例年、日本で人気の高いボジョレー・ヌーボーですが本当に美味しいのか疑問に思っている人も多いはずです。
年間70本近くワインを開けている編集部で「本当にボジョレー・ヌーボーって美味しいの?」という話が出たので少し書いてみたいと思います。
ボジョレー・ヌーボーとは・・・?
フランスワインの1つ。ローヌ県北部、ソーヌ=エ=ロワール県の数箇所のコミューンで生産されている。ブルゴーニュワインの1種類とされている。生産地域は、マコンとリヨンの間、ボジョレー地方の山のふもとである。
毎年11月第3木曜日に解禁される、特産品の新酒をボジョレー・ヌヴォー (Beaujolais nouveau) という。
ウィキペディアではこの様に紹介されています。
フランスのローヌ県北部〜ラングドック地方はフランスの南側に位置して「南仏ワイン」として一般のワイン店でもほぼ必ず取り扱いがあります。
元々ボジョレー・ヌーボーはその年の葡萄の仕上がりをチェックするために、特別に用意してテイスティングしたワインでしたが、「新酒」や「解禁」といった限定的なお祝いが好きな日本人がバブルの時代に空輸したのが始まりと言われています。
製法は醸造アルコールで、大量の補糖を行うと言われている
ボジョレー・ヌーボーはその年に収穫された葡萄を使っているので、フレッシュで美味しい!といった宣伝が多いですが、ここでひとつ疑問が残ります。
葡萄は秋に収穫されたばかりなのに僅か数ヶ月でお酒になるのか、という疑問です。
葡萄だけの糖分ではとうていアルコールになるのに間に合わないので、大量の砂糖を補糖していると言われています。
酵母で発酵させるには多くの糖分がないとアルコールに変わらないので、無理に砂糖を入れることでアルコールにするのです。
フランスに長年住んでいて現在もアトリエを持っている作家さんから聞いたのですが、ボジョレー・ヌーボーを作っている村に行くとそういった光景を目にするそうです。
フランス人は飲まない
ボジョレー・ヌーボーはフランス人はほとんと飲まないようです。
そもそも製造したボジョレー・ヌーボーの出荷先は多くが日本のようで、日本以外ではほとんどボジョレー・ヌーボーが飲まれる事はありません。
お祝いが好きな日本人がこぞって買い漁るために、日本へ出荷するためだけに製造しているメーカーも多いようです。
また、味についても通常の製法で作られたワインよりは大幅に劣り粗悪な仕上がりのボジョレー・ヌーボーが非常に多いです。
ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボーなど地域が限定され生産されたものでも、あまり良くない味の物が多いです。
価格も2千円〜3千円のものが多いですが、お祭り価格として盛られているため、一般のワインの400円〜900円の味わいに相当すると思います。一度、同時に買って比べて見て欲しいです。
ただ、イベントとして割り切って飲む分には楽しいので、普段ワインを飲まない人と楽しんだり、プレゼントするには良いかもしれません。