今回は一眼レフでぼかさずに撮る方法について書きたいと思います。
何でもぼかす、から脱出する。
一眼レフ中級者になると陥りやすいのが、何でもぼかして撮る。
特に明るい単焦点レンズなど入手すると美しいボケ味に感動を覚えて、ずっとぼかしまくりで撮影してしまいます。
料理、人物、風景なんでもぼかして撮るのは良いのですが、どれも似たり寄ったりな写真になってしまう事があります。
写真投稿サイトなどでは、しばし見られる光景ですね。
対象だけを注目させたい場合など、シチュエーションによってはレンズの開放で撮影する”ぼかし”は有効的です。
特にモデル撮影では、他の対象物に視線を向けさせないようにするのに使えます。
ただ、風景や全体の雰囲気を伝えたい場合には、パンフォーカス(被写界深度を深くする撮影)が効果があります。
例えば、この写真だとバイクだけぼかしてあり視線がいきやすいです。
ですが、しっかり絞り込み背景までくっきり写すと「バイク」「海」「富士山」がバランスよく映ります。
好みにもよりますが、2つ以上の対象物を撮りたい場合は絞り込んで撮るのが良いですね。
屋内でぼかさずに撮るには
明るい屋外でぼかさずにパンフォーカスで撮るのは簡単です。
プログラムオートにすれば、自動で一眼レフが絞ってくれます。
室内では絞り込むとブレやすくなる、というのとレンズの特性上ボケてしまうという事があります。
f/1.8 周囲が完全にボケて周辺減光も起こります。
f/2.5 周辺減光が解消されますが、それでも強くボケます。
f/6 被写界深度が深くなりボケが薄くなりますが、ポットと水のピントが合っていない感じです。
f/12 かなり合ってきましたがジャスピンではありません。
また絞り込みすぎると、「小絞りぼけ」(回折)が起きて絵がぼんやりします。
あまり絞らずに、2つ以上の対象をくっきり写す方法としては、離れて撮影する事です。
画面いっぱいの構図で撮影するとボケの効果を最大限に生かせる代わりに、ぼかさない写真は難しくなります。
つまり、引いて全景を撮影した後にトリミングすれば、f/3であろうとくっきりした写真が撮れます。
この方法を覚えておくと、机に置いたアイテム全てをくっきり写したい場合に、一眼レフでもぼかすことなく撮影ができます。
また、他の方法ではストロボなど光源を用いり部屋を明るくする事によって絞り込む事ができます。
ただ絞っても限界があることと、絞らずにもくっきり写す方法を覚えて置くのが良いですね。