花瓶の佇まい。山崎光洋の作品

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ティーウェアなんてものは、およそ現代に出来たものであり、原点と言えば壺。
花瓶の作品を壺と呼んで良いかは分かりませんが、あらゆる食器とは異なるオーラを漂われています。

26歳にして生まれて初めて花瓶を買いました。
不思議なもので、世間一般では”親からのお使い”以外で自発的に花瓶を買い求めるというのは何歳になってからでしょうか。

”花を活ける”というのは、華道や茶道など一部の人にとっては日常的なものですが、多くの現代人からすれば、無くても問題がない事です。
少なくとも今の20代や30代で自分から、家に飾る生花を買い求める人はごく一部と言えます。
昔と違って、誕生日にはLINEでブーケ(花束)の写真やスタンプが届ければOKという風潮さえあるのです。

時代の移り変わりというのはそういうもので、悪いことだとは思いません。
年配の人からしたら、「昔は冷蔵庫に入れる氷売りが居て…」なんて話も聞きます。

ただ、美しい花瓶に花を活けるというのは優しい気持ちになれます。

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この花瓶は山崎光洋さんという作家さんの作品で、京都東五条東に窯を持つそうです。
なんとアンティーク店で5千円で購入したもので、オークションなどでは2〜3千円程で売られる事もあるようです。

アンティーク店の方の話では、どんなに素晴らしい作品でも”人間国宝”にならなければ、価値がぐっと上がることはない。と話していて、確かに壺や花瓶を焼く人は数多くありますが、世間一般に認められるのは極僅かだけです。

筆者が思うに、この作品は素晴らしい造形の芸術品です。
透明感の高い釉薬に入った貫入と、青色の変化は溜息が漏れる程の美しさです。
ティーウェアであれば海外の何百万円とする作品を見てきましたが、なぜ日本の作品は無名だと数千円でここまで良い物が手に入るのか不思議です。

やはり今どきは壺や花瓶に需要が無いのでしょうか。
ただ、おかげといっては変ですが本当に美しい作家物の花瓶が数千円で手に入るので、初めて花瓶を買う人は近くのホームセンターではなく、小さなアンティーク店に足を伸ばし、ひとつひとつ丁寧に焼かれた作品を手にとって、一番好きな物を選ぶのを強くお勧めしたいです。

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