フリーランスが「ランサーズ」や「クラウドワークス」を利用しない方が良い理由

ビジネス

インターネットの普及により、会社に所属しないで一人で働くという「フリーランス」が増えてきました。
ウィキペディアではフリーランスの事を
 「出版業界のライターやジャーナリスト、小説家、芸能人、放送作家など」(抜粋)
と紹介していますが、自分で仕事を自由に選べたり、名前で呼ばれるような一流の人は一部だけで、残りの99%はうだつのあがらないフリーアルバイターと同じです。

プロブロガーを自称されるイケダハヤト氏は、「ランサーズ」や「クラウドワークス」を始めとするクラウドソーシングで仕事を請け負えば地方にいても生活できるなど、クラウドソーシングが若者の未来の働き方のように紹介しています。ですが、これには大きな問題があります。

クラウドソーシングは誰でもいいから、安く働いてくれる人を探している

企業は何故フリーランスしか居ないクラウドソーシングで仕事を発注するのでしょうか?
「ホームページを作って欲しい」「デザインが欲しい」「ロゴが欲しい」「キャッチコピーが欲しい」「アプリを開発して欲しい」など
一見、多くの仕事があるように思えますが、全て「専門の会社」が存在します。

何故そういった実務経験や実績のある専門の会社に依頼しないかというと、専門の会社は費用が高いからです。
つまり、「誰でもいいから安価で作ってくれる人を探す」のにクラウドソーシングが適しているからです。

本来であれば専門の会社に発注したり、自社で人を採用したり、IT業界の派遣会社から有能な人を派遣してもらったりするものを、クラウドソーシングを利用することによって大幅に費用を圧縮できるわけです

そのため、安くてこき使われるような仕事の依頼がたくさんあるわけです。
さらにはフリーランスの人口が多いため、受注の競合があります。
中には高い技術を持っているフリーランスもいますが、技術のないアマチュアのフリーランスは仕事の値段を落としてでも受注したがります。

発注する側からすれば、「頼んだものを作ってくれれば技術は関係ない」わけであり、これによって全体の仕事の相場が下がってしまうのです。

つまり、サラリーマンが嫌で一人でフリーランスをしているのに、コンビニでバイトしているフリーアルバイターよりも立場が低い訳です。
相場よりも安くこき使われる人生になります。

なぜ重要な仕事がないのか?

「重要な仕事は個人には頼まない」
あなたは大企業で働いているとします。
新規プロジェクトの一環として、ウェブサイトや商品パンフレットの製作、商材の撮影など外注する必要が出た時に、どういった会社に仕事を手配しますか??

信頼のできる広告代理店に包括で依頼したり、大口の制作実績がある専門会社に頼むのではないでしょうか?

少なくとも、安いからと言って重要な仕事をフリーランスに任せたりすることはありません。
納期を守れるかも危うい上に、一人で働いている人は責任を負う事もしないからです。
バイトをサボるように、受けた仕事の納期が間に合わなくてしらばっくれる人もいます。
つまり、重要な仕事はフリーランスには絶対に任されないのです。

また、ある程度の企業であれば個人名義の領収書では問題が起きます。
会社から会社にお金を支払うのは経理上すんなりいきますが、会社から個人に支払うのは不可能な企業もあります。
依頼した個人が正しく税務申告をしているかさえ危ういので、無駄なリスクを抱える企業はありません。

クラウドソーシングは主婦のアルバイトとしてなら問題ない

たいして大きな仕事を取れない個人が、いくら仕事を長く続けた所で意味がありません。
クラウドソーシングは主婦や学生など時間が余っていて内職をしたい時に利用するべきです。

コンペティション形式というのは最悪で、実際に時間を使ってロゴを作ったにも関わらず採用されないケースが多いからです・
これでは学生の書道コンクールに近いです。

「金賞を取れた場合は図書カード5千円」

こんなのは仕事でも何でもありません。遊びですね。

本業として仕事をしたいのであれば最低限、法人化する

もし誰かの会社に属して人生を過ごすのが嫌なのであれば、法人化する必要があります。
法務局で会社登記します。今どきインターネットでも会社登記できますが、私は法務局の商業登記窓口で届け出するのを進めます。

何かあった時に法人登記簿謄本や印鑑証明、定款など取得するのに法務局まで行けばスムーズに行えるからです。
もちろん一部は市役所でも取得できますが、覚悟を決める意味でも良いのではと思います。
3つの法人印をセットに書類を提出すれば会社を作る覚悟も決まるはずです。

分からなくても会社設立をサポートしてくれるサービスを利用すれば30〜40万程度で簡単に起業できます。
これで晴れて株式会社の仲間入りです。昔のように資本金1000万円は必要ないので敷居が低くなりましたね。

株式会社であれば仮に取締役1名であっても、対外的な業務の請負もフェアな状況で締結できます。
個人事業主で青色申告している時よりも税務申告が複雑で面倒になりますが、法人化してもし大きな仕事を受ける事ができれば、その時はうだつのあがらないフリーランスではなく「会社役員」になります。

本当に実力があるのであれば何十年も残る株式会社の経営者になれます。
これはクラウドソーシングで安働きする生涯とは全く異なる訳です。

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