こんにちは、Caoringonです。
突然ですが私は普段、大人になれる本のライターという職業の他に、就職や転職、起業の相談にも乗っています。
その中でよく聞く言葉。
それが・・・
「何をしたいかわからない」
「何でもやってみたい」
という言葉。
どうですか?皆さんの周りでもよく聞きませんか?
私は多い時、月に100回以上はこの言葉を聞きます。
様々な状況で「仕事」について悩んでいる方がいますが、今日は大学生の就職活動に焦点を当てて、私なりの解釈をお伝えできればなぁと思います。
就職活動の前倒しにストップがかかったとはいえ、実際は大学三年生が水面下で”就活”に向けて動き始める時期。それが6月だと思います。
私は大学時代を鹿児島で過ごしましたので、若干の遅れは感じていましたが、
3年生になった頃から、大学の就職課も大学生協の講座も「就活」・「内定」一色だったことを、大学を卒業して5年経った今でも鮮明に覚えています。
先に挙げた「やりたいことがわからない」や「なんでもやってみたい」という言葉は、この就活開始時期に一番聞こえてきます。
そんな言葉をこれまでは、ある種の「風物詩」だと思い、毎年聞き流してきましたが、
つい、さっき。あぁ、そうか。と自分の中で腑に落ちたのでまとめてみます。
結論から言うと、
「そんなの当たり前やん?」ってことです。
いきなりですが、大学生の皆さんに伺います。
「アルバイトってしたことありますか?」
大体の方はYESと答えると思います。
じゃあ、次の質問です。
「あなたは今まで何種類のアルバイトをしたことがありますか?」
「そして、これからアルバイトをするとしたらどんなアルバイトがいいですか?」
こう伺うと、多くの人は次のアルバイトを決める条件を、結構細かく指定できたりします。
それは、大学の授業との兼ね合いや、月の給料の希望額、家からの距離、交通機関、シフトの自由度、時給、賄いの有無、制服の有無、友達の有無、接客の有無など、友達とカフェでおしゃべりしながらこのテーマで話すと、きっともっと出るでしょう。
じゃあ、それを就活に置き換えてみましょう。
「あなたは会社員を経験したことがありますか?」
・・・
もう、出だしからNO!ですよね。笑
じゃあ、あなたが初めてのアルバイトを決めた時、
どんな理由でそのアルバイト先を選びましたか?
多分本当に必要最低限の条件で探したのではないでしょうか?
とくに大学1年生となると、必須科目の授業も多めなので、勤務日数があまり多くないところや、学校終わりにできるところ、大学から家までの通学圏内で、よく行っていたお店でアルバイト募集をみて選んだ方が恐らく一番多いと思います。
(ちなみに私は初めから時給狙いで家庭教師でした。笑)
私は皆さんに、この経験を生かしてほしいな、と思います。
初めての会社員入門に欲望の限りをぶつけるのはナンセンスです。
だって、“わからない”から。
さかのぼってみれば、大学を選ぶ時もきっと判断基準は最低限だったと思います。
自分の偏差値、場所、これまでの得意科目が活きそうな学部。
大学だといくつも転学する、ということは一般的ではありませんが、
会社員となると話は別です。
今が高度経済成長期でも無ければ、転職に後ろ指をさされる時代でもありません。
会社員をしてから独立をしたって、法人化をしたっていい、本当に恵まれた時代だと私は思います。
なので、一回肩の力を抜いて、就職活動と向き合ってみてはいかがでしょう?
今住んでいる家から15分以内で行けるところ、でも。
制服を着れる仕事、でも。
いまのアルバイト先で正社員になってみる、でも。
とりあえず両親のどっちかと同じ業種、でも。
一回住んでみたいところ、でも。
「最初の仕事に一生を左右される!」と言う人もいます。
ですが、まずはその言葉に「左右されない」ことが大切だと思います。
それができれば、最初の仕事に「一生を左右される」ことはありません。
職に就く、ということは学校と違って決められた卒業の日は存在しません。
自由に休んでいいし、卒業も自由です。
定年退職という制度もありますが、私の周りで退職した後に仕事をしていない人は殆どいません。
楽しそうに「違うことをやってみたかった」と新しい仕事をはじめている人がほとんどです。
ある人は時代の流れもあり、1つの会社でしか働いたことがなく、これからいくつの業種で働けるかを楽しみにしています。
そう考えると、圧倒的に私たちの世代の方がいくつもの仕事を経験できると思いませんか?
「やりたいことがわからない」
「なんでもやってみたい」
それは「はじめまして」に付きものの「当たり前」です。
就活でクタクタになって、在学中の記憶が悲しいものになるより、卒業してしまう前に学生の自分を満喫してください。
そして、少しずつ自分の中で「好き」を積み重ねていった時に、
「やりたいことがある」
「これしかやりたくない」
と言えるような素敵な職業に出会える日がくると思います。
いかがでしたでしょうか?
ぜひ、就職活動も大学時代の良き思い出として、スタートは軽やかに進んでください。
それでは、この辺で。
Caoringon.