春夏ジャケパンの基本【具体例と解説】

メンズファッション

春夏ジャケパンはモヘヤ、リネン、シルクに注目!

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Cesare Attolini ( jacket ) / Cesare Attolini ( shirts ) / GTA ( pants ) / Kiton ( belt )

さて、春夏は秋冬に比べてもよりメンズファッションで用いられる素材のヴァリエーションが豊かなのが魅力です。

春夏の注目の生地はモヘヤ、リネン、シルクですが、中でも最近は若干ヴィンテージ調の生地感が見直されていることもあり、シャリ感のあるモヘヤが再注目されていますね。今セレクトショップに入荷している春夏もののスーツやジャケットには、モヘヤ混ウールのものがたくさんラインナップされています。

モヘヤの特徴としてはその少し硬くハリのあるシャリ感の他、上品な光沢感が挙げられますね。

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モヘヤの光沢感はシルクの光沢に近いものがありますが、春夏の陽の光に当たると、全体が美しい発色になります。ただのネイビー、ブラウンの無地のように見えるスーツが様々な表情を見せてくれるのです。

もちろんリネンやシルクの存在もお忘れなく。

リネンはここ数年になって一気に一般化した春夏素材。それまではちょっとお洒落に興味のある人でなければ着ていませんでしたが、ユニクロ等が力を入れるようになり、グンと知名度が上がりましたね。

イタリア風のベルトレスもジャケパンの定番に

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さて、最近になって春夏のジャケパン着こなしの中で俄然定番化してきたのが、ベルトレスの着こなし。

イタリアの洒落者の多くがクラシカルなベルトレスのパンツをサスペンダーではいたり、普通のパンツもベルトレスで着こなしたりしているのを、日本でも「真似してみよう!」という人が増えているのがこの背景にありますね。

個人的にもベルトはあまり好まないため、ベルトレスの着こなしには大賛成です。

ベルトレスの着こなしで大事なのは、間の抜けたような雰囲気になってしまわないようにすること。まずは上下の色のコーディネートに工夫を。

全く同じ色を組み合わせてしまうのを避けること、また春夏であればあえてベルトレスにしているのだ、という説得力のある軽快な雰囲気を作ることが大切ですね。リネンのシャツやコットンジャケットなどをうまく活用しましょう。

またあまりにも股上の浅いパンツでベルトレスの着こなしにすると、2000年代の厳ついファッションのようになってしまいますので、クラシカルな雰囲気のある股上深めのパンツでベルトレスを着こなしましょう。

春夏のジャケパンを格上げするサングラス

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TOM FORD サレルノの海岸にて

さて、春夏のジャケパンスタイルに欠かせないアイテムの一つであるのが、アイウェア。サングラスはどんなイタリアオヤジも持っている、本当の定番アイテムですね。

イタリアオヤジ流なのは、TシャツGパンに合わせるサングラスではなく、タイドアップしたかっちりジャケパンに合わせるサングラスです。あの独特の怪しい雰囲気が手に入ります。

サングラスはメンズ雑誌などで「今年はボストンが熱い!」「クラシカルなラウンドが再流行!」など様々な紹介がなされていますが、大事なことはたったの一つ。

似合うこと(顔の形に、サイズと形状が合っていること)。

これだけです。どんなにラウンドタイプが流行っていたって、似合わないものは似合わない。日本人にはボストン型が似合うといったって、人の顔や雰囲気によってはよほどティアドロップの方が似合ったりします。

必ず同伴者を連れて、店頭で試して買うこと。これが似合うサングラスを手に入れる唯一の方法です。

sunglass

また自分なんかもそうなのですが、日本で買う日本仕様サングラスだと鼻筋で浮いてしまって、どうしても合わない人もいます。

基本的には彫りの深めの人に多いですが、こういったタイプの人は、さんざん日本でサングラスを探しても似合うものが一切なく、それなのに海外でサングラスを試してみると一回で似合うものが見つかったりします。

上の写真のトムフォードはイタリア、ローマのオプティカルショップで購入したものですが、やはり日本仕様のトムフォードとはパッドの形状がやや異なります。

麻シャツを一着手に入れよう!

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Anna Matuozzo ( shirts ) / Cesare Attolini ( pants ) / Kiton ( belt )

春にジャケパンを着こなすにしろ、盛夏にシャツ一枚でほっつき歩くにしろ、やはり持っていたいのが麻のドレスシャツ。

麻や綿麻のドレスシャツは、それにしかないエレガンスを持っていながら、非常にさらりとして着心地がよく、春夏のジャケパン、ドレススタイルには欠かすことのできないアイテムです。

麻のシャツがまだ一般的になりきっていない理由は、「ごわごわする」「シワになる」という二点でしょう。

しかし麻がゴワゴワするのは、麻の特徴ではなく麻の品質が低いことが理由です。

いくらユニクロが力を入れているといっても、流石に一着3000円のシャツで、本当に品質の良い麻を使うことはできません。また、若者が着るカジュアルブランドの麻シャツも、良い麻を使っているものはほぼ存在しません。その影響で、麻=ごわごわするというイメージがあるのです。

 

本当に良い麻は、まるきりコットンよりも柔らかく滑らかなくらいです。独特の光沢感があり、シルクのように表情豊かです。

また良い麻に入るシワは決して見苦しいものではなく、むしろナチュラルで涼しげな印象を生み出してくれるほどのものです。

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大人向けのセレクトショップや新宿伊勢丹メンズ館などでは、素晴らしい麻を使ったシャツを扱っていますので、まずはその魅力を確かめて。

麻の魅力が分かったならば、ぜひ本当に良い麻のシャツを一着、手に入れてくださいね。

 

いかがでしたか?

今回は今年の流行なども踏まえながら、春夏ファッション、ジャケパンの基本についてを解説してみました。ぜひ参考にして、最もヴァラエティ豊富にお洒落を楽しめる春と、アクティビティ豊富な夏を楽しんでくださいね!

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