タブカラーシャツとは?
タブカラーシャツは上の写真のシャツのように、襟と襟の間にループとボタンがついていて、襟をとめられるように作られているシャツのことを言います。
これは襟のばたつきを押さえるという実用性のために生まれた仕様で、ボタンダウンシャツと同じくカジュアルなシャツと言われていますが、ビジネスシーンで着用する分には特別問題なく、使い勝手の良いシャツの一つとなっています。
このシャツの最大の魅力はやはりネクタイを締めたときの立体感です。キュッと少し細めに前へと持ち上げられるネクタイは、Vゾーンに立体感を作ってくれるので、メンズの抑揚の少ない身体のラインを補って魅力的に見せてくれます。
そもそもタブカラーのシャツはそれほど知名度がなく、注目されることもありませんでしたが、007のスカイフォールでボンド役のダニエルクレイグがTOM FORDのスーツに合わせてこのタブカラーシャツを着用したことによって、注目を集めることになりました。
個人的にはブリオーニのスーツの着こなしが好きですが、最近の007はまだ洗練されきっていない頃の007を描いたストーリーとなっている。そう考えると実用性の高いタブカラーシャツを着ていることや、少し現代的な印象のスーツを着ていることも納得がいきますね。
例えば同じ実用性の高いシャツとして先ほども少し挙げたボタンダウンがありますが、彼のスーツの着こなしがボタンダウンであったならばボンドらしさは出ない。タブカラーシャツはカジュアルさがありながらも、なんとなくクラシカルな雰囲気の漂うシャツなので、そのバランス感がジャケパンスタイルやスーツスタイルに可愛さをプラスしてくれます。
タブカラーシャツの着こなし方
少し難しいのはタブカラーシャツの着こなし方かもしれません。これを上手く着こなすにはまず、どんなタブカラーシャツを着ようとしているかを確認しましょう。
まずは襟の小さなタブカラーシャツです。
こういったタブカラーシャツは少しフェミニンな印象があることもあり、小顔な人に似合います。特にタブカラーシャツは襟がキュッとしまるシャツですが、その際小さめの襟のシャツは特に襟が小さく見える。そのため顔が大きめの人には、より顔が大きく見えてしまうというデメリットがあるわけです。例えて言うのであれば普段メンズファッジのような服装を好んで着ているような人には、このタイプのタブカラーシャツが似合いますね。
それに対し、このページの他の写真のタブカラーシャツ達のように襟がかなり大きめ、高めでタブカラーになっているものは、クラシコイタリア系のファッションに親しんでいる人であれば問題なくジャケパンで着こなすことができますし、またスーツなどに合わせてふつうのシャツの代わりに着ることができると思います。これはタブで襟をとめてもある程度ふつうのシャツと同じような襟の高さや広さになるからですね。
着こなしとしてはもちろんネクタイと合わせて着るのがおすすめですが、このタブカラーをさらりとノーネクタイ、センツァクラヴァッタの着こなしで着てしまうのも色気がありますので、カジュアルなジャケパンスタイルなどでは全然ありだと思います。
こちらはサルバトーレ・ピッコロのタブカラーシャツですが、襟がだいぶ高いのが分かりますね。こういった襟の高いタブカラーシャツは、特にイタリア南部の街ナポリのブランドに多い仕様だと思います。
いかがでしたか?
今回はタブカラーシャツについてを解説してみました。
是非チェックしてみてくださいね!