憂いを払う L’Oratoire de Chasse Spleen 2013

 L’Oratoire de Chasse Spleen 2013 ロラトワール ド シャス スプリーン

フランス ボルドー マルゴー村から5キロほど北上した、ムーリス村にシャス・スプリーンのシャトーが有ります。

フランス語で「憂いを払う」を意味する、「シャス・スプリーン」は1821年、このシャトーに滞在した英国の詩人バイロンが命名したと言われています。
このロラトワールは、セカンドワインということもあり、実売価格が3千円程度というコストパフォマンスの高いボルドーです。

区分では「AOCムーリス」と認定され、土壌は石灰と粘土と砂利で構成されているそうです。

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シャス・スプリーンのセカンドは2種類あるらしく、以下のサイトを参考にすると。

「ロラト・ワールド・シャス・スプリーン」
ムーリ村の畑のぶどうを使用し、アッサンブラージュ時に格下げしたもの。
「レルミタージュ・ド・シャス・スプリーン」
ファーストラベルに適さないと判断された区画(オー・メドック)のぶどうを使用。

つまり、こちらのセカンドは1級になりそこねた本当にセカンドのようです。
一方レルミタージュは、まだ若い畑など元々セカンド向けになるようです。

ぶどう品種は、「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」「プティ・ヴェルド」とブレンドされていますが、とてもカベルネ・ソーヴィニヨンと思えないような柔らかな口当たりです。
抜栓直後は特に柔らかく、ツンとしたアルコール感やキレが無いので、上質なシルクのような口当たりです。

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輸入会社は株式会社徳岡。アルコール度数は12.5%と低めです。

香りの特徴と味わい

紅茶で例えると、アッサムとセイロン(ウバ)のブレンド。
強いコクと、どっしりとした香りが口の中に広がってくる。
にもかかわらず、タンニンは軽快で薄い膜のような渋みがしとしとと続く。
昼寝した後に、少し黄色い木漏れ日で起こされる感じ。

抜栓してすぐは、余韻は中程度から短めで、すっと消えてゆく。
香りはカップ咲きの黒い薔薇、少し酸っぱいヨーグルトのような香り。

積極的に空気に触れさせると酸っぱい香りが消えて、一層生花の香りが引き立つ。
香りだけでクラクラしてしまいそうな程に芳醇、味は逆に酸味が出て、クリームダウンしたようなアイスティーのタンニン。

香りを楽しむなら時間が経ってから、味を楽しむなら抜栓してすぐに飲み出すのがお勧めです。
ボルドーにもかかわらず、ブルゴーニュのような繊細な香りを併せ持つワインです。
刻々と香りと味わいが変化するので、愁いが晴れるかもしれません。

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ワインのレビューサイトを見ると、「抜栓後20分で開いてくる。」などと書いてあるサイトもありますが、個人的には抜栓直後が一番美味しく感じます。
のんびり飲んで30分も立つと、強い酸が立ちカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴が前面に出てきます。

香りに至っては、時間が経っても劣化してしまうことはありません。
むしろ変化を楽しめます。

グラスから花束の香りが漂ってくるワインは、低価格帯では少ないのですが、このシャス・スプリーンはセカンドで3千円でありながら香りまでもじっくり楽しめるのでワイン好きにお勧めできます。
ピノ・ノワールのような繊細さを併せ持つので女性が飲むのにも良いですね。

秋の夜長を文庫片手に楽しんでみて下さい。

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