コルネリアーニはイタリアで半世紀以上続く、歴史あるラグジュアリーブランド。
ジャケット、スーツのようなテーラードアイテムからスポーツウェア、ポロシャツなどに至るまで実に様々なアイテムを展開しているブランドです。イタリアの中でもトレンドの発信地であるミラノの、高級ブティックが立ち並ぶモンテナポレオーネ通りにショップを構えています。
もちろん仕立てだけでいえばキートンやアットリーニ、ブリオーニといったサルトリアブランドには敵いませんが、実力派で安心感のあるテーラリングには定評があります。というのはファクトリー系のブランドには流行やセレクトショップの別注によって服作りの基本を変えてしまい、品質が落ちてしまったり評判を自分で落としてしまったりするブランドも多いからです。
コルネリアーニは流行を取り入れたデザインを常に意識しながらもブレのない服作りをしており、それ自体がこのブランドの魅力となっているわけですね。値段帯としてはベルベスト、イザイアといっったブランドよりやや安いといった程度です。
様々な種類の服を総合的に提案するブランドとしては主要のブランドです。日本では丸の内に店舗があります。また伊勢丹などでも取扱いがありますね。
ラミー(麻)のジャケット
このジャケットは麻の一種であるラミーを100%使用した非常に軽いジャケットです。背抜きにて仕立てられており、ラミーの通気性の良さと、リネンよりもより滑らかな手触りを生かした仕立てとなっていますね。
メインはミシン縫いで俗に言うマシンメイドではありますが、流石に10万円代中程にもなってくるジャケットだけあって、ボリオリやラルディーニのようなざっくりとしたミシン縫いではなく、どちらかといえばベルベストに近いような精密さを持った縫製が成されています。ただしボタンホールが美しい手縫いで施されているベルベストに比べると、少し物足りなさもありますね。
とはいえボタンホールは非常に立体的で綺麗に作られています。このあたりの手抜かりの無さがコルネリアーニというブランドの安心感につながっているのではないでしょうか。
コルネリアーニ、普通のマシンメイドのブランドとは素材へのこだわりが違います。原料から生地までを自社で管理しているといわれていますが、確かに美しく滑らかな上質そのものといえる生地を使っています。
このラミーは先ほども少し書きましたが、普通の麻に比べるとずいぶんと滑らか。ちょうどサルトリオやスティレラティーノのようなサルトリアが用いる麻に似た、贅沢で光沢感のある麻ですね。細いストライプはどちらかというとシャツのような柄ですが、薄手の生地に背抜きの軽快な仕立てなので逆にこの柄が合っている。
カットソーなどでさらりと着流すジャケットとして非常にお洒落です。特に大人がカットソーとテーラードジャケットを合わせて着こなす場合には、ジャケットが安っぽく貧相だと子供っぽく見えてしまうことが多いです。また素材感のあっていないあまりにもスーツに近いジャケットをカットソーで着るのも、着こなしに自信があればともかく、ミスしてしまう場合が多い。
そんなときには麻素材やコットン、シアサッカー生地など少し抜け感のある印象の生地を使ったジャケットで、品質の良い物を選びたいものです。上質でカジュアル感のある生地を使い、丁寧な仕立てで作られたこのコルネリアーニのジャケットのようなアイテムがあると非常に便利というわけですね。
シャツと合わせるのであれば、あまりカッチリとした綿シャツではなく、同じく麻素材のものなどを洗いざらしで合わせるのがおすすめです。
いかがでしたか?
今回はコルネリアーニというブランドと、そのジャケットを紹介してみました。
是非チェックしてみてくださいね。