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イタリア旅行で絶対に挑戦したい5つのこと⑤ – ナポリ語で会話する

イタリアに行ってただ観光するだけではつまらない!そういうことで、今回はイタリアで是非とも挑戦して頂きたいことを5つ紹介してきました。

そしてこれが最後です。

舞台はナポリへと戻ります。イタリア版の新幹線フレッチャロッサが40分遅れでナポリ中央駅に到着したら、わき目も触れずにその駅を出ましょう。駅の目の前に広がるのはナポリの中でも比較的治安の悪い地域。

ナポリを象徴するコーヒー豆ブランド Kimboの看板を見ると、ついに心の憤りから解放され生きた心地を取り戻すのがいわゆるナポリ病です。

さて、駅の目の前のタクシー乗り場でタクシーを拾って、さっさとホテルへと向かいます。大きい荷物を持っているときには荷物一つに対し1ユーロのチップも払いますから、ちょっと金額は高めになると考えておきましょう。

そしてホテルについたら、名前を述べます。するとフロントのホテルスタッフは必ずこう尋ねるでしょう。

「パスポートはありますか?」

そこで、聞くも素晴らしいナポリ語を話すこと。それこそがイタリアで是非とも挑戦すべき最後の難題です。

「Aspett(まあ待ちなって)」

しかしこの一言にはコツがあります。

aspetta アスペッタという言葉自体は「待ってください」てなほどの意味で(aspetti アスペッティなら「待って!」という具合)、イタリア中で使われます。

思い浮かべるべきはかの有名なジャコモ・プッチーニのオペラ「冷たい手を」で主人公が、足早に立ち去ろうとするヒロインを引き止めて歌うひと節。

Aspetti, signorina,
le dirò con due parole
chi son, che faccio e come vivo. Vuole?

待って、お嬢さん。たったのひとことで言って差し上げます。
私が誰で、何をしていて、どのようにして生きているのか。
よろしいでしょうか。

ああ、なんと美しく儚く、チャラいイタリア人の口説き文句でしょう。

まあそれは良いとして、このAspettaをアスペッタと発音してはいけません。私がシュトラウスの『管弦楽法』で学んだ音楽的専門用語で表現するならばin fretta(ピッツァを待つナポリ人のようにせっかちに)でアシュペッッと発音します。

これでナポレターノがぷっと吹き出すことは間違いないでしょう。

これには全く日本語を話せないはずのイタリア人が日本で「ちょい待ち」と絶妙な発音で言うのと同じ種類の感動があります。

そしてホテルに一泊して次の朝出かけるときに同じスタッフがいたら、このように挨拶をしましょう。

「A posto?? (ええ感じ?)」

これはTutto a Posto? すなわち万事無事に進んでいる?というような言葉の一部ですが、北イタリア等ではどちらかというと「体調大丈夫?」に近いニュアンスで使われることが多いとか。

ナポリではCome sta? (ご機嫌いかが)という教科書イタリア語の代わりに、この一言が多様されるのです。

A posto?? posto?? a posto???と相手が答えるまでひたすらこの一言で問いただすのが良いでしょう。

3回目にそのホテルスタッフと会って挨拶をしたときには、きっと握手をして接吻し合う仲になっていることでしょう。

向こうが「A posto?」と聞いて来たときには、「Non molto male(ま、悪くはないかな)」とでも答えておきましょう。

ちなみに私と私の友人のナポレターノ、ニコラ・ラダーノは「Mangiu」とか「Gozaimasu」とかいう怪しいイタリア語で挨拶をしますが、それはまた別の話ということです。

さあ、これができればナポリでの滞在はとても暖かく、旅情溢れるものとなるはずです。

5つのうち、1つでも挑戦できそうなものはありましたか?

「イタリア旅行で絶対に挑戦したい5つのこと⑤ – ナポリ語で会話する」への2件のフィードバック

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