スーツの上着だけ着るのはおかしい?

メンズファッション

スーツを着ていると、どうしてもパンツ(スラックス)が先に痛んでくるもの……。ではパンツが痛んでしまって履けなくなったスーツの上着は処分するしかないの?今回はそれについて考えていきたいと思います。

カジュアルに使えるスーツもある

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スーツというのはビジネスで使うもの、というイメージがありますが、実際にはややカジュアルなものから非常にビジネスライクなものもあります。そして結論から言うのであれば、スーツの中でもカジュアルなものや一定の条件を満たしているものは「上着だけ使える」んです。

まずは上の写真を見てください。これらは二つともスーツですが、どちらもカジュアルにスーツ以外のパンツと合わせて着ることができます。

例えば左のスーツを、ジャケットとして使ってみましょう。

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全く問題ありませんね。このように、スーツでもカジュアルに着こなせるものというのは意外と多いものなんです。

それでは上着だけ使えるスーツはどんな特徴があるのか、どうやってそのスーツを見極めるのかを今回解説していきましょう。

まずは上着だけ使うには「こうではなくていはいけない」というものから。

 

 

 

上着だけ使えるジャケットの必要条件

①肩パットが入っていないもの、非常に薄いもの

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スーツの中でも、肩パットが比較的薄かったり、最初から入っていないアンコンと呼ばれる仕様のスーツは、スーツの上着だけを使っても問題がない可能性が高いです。

上の写真ももちろんスーツですが、ほとんど芯地を感じさせない軽やかな仕立てのため、チノパンなどとの相性は非常に良いです。

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このような感じですね。

②無地もしくは柄がハッキリしているもの

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残念ながら上のスーツはジャケット単体で使うことができません。ジャケットとしてスーツの上着を使いたい場合には、無地もしくは柄、特にストライプの場合にはハッキリとした柄のものである必要があります。

1番使いやすいのは、大きなチェック柄。例えば以下のジャケットは厳密にはスーツですが、もはやスーツというよりはカジュアル専用のジャケットという印象です。

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次に使いやすいのが、無地です。

無地のスーツは特に紺、明るめのグレー、ブラウン系などが使いやすいですね。黒い無地のスーツは使えないというわけではありませんが、それ以外のディティールがカジュアルに向いていないことが多いです。

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このようなものですね。特に生地がフラノ、ツイードなどであったら、もう迷うことなくカジュアルに使えます。

最後に、判別にはやや注意が必要ですが、使えるのがピッチが広めのストライプ。

以下の画像のようなものですね。

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こういったシンプルではっきりとした線のものは使えます。逆に複雑なストライプ、シャドーストライプなどのものはいかにもスーツらしさがあり使いにくい。以下のようなものですね。

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言い換えるのであれば、複雑なストライプやシャドーストライプなどはスーツ以外にあまり用いられない柄のため、カジュアル感が出しにくいわけです。

よりカジュアルな雰囲気が出しやすいスーツの上着

①着丈が長過ぎないもの

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これは一概には言えませんが、着丈が長いスーツ上着よりも、短めの物の方が使いやすい傾向があります。着丈がやや短いジャケットは一般的にカジュアル感が強く、長いものはトラッドな印象があるからですね。

なぜ一概に言えないかというと、カジュアルなジャケットでも着丈が長いものは多いというか、それがむしろ一般的であるからです。例えばカジュアルなジャケットで有名なボリオリというブランドなんかは、日本人向けに着丈の短いモデルを作っていますね。

そんなこともあって、着丈についてはできれば短い方が良いという程度です。

むしろこれは自分の体型に合わせると良いでしょう。

②パッチポケットのもの

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上の写真のジャケットのように、外から縫い付けてあるタイプのポケットが付いているもの=パッチポケットのジャケットは非常にカジュアルな雰囲気があります。

パッチポケットのついたスーツでカジュアルに使えないものというのは少ないとも言えますが、ただ逆に言うと皆さんが今持っているスーツでパッチポケットのものもかなり少ないと思います。

もしパッチポケットであったなら、ラッキーなので是非上着だけで着こなしていきましょう。

③ウール100%以外の生地のもの

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ビジネス用として売っているスーツは大抵ウール100%のものですが、お洒落なものの場合にはシルク混であったり、シルクリネンコットンという3つを合わせた生地であったり、ウールにカシミアが混じっていたりというものがあります。

そういった生地のジャケットは風合いが「いかにもスーツ」といった感じがないため、カジュアルに使いやすいです。上のジャケットはシルクリネンの生地を使ったジャケットですが、もはやスーツという感じがしません。

以下のスーツはシルク混ウールです。

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なんとなく軽やかで、カジュアルな雰囲気でもドレッシーな雰囲気でもある不思議な生地ですね。

このように、お洒落な生地感のスーツはカジュアルに使いやすいです。

 

いかがでしたか?

スーツの上着だけを使うためには、使えるかどうかをしっかりと見極めなければなりません。自信が無ければやめておいた方がいいという意見もありますが、しかしそれではいつまで経ってもどれが使えるか分からない。

家の中で色々合わせてみて、鏡の前で着てみたりと、人の見ていないところで練習・研究するのがおすすめです。

では、ぜひ参考にしてくださいね!

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平成3年生まれ。
2017年春頃より、二代目ライター田中に就任しました。メンズファッションを主に執筆しています。
以前のライターとも仲が良いので、様々なことを聞いて書いています。

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