【日本未展開!!】Mattabischマタビシのシャツをレビュー

Mattabisch マタビシ

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プレタポルテ界の最高峰と言われているブランドがイタリアに2つあります。それは、Brioni ブリオーニとKiton キトン。どちらも一流ブランドならではの素晴らしい生地と、ハンドメイドの美しい仕立てを両立させた、大人の憧れのブランドです。

とはいえドレスシャツの値段にして54000円〜90000円ほどと、値段もまた一流です。

ですが実はKiton キートンはMattabisch マタビシというセカンドラインを展開しており、そちらのシャツは25000円とリーズナブル。

このシャツは日本ではほとんど展開されていませんが、編集部が偶然チェコ・プラハのセレクトショップにて入手しましたので、レビューしてみます。

際立つ襟の美しさ

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さて、質の良いシャツとそうでないシャツというのはどこで判断するのか。それは往々にして、襟の部分であることが多いです。

襟の部分の仕上げやステッチを見れば、シャツがどんなレベルで仕立てられているのかが分かりますし、そのシェイプを見れば、どれほど立体的に考えられたシルエットになっているのかが分かります。また、生地の良さも襟の部分を見ることによって、光沢感や収まりの良さ、繊細さなどからすぐに判断することができます。

それを踏まえたうえで見てみると、このシャツの襟を見ればこのシャツがまさに一流のものであるということが分かるでしょう。

まったく狂いなく、際からほんのわずか数ミリのところを縫い合わせており、技術の高さが分かります。また第一ボタンを締めたときの襟のシルエットは、人前に立つ人物が着るのにもふさわしい美しさです。スーツやジャケットと合わせれば、特に襟の立体感がエレガントに見えます。

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どんなジャケットにも相性の良いワイドスプレッドカラーは、ネクタイをしても非常にかっこ良く決まりますね。

無駄のないシルエット

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Mattabisch マタビシのシャツの良さは生地や仕立てだけではなく、そのシルエットにもあります。バルバのような極端な絞りではありませんが、ピッタリと自然に身体に沿うシルエットは、見た目がすっきりとしていながら着心地は軽快です。

ジャケットを着て、脱ぐことはないとされているクラシックな着こなしに用いられるシャツは、ゆったりとしたシルエットであることが多いですが、モダンな着こなしでは、ピッタリと。

ジャケットをいざ脱いだときに、ダボダボで胸ポケットのついたシャツでは少し野暮ですので、スマートなシルエットの胸ポケット無しのシャツを選びたいですね。

職人の手縫い

さらに注目なのは、袖付け部分。こちらは手縫いになっており、ふんわりと優しく縫い付けられています。袖付けの部分が手縫いになっていると、ミシン縫いとは違い、若干のマージンが生まれます。ここがいわば、ストレッチ、あるいは車のサスペンションのようになっているのです。

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これが、すっきりとしていながらも、動きを妨げないシャツの秘密ですね。

手縫いの袖付けは洗濯をする際にほつれてしまう可能性が非常に高く、取扱いには気を使います。ですので、いくら質の良いシャツでもフェラガモなど大手ブランドはクレームを避けるためミシン縫いにすることが多いです。

逆にこういった袖付けを積極的に行うのは、イタリアのファクトリー系ブランド。先ほど少し例に出したバルバ、アレッサンドロ・ゲラルディ、フライなどのブランドが、手縫いや手縫いに準ずる袖付けを得意としています。

また、分厚い高級ボタンをとめる、丸形の立体的なボタンホールも手作業によるもの。

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これもまた、非常に手のかかる作業ですので、一流のシャツにしか許されない仕様です。

ただのセカンドラインではない

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いかがでしたか。

今回はkiton キトンのセカンドラインとして、Mattabisch マタビシを紹介してみました。しかしそれは単なるセカンドラインではありません。そもそも、マタビシの創設者はキトンの創設者の弟であることからも、廉価ブランドとして無視するわけにはいかないでしょう。

ではMattabisch マタビシとはどういった位置づけか。

これは今やビッグブランドとなったkiton キートンの代わりに、イタリアに存在する数々の優良なファクトリーブランドの一つとして、「身近な仕立屋」でありつづけることなのだと思います。

もちろん世界中のセレブはbrioni ブリオーニやkiton キートンを買い求めますが、Mattabisch マタビシはその横でささやかに、ファッションを愛してやまない私たち普通の人々に、素晴らしい服をそっと提供してくれる「身近な仕立屋」なのです。