Adobe Creative Suite CSからCS6まで、辛い思い出から楽しい思い出まで様々。(我々の頭脳の中で)最新版のCS6でも2012年、すでにCCに移行してしまってから7年以上も経っているのです!
そんな懐古厨の戯言は結構!本題は何?と聞かれると、
CC 2018にやっと慣れ親しんだ頃に「最新のCC 2019が利用できます!アップデートして下さい!」とポップアップが出ます。せっかく毎月お金を払っているんだからと、つい気軽にアップデートしてしまいました。
しかし機能が増えるだけでなく、肝心のユーザーインターフェースのいくつかが変わってしまい仕事で実践的に使うのには迷うことになります。
車の運転に例えるなら、ウインカーとワイパーのレバーが逆になり、ついでにブレーキのペダルのサイズが変わって、ハンドルが軽くなる。という感じです。
「便利でしょ!」と言われても、「今までの慣れたやつがいいのに!」となります。CCが強制的にユーザーインターフェースを変更するのは毎度のことですが、いささか不便なので、何に注意すべきか書きます。
Illustrator CC 2019
写真の切り抜きの標準位置がおかしい
今までと違って中央に謎のサイズでトリミングされます。今まで端からキレイに切れたのに、どうしてこうなった!となります。クリッピングマスクしなくて便利〜と思ってた機能で、イラレで画像を切る人は要注意。
フォントセットの周りが一気に変更
変える必要あったんか!と思えるほどにガラッと変更されています。フォント周りのUIが変更されて、「今すぐフォントをアクティベート!」といった感じで、すぐに使わせてくれずイメージだけを表示します。
これって、もしかして数カ月後や数年後に「このフォント使うには月額1500円、今すぐ支払ってアクティベート!」の布石なのでは、と勘ぐってしまいます。現状のシステムであれば追加課金なしでフォント自由に使えるんだから、全フォント一括でアクティベートせえや!って思います。☆を付けることで、お気に入りリストに登録できるのは便利です。やっと実装されたか感はありますが…。
私達が本当に求めているのは
「応用領域を広げるデザインフォントと書体デザイン」でもなければ
「時代が新しいタイプフェイスデザインを生む」でもなければ
「情に棹させば流される。智に働けば角が立つ。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。とかくに人の世は住みにくい。意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。」
でもなくて
「日本語」「英語」「その他の言語」をタブで選択でき
「ゴシック体」「明朝体」「よく使うフォント」
になることです…。
もちろん、丸文字や手書き文字などもあっても良いですが、自分でカスタマイズできれば尚の事よし。
相変わらずのIllustrator効果
ドロップシャドウを細かく設定できないのはなんで。わざわざフォトショップに移動して作業してからPSDでブッコム事になります。
イラストレーターをマウスで作業している人いるでしょうか、居ますね。普通マウスで、もしくはペンタブで作業します。
コマンド+マウスのホイールで左右にアートボードを移動できるのですが、何故かフォトショップとイラストレーターで真逆なんです!
右ハンドルと左ハンドルの車を交互に乗り換える気分です。昔は正しかったのに、なぜか悪化するというのがアドビに多すぎます。
他にも数々の気になるところがあります。急いでバージョンアップは注意が必要です。
Photoshop CC 2019
コピーしてサイズ変更が固定で今までと逆
よーし切り抜くぞ!という、フォトショップの基本中の基本作業のUIが変更されて、標準で切り取りの比率が固定されました….。
なんで〜〜〜(T_T)
長く使って完全に慣れたのに〜〜
「便利だと思って、玄関のドアの開く方向を逆にしといたよー!」って感じです。
そう思うのは結構ですが、思った人だけが変えれるように、オプションの設定にして欲しいです。さらに画像の切り抜きも、「同時に回転するよ!」という設定に……。仕事の最中にバージョンアップすると確実にパニックに陥ります。
他にも
戻るの挙動が違う
切り抜きツールが回転しちゃう
などなど、「椅子の背もたれにハンガーつけたよ」「冷蔵庫のドア逆にしたよ」レベルの事をたくさんやってくれています…。
しかしまあ、コントロールパネルがカスタマイズできるようになったり、いろいろと便利になっている一面もあります。
仕事や作業で忙しいときにバージョンアップせずに、心にゆとりのあるときにバージョンアップすればきっと幸せになれます。
フォトショップやイラストレーターを常時使っている人に、心の平穏が訪れるかどうかは別の問題ですが、CC 2019を「気軽にバージョンアップさせるとやばい」ということだけは確かです。