夏休みの宿題を先に終わらせないのは損なのか?

私達はいつも選択を迫られます。

小さな頃はその選択というのを実感できません、ほとんどの子供が直感的に生活しているのです。やりたいかやりたくないか、楽しいか楽しくないかなど。
やったほうがいい、やるべき、といった大人のように損得勘定をすぐに弾き出すことができないのです。
なので子供は大人にとって無駄なことや、無意味なこと、一見生産性のないような遊びをするのです。でもそれが大切であったりします。

夏休みの宿題を先に終わらせるべきか……。
これは子供にとっては非常に重要な問題です。筆者は8月31日(もしくは9月1日)に泣きながらヒーヒー言いながら、「答え」のページを問題集に書き写した思い出があります。それも毎年です。

子供が居れば絶対にこう言います。
「夏休みの宿題を、先に終わらせれば楽だよ」
まぁ、どの親に聞いても結果は同じでしょう。他に答えが無いのです。

7月末、夏休みに入った直後に一生懸命、宿題を(答えを見ずに)やれば頭も良くなりますし、8月をめいっぱい遊べます。

この問題は大人の”貯金”の問題にも似ています。例えば大学を卒業して社会人になれば毎月のお給料が入ります。給料の多くを貯蓄すれば、結婚や出産などのライフイベントや老後の生活資金を安心して積み立てることができます。不安定な日本の経済情勢を考えると、しっかり貯蓄することが妥当な判断というのは誰も否定しないはずです。

しかし筆者はまたしても宿題と同じように、入ってきたちっぽけな給料の全てを遊びに回してしまいました。車やバイク、旅行に衣類、食事に酒代やバー通い、大量の洋食器にタワーマンションの賃貸など…。分不相応な遊びに散財してきた訳です。
ただ、これに対して少なくとも後悔はしていません。もちろん貯金していたら今の生活がずっと楽でしたが、今までの大袈裟な遊びをせずに、質素倹約で貯金をしていたら人生そのものも変わっていたはずです。

これは「貯金をせずに遊べ」や「宿題を8月31日にやれ」という話ではありません。ただ、夏休みの宿題を7月に終わらせたり、質素倹約に貯金するだけが、必ずしも絶対に正しいとは言えないはずです。
60歳になって、お金に余裕が出てきたから大型バイクに乗る、外車を買う、ワインを飲む、旅行に出る。これを10代のときにするのとは雲泥の差があります。時間が不可逆的な存在であるからにして、時に非合理的な、直感的に生活することもありなのかもしれません。

ただ筆者は大人になってから勉強したりと、過去のツケを今払っている訳ですが……トホホ

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