モテるオヤジになるための7つの手順

「金持ち父さん、貧乏父さん」の特集を幾千と組み続ける某ビジネスマン向け「社長」雑誌※いわゆるプレジデントを散々「マンネリ」だの「焼き直し」だのとコケおろしておきながら、手前が「ジャケパン・イタリアファッション」特集ばかり組んでいることを反省した私は、ついに観念してモテるオヤジになる方法をここに暴露することとしました。

モテるオヤジになるための7つの手順。

さあ、順番に成し遂げていけば、7つ目が終わる頃には、あなたには10歳も、20歳も年下の若い彼女ができているはずです。

1. とりあえずマセラティを買う

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モテるオヤジになるための第一歩やもはや定番ですが、マセラティを買うこと。

今実は空前のマセラティブーム(が去ったため、食後のマセラティ中古車ブーム)が起きており、モテたいオヤジはとりあえず貯金箱を開けてマセラティを買うというのが、定番になっています。

燃費3km/lのクアトロポルテでも、定期的に50万円のクラッチ交換が必要なスパイダーカンビオコルサでも、基本的には何でもOK。そんなに初期費用が出せないよ!という人は宇宙一壊れると名高い旧式のマセラティを買うのも良いですね。

故障が故障を呼び、動かせば壊れ、動かさねば壊れるマセラティのハードボイルドさに、きっとオヤジの心も財布もしびれてしまうことでしょう。

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モテたいオヤジが手に入れるべき最初の要素は間違いなく「思い切り」の良さです。モテたいけどなあ、どうしようかなあ、無理かなあ。なんて言っているうちは、モテるオヤジになることは絶対に不可能と言えるでしょう。

思い切りの良さ、思い出しましょう。

マセラティをぱかーんと買って、買っちまったと思いながらフラウレザーのシートに腰掛けてみる。なんと不思議なことに、生きた心地が戻ってくるはずです。

2. ローマの一流ホテルに3連泊する

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そういうわけでマセラティを買ったならば、次は最低限の荷物をGLOBE TROTTER グローブトロッターのキャリーケースに、無ければ風呂敷に包んで2500年以上の歴史を持つ都市ローマに高飛びしましょう。

別にコロッセオを見ようというんじゃないんです。ローマで全ての仕事を忘れ、古代ローマの公衆浴場に通う人々であれば絶対に持ち得なかった「背徳感」という感情を持ちながらも、一流ホテルのスパで身体をリラックスさせましょう。ということですね。

泊まるのは写真のホテル、ローマカヴァリエリ。

こちらのホテルですが、クラブラウンジにはいることのできるクラブフロアに宿泊するのが良いでしょう。一泊ではいけません。泊まってみないとそのホテルが本当に素晴らしいのかは分かりませんが、カヴァリエリの場合は中一日、あるいは中二日があってこそのリゾートホテルです。

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クラブラウンジではシャンパンもグラッパも飲み放題。時間によって様々な食事が提供され、何度でも無料で利用することができます。もちろんプールやスパも利用し放題。アメニティはローマの北、トスカーナ地方にゆかりのあるフェラガモで、心地の良いシダー系のアロマです。

モテるオヤジになりたければ、いつまでも◯PAホテルのポイントを貯めてばかりではいけません。最高の贅沢というのがどういうものなのかを、あらためて確認する必要があるのです。

最高の贅沢を知るオヤジは、そのニュアンスを日々の生活の中の取り入れることも、日本でそれに近いものを見つけることもお手の物です。

3. 昔の彼女との思い出をモルダウ川に投げ込む

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最高の贅沢を知り完全なリラックスを手に入れたならば、次はエアポートリムジンを手配して、ローマ・フィウミチオ空港へ。

フィウミチオ空港では私ライター田中が大きな荷物を持って、いかついサングラスを掛け、日系アラブ人2世のごとき様相でチェックインをしているかもしれませんが、まあそれは放っておいて結構です。チェコ航空のカウンターに急ぎましょう。

さて、プラハの空港に到着したならばタクシーに乗って、モルダウ川に掛かるカレル橋の最寄りに停めてもらいましょう。

いいですか、よく聞いてください。

そのカレル橋をプラハ城の方向へ進み、30の聖像をゆっくりと眺めながら歩き、途中で聖ヤンのレリーフを撫でて、ついにカレル橋を渡りきったら、すぐに右へ道を折れます。するとすぐ右手に、モルダウ川のすぐ脇まで歩いて行ける河川敷があります。ひっそりとして、白鳥が群がる、観光客はめったに立ち入らないところですな!

そここそが、昔の彼女との思い出を投げ込むべき唯一のスポットです。

あんましもったいぶってはいけませんよ、まあせいぜい、ほいっと。ほいっと投げ込んだら、さっき拾ったタクシーに乗って空港に戻り、トルコ経由成田空港行きの飛行機でお家に帰りましょう。

4. ニコラシカを飲む

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さて、お家に戻ったならば、とりあえず片付けなどはさておき、リビングのソファに腰掛け、ここ数日間で起きたことに思いを巡らせましょう。

それから立ち上がって、フランスの適当なブランデーを棚から一本取り出しましょう。

なに、特別高級なブランデーを飲む必要などありません。ちょうどドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』でドミートリィやイワンが飲んだように、ブランデーを飲むのです。少量を一気飲みするわけですよ、アレクセイ・フョードロウィチ。ロシア式です。

ドイツ人がそんなロシア人の飲み方を見たのかどうか、それは謎ですが、彼らはそんな飲み方にもう二つの味覚を付け加えた。「甘さ」「酸っぱさ」です。まったく気が利くではありませんか、ニコラシカです。

砂糖の量はお好きに調整して結構。大事なのは、一回で確実に飲むこと。

もう一つ、酸っぱいものを飲んだ表情をしないことですね。良いですか、男は意気地がないことが原因で、ちょっと酸っぱいレモンを噛んだ程度でひいひいと言いますが、モテるオヤジになりたいならば、甘さも酸っぱさも平然と受け止められる余裕が必要です。