2015年6月16日に開始したAdobe Stock
Adobe Stock(アドビストック)は、PIXTA(ピクスタ)やshutterstockのように画像や素材を販売する大規模素材サイトとしてリリースされました。
簡単に言うと、印刷物を作ったり、ホームページを作るときに有料で素材を買うことでロイヤリティフリーで使うことができるものです。
ロイヤリティフリーとは事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば、知的所有権に関する追加の使用料(ロイヤルティー)が発生しません。
ですので、例えばハワイの写真や結婚式の写真など、簡単に撮影できないものを数百円〜数千円で購入できるのです。
AdobeStockの料金(価格)は以下のように分かれています。
AdobeStockの料金
通常アセット 3 点/月 3,480 円/月 税別
通常アセット 10 点/月 3,480 円/月 税別
通常アセット 40 点/月 9,480 円/月 税別
通常アセット 750 点/月 24,980 円/月 税別
(平成29年6月9日時点)
この公式サイトの解説のように、3,480 円/月と9,480 円/月は年間プランになっていて、次月以降は解約料金が掛かります。
つまり携帯電話のキャリア契約のように、意外にも複雑で額面通りでは済みません。
例えば「2ヶ月間、月に十数点の写真を使いたい」という、いかにも有りがちなケースでは長期契約(年契約)を結び年間45,100円(税込)を支払わなければなりません。
もしくは月に3,758円(税込)を支払い3点をダウンロードして、追加の写真1点につき1,274円を支払う必要があります。
つまり、フレンチのメニューが良心的に感じるほどに、複雑な計算で高額な料金設定となっています。
サブスクリプションで自動更新のためうっかりしていると何十万円もAdobeに支払う事となります。
相変わらずサイトは使いにくい
少し操作していると、すぐに英語のサイトに飛ばされたり関係の無い箇所にリンクされているので、日本のユーザーの事をさっぱり考えていません。
素材を検索していると急に英語サイトに移動することもしばし、アドビクオリティです。
アカウントの設定(名前の変更)や支払履歴の表示なども、すぐには行けないような場所に隠されています。
ユーザビリティは悪いですが、その代わりに素材の数量は非常に多く、画像・イラスト・ベクター(eps)から選択ができて直ぐにダウンロードできます。
画像の「ライセンスを取得して保存」を押せばスムーズに画像が手に入り、ライセンシングが完了します。
「プレビューを以下に保存」を押せば、透かしが入った低画質なものをダウンロードできます。
これは非常に便利で、「とりあえず当てはめてみたい」という時にぴったりです。
意外にも当てはめてみると雰囲気が気に入らない時があり、そういったときはプレビューを利用すれば無駄にお金がかからずに済みます。
ベクターも豊富なので、「リボン」などと検索すればリボンのバナーが出たり、印刷物の制作のときにスムーズに作業ができます。
さらに自動的にライセンシングを完了してくれるので、安心して使用できます。
画像を販売できる!アドビストックで写真を売る
さっそく写真を登録して販売を開始してみました。
運転免許証などを写真をアップロードすれば、本人確認が済んで販売ができます。ただ、クオリティが低い場合などは審査に合格しないようです。
登録時にはなるべくクオリティの高い写真などをアップロードするといいでしょう。
ところが全然売れない!
とりあえず30枚程登録してみたのですが、たまに売れるものの未だに合計3枚だけです。
印税生活は夢のまた夢、一枚23円から107円まで写真の販売したときの料金によって変動があるようです。こちらでは金額の設定はできません。
おそらく拡張ライセンス(テレビや大規模で使用のライセンス)であれば1枚で何千円も入ってくるはずです。
コンスタントに何百枚も売れる写真の量とクオリティでないと、月に千円にも満たないケースが殆どのはずです。あとは、画像を検索したときに表示されるかどうか、ひと目につくかが重要そうです。
登録者数もとても多く、外国人の作品も大量に表示されるので埋もれてしまう可能性もあります。
私がアップロードした作品では、「表示1、購入者1」という項目があり、初めてみた人がそのままダウンロードした。ということもあり、いかに良い写真であってもアクセス数が無いと売れないようです。
ガバガバな知的財産権の管理
とりあえず手元にあった写真(全て自分で撮ったもの)をアップロードしたのですが、半分くらいが不採用になりました。
BMWやカワサキのバイクがNG。まあ分かります。
ただし販売されている写真を検索すると以下のようにずら〜っと…。
ひと目でBMWと分かるものばかりでは?!
もしかしてザル?
富士山やイタリアの教会に至っては他のユーザーが無限に販売しています。
とりあえず適当に気分でNGにしているものばかりのようです。
紅茶のカップに至っては「ロイヤルアルバート」や「エインズレイ」などの知的財産権が侵害されていますよ!AdobeStockさん。という状態です。
ウェッジウッド、ミントン、ヘレンド、ノリタケは知的財産権に侵害するのでお気をつけ下さい…。
これに至ってはどうみてもリ◯トン…。
何を基準にしているのだかさっぱりです。
販売は微妙ですが、購入は便利!
高い、使いにくい、売れない。と批評しましたが、素材をダウンロードしてすぐに仕事に使えるというのは便利です!
仕事で素材を探している人は、検索して使いやすい素材があるかチェックしてみる事をお勧めします。