ゼンハイザー IE8 レビュー
通勤・通学だけじゃもったいない。
「外でも音楽を楽しみたい」と思い高品質イヤホンを購入したので、リケーブルの違いや他機種との比較も交えて視聴レポート
いつの間にか3万円以上するのIE8を・・・
家のオーディオ熱が少し冷めた昨年の冬
なんとまあ、次は「外でもいい音で聴きたい!」と思い始めてしまい、いつの間にかこいつが家に届いていました。
当初は、外で満足できる音質で聴くことなんかできない!と自己制御して、安いイヤホン+iphoneで生活していたのですが・・。
折角ですので、IE8の特徴や感想を他機種と比べつつ紹介したいと思います。
※記事を読んだ数日後、突然高級イヤホンが手元に・・。という可能性がありますのでご注意下さい。
IE8をいつの間にか買っていた経緯
今まで、ウォークマンに少し高級なイヤホンを使って、そこそこ良い音で聴いていました。
具体的に機種名を上げると
ATH-CK9 ATH-EM700 ATC-CM700 HA-FXC71 など、(他失念)1万円~1万6千円ほど
とにかくオーディオテクニカ信者で、当時話題だったイヤホンを迷わず購入していました。
(田舎に住んでることもあり、視聴もろくにできないので良さそうなのを適当に・・。)
ですが、仕事やプライベートで東京や大阪に行くようになり専門店で視聴すると
「今まで聴いていた音がなんだったのか。今すぐ欲しい!」という衝動にかられ
帰って1週間ほど自問自答が続きました。
「家に帰ればいい音で聴ける」「そんなに外出しないじゃん」「あんなに小さいサイズで3万はおかしい」
そう思いつつも、なぜかいつの間にか家に届いていたという訳です。
イヤホン選び
ホームオーディオのスピーカーというのは、一般的に値段が高くなればなるほどサイズが大きくなったり、木材や塗装が高級になったり、音質だけでなく視覚的にもはっきりと区別できると思います。
ところが、イヤホンは5万円近いハイエンド機であろうと、サイズは千円のイヤホンと同じですし、質感もプラスティックでお世辞にも高そうに見えません。
まさか、あの人差し指の先くらいのサイズで音質が変わるとは到底思ってもいませんでした。
ところが実際に大阪日本橋の「eイヤホン」で20種類以上視聴すると、スピーカーと同じように音の傾向が多様で、聞き比べると本当に楽しいです。
そして何個も視聴していると気づいたのですが、不思議と値段と音質が比例しているように感じました。
「安くていい音」がモットーなので3~5万円ほどのイヤホンを視聴した後に、3千円~1万円のイヤホンを視聴したのですが、どのメーカーを選んでも高級機の方が音のスケール感やツヤ感や細かさが優れているように感じました。
IE8と他機種による比較
shure SE535 ortofon e-q7 sennheiser IE7この中でもシュアのSE535は格別に好印象。
小細工のないストレートなモニター向けの大人なイヤホン。
演奏をリアルに楽しめそうな傾向。ただし、とっても値段が高いので残念ながら見送り。
シュア掛けという言葉があるとおり、耳元のケーブルが少し堅め。オルトフォンのE-Q7はスピーカーと同じようにアナログな楽器の音が素直になりとても心地よい。
打楽器などが多様される民族音楽風の曲はイヤホンをしたまま踊り出しそうな程気持ちよく。
付け心地も良いので、今でも凄く欲しいイヤホン。
ただ、ケーブルが脱着式でなく、細いので断線などが不安。
価格帯はIE7とほぼ同じくらいなので、IE7を検討してる人は是非視聴していただきたい。
IE7はIE8と音の傾向が少し異なり、中域のふくらみかたがIE8より豊かで当初はこちらをかうつもりだった。
見栄っ張りだし、IE7を買うとIE8も欲しくなってしまう性格なので、IE8を買ったのだけれど値段のバランスからしてIE7が高級イヤホン入門に良い選択なのは言うまでもない。
デザインも実物はすごく格好いい。
豪華なIE8専用の化粧箱
こんなに豪華なイヤホンのケースは初めて手にしました。
初めて開封したときは、変った収納にとまどったのですが、何とか取り出す事ができました。
ケース自体は非常に頑丈でパッケージははさみを使わないと開封できないようになっています。
IE8 豊富な付属品
あまりの付属品の多さに驚きました。頑丈なアルミ製のケースに、豊富なイヤピース。
これでもかというくらい至れり尽くせりで、凄く満足感があります。
でも実際にはケースなど使わないものが多いし、イヤピースもお気に入りが決まれば他のものを使わなくなるので、正直言うとシンプルなパッケージングにして価格を少し抑えて欲しかったです。
値段帯の棲み分けの為にはっきりと価格が分かれているという意味もあると思いますが。
IE8 音質 使用感
IE8が手元に届いて早速聞いてみるものの「こんなもん?」ていうのが正直な感想だった。
拍子抜けというか、迫力が無い。
エージングした方が良いと言われているがそういうレベルでなくファーストインプレッションは心底微妙に感じた。
ところが数日使っているにつれてなぜかしっくり感じてきて、IE8の真価が少しずつ見えてくるようになった。
兎に角スケールが大きい。イヤホンなのにヘッドフォンのように広がり、低音も押しつける不快な感じでなく自然なふくらみかたで心地よい。
迫力のある音というのは最初の数分は満足感が高いが、長時間リスニングを続けると耳が痛くなったりだんだん不快に感じてきてしまう。
けれどIE8はそういった音がなくその場で演奏しているかのように自然な音なので長時間聞いても耳が疲れにくいです。
自分はカナル式が苦手なので、やはりチップを長時間耳に入れると痛みを感じるものの、BOSEなどの音作りよりは自然なので疲れなく楽しめます。
他のイヤホンと比べるとスピーカーのような錯覚を感じれると思います。
ひとつのイヤーピースを1ヶ月以上使い、他のチップを試したところ音質の違いが十分に体感できました。
イヤチップは好みにも寄りますが、標準装着品から低反発ポリウレタンのチップに変更したところ、音のスケールが一気に広がり、通常よりもさらに低音がはっきりと聞こえてSONYのMDR-EX1000のような壮大な広さを感じれるようになりました。
IE8のリケーブルによる音質の変化
IE8はケーブルが脱着式になっており、もし断線してしまっても簡単に交換できます。
またサードパーティのケーブルを使うことによって、外観の変更や材質による音の変化を楽しむことができます。
脱着は本体を指でしっかり押さえてケーブルを強めに抜くだけです。
初めのうちは緊張しますが、慣れてしまえば簡単に交換できます。
ただ、ピンが非常に細く曲がりやすいので細心の注意を払って作業して下さい。
自分はYahoo!オークションで出品しているchibisachi314さんのハンドメイド品を購入しました。
線材はKPPV-SW 13/0.08x1Cというもので、プラグをオヤイデP-3.5G(金メッキストレート)に変更、スリーブを焦げ茶・黒のツートンにしてもらいました。
スリーブの質感は良くタッチノイズもほとんどおきません。
長さも丁度良く安心感があり、プラグも高級感があるのでリケーブルをしたい人にはお勧めです。
IE8の購入時の注意
IE8に限りませんが、高級イヤホンは偽物がとても多いです。
特にヤフオクなんかにはつい間違って買ってしまいそうなほど安い価格で出品されているので注意が必要です。楽天などにも偽物が出ているのでヤフオクでは納品書があったとしても入札しないのが懸命だと思います。
個人的には国内正規品でしたらアマゾンや「eイヤホン」が価格も安めでお勧めです。(勿論ヨドバシカメラなどは確実に正規品ですが)
並行輸入で安心して買うには「サウンドハウス」がお勧めです。