【イタリアファッション】リネンジャケットを着こなしていたら、そいつは本物だ。

こんにちは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

急に冬が去ったかと思えば、まったくシャンパーニュの瓶を一本空けているうちに、気がついたら夏がやってきてしまいました。

早速みなさん春夏の着こなしを楽しんでいらっしゃいますね。

今日はそういうわけで、春夏に大活躍するであろうリネンジャケットの着こなしについてを書いていきたいと思います。

リネンジャケットを着こなしていたら、そいつは本物だ

リネンジャケット、これほどまでに美しい存在があるでしょうか。その美しさはまるでアンティークのシルバーのようです。

白く美しいスターリングシルバー、そのままでは少し味がないが、使い込んでいくことで味わい深くなり、それを磨くことで立体感が生まれ、奥ゆかしいアンティークシルバーの表情が出来上がっていく。

リネンもまた最初はパリッとしていて、上質なウールやシルクに比べたら硬く感じるでしょう。しかし何度も何度も着込んでいき、必要に応じて手入れもしてあげることで、柔らかく味わい豊かな雰囲気となっていきます。

リネンジャケットを上手に着こなすこと、それは「そのジャケットを何度も何度も着込んでいること」でもあるのです。

ですからリネンジャケットを驚くほどエレガントに着こなしている人がいるとしたら、その人は普段から靴下を履くかのようにジャケットを着ている。彼は本物なのです。

シワ、シワ、シワとその先に

とはいえ、リネンのジャケットを着ているとどうしても気になってくるのが、シワです。

リネンのジャケットは普通に着ているだけで腕周りにたくさんシワができますし、もしジャケットを着たまま車に乗ろうものなら、グランドキャニオンのように壮大で、恐ろしく深いシワが刻まれることでしょう。

しかしそこで屈してはいけません。シワ、シワ、シワがつくのを我慢して着ていると、リネンはあるところでシワを超えるのです。

パリッとした風合いの新品のリネンに一本のシワが入ると、それはそれは角が立って目立ち、気になるものです。しかし着込んだジャケットはリネン自体が柔らかくなり、鋭いシワが入りにくくなるのです。

代わりにジャケット全体がふんわりとして柔らかな風合いとなり、少し毛羽立ちも混じって、ビンテージ感のある美しい表情となるのですね。

右が使い込んだリネン、左が新品のリネンです。どちらもキートンのジャケットで生地は少し違いますが、リネンの風合いの変化がご覧いただけます。

新品では目が整っており、整然としています。それに対して使い込んだリネンは少し波打つような感じになっていますが、実は少しずつ生地が引っ張られ、着ている人に合わせて変化してきているのですね。

また細かいシワが無数につくことによって、むしろ柔らかく美しい風合いとなっています。

他の素材だったら、着込んでも傷んでいってしまうことが少なくない中、上質なリネンは着れば着るほど風合いが増していく。そのためワードローブに一着あると、いつもなんとなく手に取って気兼ねなく羽織れるジャケットとして、よく活躍してくれます。

リネンを主役として、バランスを取って

それでは、リネンのジャケットは実際にどのようにコーディネートするのが良いのでしょうか。

柔らかく自然な雰囲気は、リラックスして素敵ですが、かといって周りもそれに合わせてはちょっと崩した感じになりすぎてしまいます。

逆にリネンのジャケットにあまりにドレッシーなウールスラックスや、高番手すぎるドレスシャツを合わせたりすると、リネンの風合いが浮いてしまう。

ですからリネンジャケットをコーディネートするときに大事なのは、リネンを主役として、バランスを取りながらそれを引き立てるアイテムを上手に合わせていくことです。

もちろん慣れている方であれば自由に着こなすのが一番なのですが、まだリネンのジャケットにこれから挑戦する方であれば、バランスを取りながら着こなすと全体がまとまります。

例えばリネンジャケットの雰囲気でカジュアルなコットンパンツを合わせつつ、シャツにはしっかりとした仕立てのドレスシャツを合わせる。

はたまたリネンシャツを合わせつつも、トロピカルウールのスラックスとシルクネクタイやチーフで全体を引き締める。そんな具合でバランスを取るのが大事ですね。

ちなみに盛夏でカジュアルな場面であれば、リネンばかりの組みあわせでもお洒落に着こなせますね。

ぜひ皆さんも挑戦してみてくださいね。

 

著者 Professore Rambaldi

静岡のセレクトショップ「プロフェソーレ・ランバルディ」
本物のナポリ仕立てを日本でオーダーできるメジャーメイド、キートン、アンナマトッツォを始めとした、希少なイタリア服を取り扱っております。

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