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【ビスポーク】永遠のエレガンスを持つ生地、モヘアの魅力

こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の店主・大橋です。

この店こんな時間にもオープンしているの!?と思われるかもしれませんが、今日は開いております。春の風が気持ちよく、いかにも誰もが気分の良さそうな夜には店の前を通ってみてください。

ご機嫌な店主がきっとグラッパの一杯や二杯、気前よく注いでくれることでしょう。

さて、そんな気持ちの良い春に、そして初夏におすすめしたい素材があります。

そう、モヘアです。

これほどまでに美しく、気持ちの良い生地でありながら、意外にも着ている人の少ないこの素材。

今回は春夏ジャケット&スーツ素材の宝石、モヘアを紹介いたしましょう。

モヘアだけが持つ、永遠の美しさ

モヘアは一般的にアンゴラ山羊の毛から作られる生地のことを言います。

ウールに比べるとシャリっとした手触りの生地で、ジャケットはもちろんのこと、ウールと織り合わせてスーツに使われることも少なくありません。

通気性がよく、ハリがあって仕立て栄えもするため、春夏に好んで用いられる生地ですね。

またモヘアの中でも高級なものは、まだ原毛の柔らかい子ヤギから取られ、キッドモヘアと呼ばれます。生地はより滑らかなものとなり、上品な光沢が見られます。

というのが一般的な紹介ですが、そんなことは大人になれる本をご覧の皆さんはもうご存知でしょう。まったく、野暮というものですな。

私が言いたいのは、モヘアこそが高番手なめらか至上主義の終焉と、ごわごわビンテージ懐古主義の台頭のこの時代において、決して時代遅れになることのない生地だということなのです。

上の写真をジャケットを見て、この生地がすでに織られてから30年〜40年ばかりも経っているスキャバルのビンテージ・キッドモヘアだと気がつく人はまずいないでしょう。

むしろ光沢感があって柔らか、軽快な仕立てと相まって最近の生地と思われてもおかしくない生地感です。

これがモヘアの力なのです。

もしこのビンテージ生地がウールだったなら、きっと一見して古い生地であることがわかったでしょう。ビンテージ生地を愛する人なら「おっ」となっても、普通の人から見ると古く見えてしまうかもしれません。

しかしモヘア、特に上質なキッドモヘアの生地感は決して古くならない。かといって流行を追っている感じもない。

モヘアは永遠のエレガンスを持つ素材なのです。

美しさはシルク、涼しさはリネンのごとく

Orazio Luciano 私物

モヘアの素材が持つ素晴らしい風合いにも、触れなければならないでしょう。

奥ゆかしくありながら宝石をちりばめたような光沢を持つモヘアは、日差しのもとでは暖かい日光をきらめかせる海面のように輝き、夜のライトの下ではシルクのように艶やかに見えるのです。

さらにその着心地は軽く、涼しさはリネンのよう。言ってみれば薄手の紙のような独特のハリ感があるため、張り付かずに通気してくれるのが良いですね。

先ほどのFabio Sodano ビスポークのジャケットのように軽快な仕立てであれば、よりモヘアの気持ち良さを体感できるはずです。

ちなみにその手触りはやはり、シャリっとしています。なめらかな手触りと高番手でツルっとした生地感のイタリア生地に慣れている若い人なんかは、あまりモヘアの生地感を好まないようですね。

しかし個人的にはモヘアの生地感こそ、カジュアルなジャケパン着こなしや遊びのあるスーツの着こなしに是非取り入れたいものだと思います。

さらりとしたコットンシャツにもリネンシャツにも合わせられる懐の広さ、決してやりすぎない生地そのものの素材感による主張。そして生地感と相まってさらに美しい発色。

ウールやコットンでは少し挑戦しにくい派手めの色、例えばオレンジやライトブルーなども、モヘアなら挑戦できるかもしれません。

おすすめはHolland&Sherryの英国モヘア

そういうわけで皆さんにおすすめしたいのが、今ナポリで最も注目されている生地ブランドである英国ホーランド&シェリーのモヘア。ENGLISH MOHAIRSというシリーズです。

プロフェソーレ・ランバルディ静岡ではファビオ・ソダーノのナポリ仕立てメジャーメイドで、6月末までは税込260,000円生地代込み(オープン記念価格)でお仕立ていただけます。

春夏のジャケットやスーツを仕立てるときに、このバンチをチェックし忘れたとしたら、そんなにもったいないことはないでしょう。

ホーランド&シェリーのウールならではのハリ、コシに光沢と滑らかさの合わさった上質な生地感。そこに最高級キッドモヘアのシャリっとした軽快さ、そして煌びやかな質感が加わって、もう見ているだけでうっとりしてしまいます。

まだこれからキッドモヘアに挑戦するという方には、ネイビー系を。

少し地味になりやすいようなネイビーでも、キッドモヘアの生地感と光沢が入ると一気に色気のある雰囲気になります。

すでにモヘアの魔力に取り憑かれているあなたには、こんな色をおすすめしたい。

最初は少し勇気がいるかもしれませんが、クリームイエローやサーモンピンク系のシャツと合わせて着こなせば、上品でありながら遊び心のある大人の休日スタイルができますね。

もちろんキッドモヘアの風合いを生かしたスーツを作るのも良いでしょう。

もちろんビジネスユースを考えてオーソドックスな色柄でも良いですが、モヘアの魅力を生かすのであればモヘアの発色の良さが際立つブルーの狭めストライプ、それからライトグレーの広めストライプがおすすめです。

 

いかがでしょう?

美しく、気持ちよく、そして永遠のエレガンスを持つモヘア。ファビオ・ソダーノのナポリ仕立てメジャーメイドで、一着作ってみませんか?

(オンラインでのメジャーメイドも可能です)

 

「【ビスポーク】永遠のエレガンスを持つ生地、モヘアの魅力」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: メンズファッションのお勧め記事一覧 – 大人になれる本

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