デニムはカジュアルな服だからオフィスカジュアルやビジカジには使えない!と聞くけど実際はどうなのでしょうか。もちろん厳しい職場にデニムで出勤するわけにはいきませんが、少し服装に緩めな会社であればデニムも着こなし次第で使えちゃいます。今回はオフィスカジュアルにデニムを使う話です。
ラフな職場ならジャケットとデニムで
服装に関してかなりラフな職場であれば、普通のデニムを履いていたとしても他でバランスを取れば問題ないという場合が多いです。
例えば写真のように綺麗めなテーラードジャケットを合わせ、シャツを着る。このようにカジュアルにとけ込みやすくもフォーマル感のあるアイテムを積極的に使い、それをデニムと合わせることで、デニムの持つカジュアルさを上手に相殺するような着こなしになります。
ちなみに写真のジャケットはユナイテッドアローズのDistrict ディストリクトのもので、ウール100%の生地を使ったジャケット。スーツのようには肩がしっかりしておらず、ある程度リラックスした雰囲気があるのでカジュアルにも使いやすいのが特徴です。
このようにウール100%のジャケットでそこそこ質の良いものがあれば、綺麗めなジャケパンから今回のようなラフな服装までかなり万能に使うことができます。
ぜひ一着持っておきたいものです。
また写真のデニムはDIESEL ディーゼルブラックゴールドのもの。ジャケットスタイルに合わせ、ラフなオフィスカジュアルとして使うのであればあまりダメージ加工のないものが良いですね。
ベルトもあまり厳つくないものをチョイスしましょう。
やや上品で控えめなデニム
デニムにもいろいろな種類があります。中でもスーツで有名なブランドやラグジュアリーブランドなどが作るデニムは、股上が深くまるでチノパンのように使える上品なものが多いです。
そういったデニムはジャケットと合わせることで、かなり品のある印象になります。
上の写真はイタリアを代表する高級服地ブランドであるゼニアのモダンライン、ジーゼニアのデニム。深く複雑な光沢感を持つデニム生地は、番手の大きい糸を使っており、デニムではなく他の種類の生地であるかのような高級感があります。
デニムはあくまでワークウェアであるため服装に厳しい職場や正式な場では着ることができませんが、品のある着こなしという意味での「オフィスカジュアル」であれば十分に使えるデニムだと言えますね。
また先ほどはバンドカラーという少しカジュアルなシャツを組み合わせていましたが、今回はデニムを少し綺麗めで上品なものにするにあたって、シャツもより正式な襟つきのドレスシャツにしています。
ボタンを二つ開けることに抵抗感のある人もいるかもしれません。これはイタリアでセンツァクラヴァッタ、つまりノーネクタイでは当然とされている着こなしなので、服装が自由な職場であれば気にせず開けてしまって構いません。
ただし厳しいところや、服装を過度に気にする上司がいた場合にはやめておきましょう。これは日本ではこのセンツァクラヴァッタの着こなしが完全には浸透しておらず、第ニボタンを開けることに違和感を覚える人もまだ多いからです。
また、シャツも物によっては第二ボタンと第三ボタンの間にスナップがついていて、第ニボタンを開けても首もとが開きすぎないよう工夫されているデザインだったりしますね。
あまり見かけることがありませんが、こういったシャツを利用するのも良いでしょう。
確実にいくならやっぱりスラックス
デニムもかなり使いやすいものがあり、着こなしによっては上品な印象があるとはいえ、やはり厳しいところや正式なところではスラックスの方がベター。
また、あまり自信が無い人もスラックスにしておけば問題にならないので、これは覚えておくべきです。
今回は紺のテーラードジャケットとグレーのスラックスという鉄板の組み合せ。あまりに定番ではありますが、その分非常に安心感があり着こなしやすいジャケパンなので、是非挑戦してみてください。
写真のジャケットはトゥモローランドのダブルブレステッドのジャケット。アリストンというゼニアに並んで有名なイタリアの生地メーカーのシルクウールを使ったジャケットで、独特の光沢感が非常に高級な印象ですね。
このとき注意すべきなのは、スーツのスラックスを使うのであれば「無地」のグレーを使うこと。もちろんチェック柄などのお洒落な柄ならば構わないのですが、いかにもスーツらしい細いストライプの入ったパンツを使うと違和感があります。
こちらのスラックスはレノマの、モヘヤを使ったもの。モヘヤはアンゴラ山羊の毛で、さらりとして涼しげな着心地なので夏に適しています。
さらに服装が堅くなりすぎないように、ネクタイの代わりにアスコットスカーフ(シルク製のスカーフ)を用いています。かなり厳しめの職場でも、私服としてはこのあたりまで許されたりするかもしれませんね。
いかがでしたか??
今回オフィスカジュアルにデニムを使う話から、スラックスを使ったオーソドックスなジャケパンまで解説してみました。
参考にしていただければ幸いです。