ダノリスのシャツの特徴
イタリアには数々のシャツファクトリーがあり、バルバやフィナモレ、ボレリなどそれらのいくつかは日本でも非常に馴染みのあるものとなっていますね。それらのブランドはそれぞれ得意なシルエットがあったり、生地感に特徴があったり、襟が独特だったりとキャラクターがあります。
そんな中でも今回紹介するダノリスは、ビームスやシップスで取り扱いのあるブランド。比較的マイナーではありますが、他のシャツファクトリーに劣らない品質とイタリアンな雰囲気で地道にファンを増やしています。
このファクトリーのシャツはクレモナの郊外で全ての行程を一貫して行う、正真正銘のイタリア製。ちなみにクレモナといえば、ストラディバリを生んだバイオリンの街ですね。
ドレッシーでダンディな雰囲気のあるカジュアルシャツを得意とするブランド。ちなみに1988年の創業当時から変わらない道具を使い、変わらないスタッフが未だに製作しているのだとか。
カジュアルで着用することを前提にしていながらも、ドレスシャツにも劣らない綺麗めな印象を持っています。
まずはその生地。高番手の綿を使って緻密に織られた生地は、高級シャツにのみ許される滑らかさがあります。同じダノリスブランドの同じシリーズであっても、柄によって手触りはまったく異なります。前回紹介したグレーのストライプのものがよりドレッシーでさらりとしたシルクのような手触りだったのに対し、こちらはやや柔らかめの手触りになっています。
これはチェックシャツなので、少しカジュアルな雰囲気が欲しかったからかもしれません。
次に注目したいのはクレリックの襟。かなり大降りな襟は着た時に美しい形になるように少し複雑なカットになっています。ノーネクタイで着ることも十分に想定されているだけあって、第二ボタンまで空けたセンツァクラヴァッタの着こなしでもずいぶんと綺麗なシルエットになります。
このシャツの詳細
ブランド DANOLIS ダノリス
種類 ドレス仕立てカジュアルシャツ
購入日 2014年8月2日
参考価格 22000円
イタリアシャツの魅力とは
イタリアのシャツの魅力とは何でしょうか。それは、短く言い包めてしまうのであれば「男らしさを存分に表現してくれる」ことだと思います。
例えば体のラインにピッタリと沿うようなシルエット。これは男性の体の立体感を表現し、力強い印象をも持たせてくれるデザインですね。さらに多くのイタリアシャツには胸ポケットがありませんが、これもスマートで男らしい印象の理由となっています。
さらには薄手でなめらか生地。
イタリアのシャツはインナーを着ずに素肌に着ることを前提としていますが、そのためか非常になめらかで肌触りの良い生地を使っていることが多いです。こういった生地は見た目も非常に良く、まるで第二の皮膚のように絶妙な光沢感を持って、男のお洒落となってくれます。