ぜひ行ってみて下さい!

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