1本1万円!?セレブ御用達の高級紅茶ロイヤルブルーティーとは

飲み物

茶葉ではなく、ワインボトルに入ったまま販売されているのが特徴的な「ロイヤルブルーティー」。今回、散歩のついでに六本木のティーサロンにお邪魔しました。

何と言っても驚くのはそのプレミアムな価格です。最も高級なお茶は、なんと750mlで60万円!これは、最高級ワインのひとつ『ドメーヌ・ロマネ・コンティ』に匹敵する価格帯です。通常、高級なお茶は茶葉の状態で販売されるのが一般的ですが、ロイヤルブルーティーは、抽出された状態でボトルに詰められています。果たして、この状態でお茶は本当に美味しいのでしょうか?

実際に、ティーサロン「ロイヤルブルーティー六本木ブティック・THE T BAR」で試飲してきたので、その感想をお伝えしたいと思います。

すぐに飲めるRTD

画期的なRTD(= Ready To Drink)の最大の利点は、キャップを開ければすぐに飲める点と、誰でも同じ味を再現できる点にあります。これまでの茶葉では、開封後に急須(ティーポット)や茶こし、さらにはお湯が必要で、簡単に飲むことができませんでした。

さらに、お湯の温度、注ぐ量、抽出時間、さらには注ぎ方によっても味が大きく変わります。これに加えて、水の硬度や汲んでからの時間も味に影響を与えるため、同じ味を再現するのは非常に難しいのです。

つまり、いくら優れた茶葉があっても、誰もがそのポテンシャルを最大限に引き出せるとは限りません。しかし、RTDは誰でもキャップを開けるだけで、一貫して同じ美味しさを楽しむことができるという大きな利点があります。

ノンアルコールで高級な飲み物

美味しい料理に合わせる飲み物として、ワインや日本酒などのお酒が一般的ですが、ワインボトルに入った高級なお茶であれば、お酒が苦手な人でも料理に合わせて楽しむことができます。お茶は食後に楽しむだけでなく、アペリティフ(食前酒)の代わりとしても使えますし、魚料理や肉料理のコクや油に合わせて選べば、ワインを飲めなくても料理とのペアリングを楽しむことが可能です。

早速ティーサロンでいただくことに

ここでは定番のラインナップから、期間限定で飲めるボトルまでメニューの中から選んで頂くことができます。グラス1杯から体験できますが、グラス3杯でお得なセットも用意されています。今回頼んだのは以下のラインナップです。

Royal Darjeeling Rajah deluxe
ロイヤル ダージリン ラジャ デラックス

Fall in Love deluxe(台湾高山茶)
フォール イン ラブ デラックス

The Uji
京都宇治碾茶

まずは慣れているダージリンからテイスティングを始めました。今回試したのはマカイバリ茶園のダージリンですが、水出しの低温抽出の特徴がしっかりと出ています。お湯で抽出して冷やすとタンニンやカテキンが出やすく、渋みや濁りが生じやすいのですが、この「ラジャデラックス」は透き通った色調と、澄んだ味わいが特徴です。

しかし、正直なところ、思ったほど美味しく感じません。お茶に詳しい方であれば、厳しい評価を下すかもしれません。普段からリーフルで購入した良質なダージリンを水出ししていると、どうしても抽出後何日も経ったものは味が劣るのは避けられません。「美味しい缶詰」が手軽に開けてすぐ楽しめる点で評価されるように、手軽さを考慮すればこのダージリンもかなり本格的です。

「フォールインラブ」や「宇治茶」についても同様の感想です。各産地の特徴をしっかりと表現してはいるものの、格別に美味しいかと言われるとそうでもありません。

ティーサロン自体の内装や接客はとても素晴らしいのですが、いくつか気になる点がありました。まず、提供されたオシボリの匂いが強く、繊細な香りを楽しむべき冷茶には適していません。また、どのボトルも提供される温度が同じで、すべて同じ形のグラスで出される点も気になりました。

ワインでは、ボルドーとブルゴーニュでグラスの形状が異なるように、お茶もその特徴に合わせて適切な温度やグラスの形状を変えることで、より豊かな味わいを楽しめるはずです。

ロイヤルブルーティーは贈答にお勧め

色々と厳しい意見も書きましたが、ロイヤルブルーティーは贈答品としてお勧めできる商品です。筆者のようなお茶マニアはおそらく1,000人に1人以下なので、実際のところ、ほとんどの人が飲んで「美味しい」と感じる仕上がりになっています。また、好みの差が少ないため、贈答品に非常に向いています。

例えば、ワイン好きな人に贈る場合、赤ワインしか飲まない人や白ワインしか飲まない人、ボルドーしか飲まない人、ブルゴーニュやイタリアワインしか好まない人など、嗜好が強すぎて選ぶのが難しいことがあります。しかし、お茶に関してはその点が曖昧で、紅茶や緑茶、中国茶がボトルに入って贈られても、どれをもらっても喜ばれます。さらに、ティータイムやランチに合わせて気軽に開けることができる点も、贈答に最適です。

というわけで、新しい試みであるロイヤルブルーティー、ぜひ一度試してみてください。

ロイヤルブルーティー六本木ブティック・THE T BAR
東京都港区六本木7-18-15 1F
営業時間:11:00-20:00 LO 19:00 定休日:日曜日 年末年始
席数:10席 予約をお勧めします。
http://royalbluetea.com/boutique/roppongi/

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