日本で人気のある赤ワインといえば何を思い浮かべますか?
成城石井や輸入ワインショップを見れば分かる通り、「ボルドー」が人気です。
もちろん近年では新大陸やイタリアのキャンティなど多様性が出てきましたが、依然ワインはフランスと考える人が多く、「金賞受賞ボルドー!1,380円」など箱積みされています。これは大きな間違いなのです。輸入ワインショップから近所の酒屋チェーン店、はたまたジャスコのリカーショップでも「ボルドーの千円代」は非常に人気が高いです。
美味しいボルドー千円は無い!?
ところが、美味しいワインはほとんどありません。時計でもスーツでも車でも高けりゃいい、ってものではありませんが、良い物は高いのです。
そこで、それが悔しくて千円代のワインを様々なお店で買い漁ったのですが、高級ワインにかすりもしない渋み爆弾のようなワインばかりです。
何がいけないのか、それは1000円代のボルドーです。ボルドーワインというのは世界的にも人気で、5大シャトーと言えばワインマニアでなくともその偉大さを知っています。ところが、その人気さゆえに味が悪くても売れてしまうのです。
特に「金賞受賞」など謎のコンペティションの金のマークをつければ、中身がどんな雑なアッセンブラージュだろうと、樽どころかステンタンクをさっと通して瓶詰めして出荷されていようと何も関係ありません。
新大陸の方が美味しい?
新大陸であるアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、南米、南アフリカなんかは、(ボルドーとくらべて)名前だけでバンバン売れる地域ではないので、安くても「旨い」と唸るワインが隠れています。
なぜなら、生産者がしっかり真面目に美味しさを追求しないとバイヤーに買ってもらえないからです。また中には労働力が安かったり、フランスとくらべて土地が安くて手間暇を掛けれるものもあります。
つまり新大陸でかつ少し高いボトル2千円〜3千円は、驚くほど美味しいものも混じっています。カルフォルニアは少し高騰気味ですが、ナパバレーなど3千円〜5千円も出せば、ボルドーの1万円クラスのものも当たり前のようにゴロゴロとありますし、南アフリカなんか2千円代で奮闘するワインもあります。
つまりボルドーの金賞受賞千円を買うのであれば、もう少し頑張って新大陸の2〜3千円のワインを買うべきです。すると涙ちょちょぎれるほどに美味しいワインが混ざっていたりします。
必ず当たりで、美味しいという訳ではありませんのでご注意を。
ボルドーの千円は色々な銘柄や品種を30本以上買って毎日開けても、どれも美味しくないのです。インポーターを変えてもダメでした。
2千円後半から美味しいボルドーが飲める?
ボルドーでも2千円〜3千円代になると、「これは…!旨い!」というワインが隠れています。
個人的な好みもありますが、特に南フランスのちょっと無名なドメーヌがその傾向にあります。それは南国情緒ある果実であったり、生花の束であったり、蜜香であったり香りは様々ですが、隠れた無名な2〜3千円は期待できます。
そこで、どうやって「旨ワイン」を選べばよいか。
お金に余裕があれば、バンバン買えば済む話ですが、私達庶民は1本買ったら1本で確実に美味しいものを引きたい所です。
そういう場合は、ワインマニアの店員さんが居るお店に行くと良いです。個人で切り盛りしてる小さなお店など。
すると、「これは、2千円なのにやばいですよ!」だとか、「ここのが本当に美味しくて蔵元まで行ってきました」など、本当にコストパフォマンスが良いワインを紹介してくれます。
中でも、そういったオススメ商品はテイスティングが可能だったりするので失敗無く美味しいワインを引けます。
大きなお店やチェーン店だと、「売らなければならないワイン」が多数あり、テイスティング商品や仕入れる商品など外圧が掛かる事もあります。
ですので小さい店、とくにワインマニアの店員さんが居るところが一番オススメできます。
もっとも良心的なお店だと、仕入れたワインを全て店員さんが試飲していたりします。
「飲んで旨いと思ったものだけ仕入れる」という反骨精神あふれるワイン屋さんもあるので、こういう場所で買えば、千円後半でも当たりを引けます。
金賞受賞・メダルは不味い証拠
ということで、「ボルドーの千円」「金賞受賞」の犠牲になるのはもうやめにしましょう。
あと「10本で1万円」年末年始の「ワイン福袋(1本当たり600円〜1000円)」もダメダメですよ!この記事の信憑性を確かめるために、一度失敗してみるのもアリですが。
ちなみに、千円のキャンティは美味しい物と微妙な物が半々位の確立であります。
2千円以上のキャンティは美味しい確立が上がります。お試しあれ
このあたりは美味しいボルドーであまり外れないです。