【音楽】坂本慎太郎の1stアルバム「幻との付き合い方」おすすめ曲5選

ゆらゆら帝国のギターボーカル、坂本慎太郎

鳴り響くファズギターが印象強いゆらゆら帝国。その名の通り、大音量で聞いていると頭をゆらゆらさせられるロックバンドです。ギターボーカルとして活躍していた坂本慎太郎が、バンド解散後1年半経った2011年、この世にソロアルバムを発表しました。

彼のソロ作品って一体どんなもの・・・?

わたしは実際に耳にするまで、どんなものなのか全く想像できませんでした。が、聞いてみてなるほどと思うことができました。彼のルーツや、好きな音楽を楽しみつつ、それを好きなようにやっているという印象を受けます。彼にとって音楽は、本当の意味でのライフワークなのでしょう。バンドとはまた違ったアウトプット方法はやはり新鮮です。

また、坂本慎太郎の持つ本質的な部分と音に対するセンスの良さは素晴らしいものがあります。日本はもちろん、海外からの評価も上々なようです。

そして、このソロワークの魅力は坂本慎太郎自身がドラム以外ほぼ全てのパートをこなしている、という点にもあり。ふわっとしている独特のタイム感を持つベース。彼の代名詞とも言えるあのファズギターからは想像できないクリーントーンのサラッとしたギター。そこに乗る、物語のような浮遊感ある言葉のセレクトや語感にもご注目を。どこか無機質なのにポップさもあり、全体を通して聴きやすいと感じるはずです。

ちなみに初回限定でボーカルレスのインストver.の収録されたボーナスディスクがついてきます。こちらもおすすめです。ちなみにですが筆者はアナログレコード盤を偶然発見し、それを購入しました。

(失礼かもしれませんが、ギターをこんな風にも弾くことができるのだ、と驚く部分があったのも事実です。いい意味で期待を裏切られました・・・。笑)

それではそんな坂本慎太郎の1stアルバムの中でも、おすすめしたい曲を5つご紹介いたします。

1.幽霊の気分で In a Phantom Mood

アルバムの1曲目は街をふわふわと歩くようにはじまります。幽霊になった気分で、どこへ行こうか何をしようか悩み考える歌詞が可愛らしいです。

2.君はそう決めた You Just Decided

このPVイラストは坂本慎太郎、本人によるもの。どこか不気味なのに愛してしまいたくなるキャラクターが見どころです。楽曲と映像のリズム感もぴったり。何度も見直してしまいたくなります。

3.仮面をはずさないで Mask On Mask

ツーコードで淡々と進行する曲。そこで曲全体の雰囲気を変えるキーになるのはベースライン。シンプルながら良い役割をしています。人間の頭の中でぐるぐる回る思考はどれが本当か掴めない、そしてどの自分が本当なのか、これなのか、どれなのか、ああ、もういい。そんな果てしない思考や気持ちをうたっています。

4.傷とともに踊る Dancing With Pain

何か辛いことがあって、それすら体験せずに何も知らなければよかった。ああ、何も知らない頃へ時間を戻してしまえたらいいのに。でも時間を戻してしまえば、寄り添って生きてきた、愛着さえ湧いてしまったこの傷と、痛みの分かる自分は真っ白に失くなってしまう。だったらこのまま、傷ごと愛して生きてしまおうという。そういう辛くも人間らしいポジティブさを受け取ることができます。

誰もが何かしらを抱えて生きているが、それでも踊って生きていようぜ、といった歌詞が素敵な1曲。

5.幻とのつきあい方 How To Live With A Phantom

ボサノバ調のコードのスローナンバー。ボワっとしたあたたかいサウンドに一瞬で包み込まれてしまいます。

「幻を扱う仕事には気をつけよう 時に幻は姿を見せる

夢や幻と向き合う時には覚悟を決めなよ 時に幻は君を飲み込む」

音楽を続ける坂本慎太郎が、その先に見た何かを歌っているかのようにも思えます。幻との付き合い方はいかに。このアルバムを聴くならば、考えてみたいことです。