ソファーの選び方【ファブリック&本革】

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(写真は編集部のジェラトーニみわちゃん。ソファーはファブリック生地)

ソファーの選び方について

リビングや自分の部屋にソファーがあると、とても便利です。しかし、購入後に「失敗した!」と後悔することもありますよね。今回は、意外と知られていないソファーの選び方についてご紹介します。

デザイン

デザインは、やはり自分の好きなものを選ぶのが一番です。しかし、1店舗で5種類の中から選ぶよりも、何軒か家具屋さんを回って50種類以上の中から選ぶ方が、自分にピッタリのものが見つかるかもしれません。

ソファー単体のデザインが良くても、自分の部屋の他の家具と合うかどうかが大切です。スマートフォンで部屋の写真を何枚も撮影して、商品と比較しながら「色」「形」「雰囲気」が合うかをしっかり検討してみてください。

購入しようとしているソファーがモダンなデザインなのか、アンティーク調なのか、単色なのか、カラフルなのか、部屋の全体的な雰囲気と調和させることが重要です。

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(写真はカッシーナ・イクスシーより)

素材と固さ

ソファーの素材は、表面のカバーに使われる素材のことを指します。主に「ファブリック(布地)」「フェイクレザー(合成皮革)」「レザー(本革)」の3種類があります。

・ファブリック

ファブリックは布地で、通気性が良いため、夏でも蒸れにくく、ソファーで仮眠を取る時でも快適です。生地の質感も様々で、手触りの良いものから、少し粗めのものまで選択肢があります。ファブリックの縫製が丁寧かどうか、また生地の目の粗さなども、購入時に確認することが大切です。

・フェイクレザー

フェイクレザーは「合皮」「Pレザー」などとも呼ばれ、さまざまな種類があります。ポリウレタンや湿式ウレタンなど、素材や製造方法によってグレードが異なります。安価なものは手触りが悪く、まるでビニールのように感じられることもあります。

たとえば、カラオケボックスのソファーを想像してみてください。ビニールのような質感で、ベタベタした手触りのものもありますよね。しかし、高級なフェイクレザーも存在します。特に国産の合成皮革は、手触りが良く、時には本革よりも快適なものもあります。東レが開発したアルカンターラやエクセレーヌといった高級生地は、本革よりも上質な手触りを持つことで知られています。

フェイクレザーは合成素材のため、掃除がしやすく、ほとんどの場合、洗剤を使って手軽にお手入れが可能です。ファブリックに比べ、メンテナンスが簡単なのも魅力です。

フェイクレザーを購入する際は、少し高めの商品で、手触りが良く、しっとり感のあるものを選ぶと良いでしょう。また、後から「本革にしておけば良かった!」と後悔しないためにも、本革製品と比較検討し、長く使えるかをよく考えてください。

・本革(レザー)

本革はクラシカルでエレガントな、ソファーの王道です。ただし、夏場は蒸れやすく、汚れやすいことから、掃除が難しいという欠点もあります。また、定期的にクリームを塗ってメンテナンスを行う必要があります。

レザーにはさまざまな種類があり、豚革や牛革、ラムレザーなど、素材によって質感や耐久性が異なります。さらに、なめし加工や使用される革の部位によっても、品質や風合いに差が出ます。中には、低品質な部分を削ってエンボス加工を施した本革もあるため、どのレザーが使用されているか、購入前に確認することが大切です。また、スティッチ(縫い目)がダブルかシングルかといった細部も、しっかりチェックしましょう。

本革ソファーは高級感があり、特にシックな雰囲気の部屋にはぴったりです。手触りも良く、ホテルやバー、カフェなど、多くのシーンで使われています。カッシーナ・イクスシーのような超高級家具店でも、本革ソファーは人気のアイテムです。

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・内部の素材

ソファーの内部に使用されるポリウレタンにも、さまざまなグレードがあります。実は、有名な高級輸入家具でも、日本のポリウレタンメーカーが供給している製品も少なくありません。また、ソファー選びにおいて「硬さ」は長時間快適に座るための最重要要素です。

「柔らかいソファー=快適」というのは、過去の考え方です。現在では、長時間座っても快適に過ごせるソファーは、むしろ「硬め」なものが多くなっています。

例えば、百貨店の家具コーナーにある高級輸入ソファーを試してみると、柔らかさを感じつつも、しっかりと体をホールドしてくれる硬めのソファーが多いことに気付くでしょう。柔らかいバランスボールの上でリラックスできるかというと、そうではありません。硬めの素材が体をしっかり支えることで、長時間でも快適にくつろげるのです。

この理由で、BMWやメルセデス・ベンツといった高級輸入車のシートも硬めに作られています。長時間運転しても疲れにくいように設計されているのは、硬めのシートによるものなのです。

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大きさ

ソファーの大きさは、選び方でよく失敗するポイントです。家に帰って設置してみると「思ったより大きかった!」というケースがよくあります。

まずは、部屋をメジャーでしっかり採寸し、ソファーをどっしりと置いても問題ないかを確認しましょう。寸法的に問題がなくても、ソファーの高さや黒系の色などの影響で圧迫感が出て、部屋が狭く感じることもあります。

また、他の家具とのバランスも大切です。ソファーに合わせてテレビボードの高さや、座ったときに座高と視線の高さが合っているかを確認しましょう。そうでないと、せっかくのソファーでリラックスする時間に、テレビを見ていて腰が痛くなるといったことが起こりかねません。

6畳間や小さなスペースに設置する場合には「1Pソファー」もおすすめです。読書をしたり、紅茶を飲んだりと、コンパクトでも十分に快適に過ごせます。以下の写真は、フェイクレザー製のソファーで、価格は新品で9,800円です。

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細かな部分

ソファーの背面の仕上げや脚の高さなど、細かな点も見逃せません。リビングでソファーを壁際にぴったり設置する場合は問題ありませんが、部屋の中央に配置する場合は、背面が総張りになっているか確認することが重要です。

特にレザーソファーでは、座面や側面は本革製であっても、背面がファブリックや裏地になっているケースがあります。こうしたソファーをリビングの中央に置くと、背面が見えてしまうため、総張りのレザーソファーを選べば中央に配置しても美しく見せることができます。

また、脚の高さにも注目しましょう。脚が高ければ、掃除の際に掃除機をソファーの下に入れやすくなります。脚の高さやデザインを部屋の雰囲気や座高に合わせて選ぶことも大切です。ソファーを直にフローリングに置く場合は、ラグやカーペットを敷いて、床に傷がつかないように注意しましょう。

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価格

率直に言うと、正規店で良いソファーを買おうとすると、かなり高額になります。

例えば、3人掛けソファーの予算例としては、次のようになります。

•ファブリック製であれば、予算は5万円〜30万円。
•合皮レザーであれば、5万円〜10万円。
•本革であれば、15万円〜50万円。

このように、素材によって価格差が大きく、イタリアンレザーのブランドソファーだと、100万円以上のものも珍しくありません。

もし、安くて良いものを探しているのであれば、アウトレット店をおすすめします。都心部には家具のアウトレット店が数多くあります。型落ちの旧製品であれば、30万円級のソファーが9万円など、大幅な割引が適用され、お得な商品を見つけることができます。

デザイナーズ・ブランド

イームズチェア、パントンチェア、ネルソン、イサム・ノグチ、ヤコブセンなど、日本やイタリア、北欧(デンマークやスウェーデン)のデザイナーズ家具は非常に人気があります。これらのデザイナーズブランドは、デザイナーが他界してから長い年月が経っていることも多く、現在ではリプロダクト品(複製品)が多く出回っています。

リプロダクト品は本家のデザインを模倣した製品で、デザイナーズブランドと謳われていても、品質が低いものも少なくありません。例えば、「ル・コルビュジエ」の作品であれば、格安の中国製と本家カッシーナのイタリア製では、質感や仕上がりが全く異なります。そのため、デザイナーズソファーを購入する際には、正規の取扱店かどうか、パテント(特許)の状況などをしっかり調べることが重要です。

有名なデザイナーズブランドのソファーは、価格が30万円〜200万円以上になることが多く、非常に高価です。一方で、リプロダクト品(コピー商品)であることを理解した上で、安価な商品を選ぶのも一つの選択肢です。特に、ネット購入は避けて、実際に質感を確認してから購入することをおすすめします。

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