初心者にありがちな「ふむふむ。Aiっていう全てオートモードで撮ればいいんだな?」を卒業してワンステップ先の本格的な撮影を勉強してみましょう。
オートモードに飽き始めた頃に覚えるといい5つの事
レンズの絞り
しぼりとはなんぞや?
絞りというのは、レンズの中に3枚~6枚位の羽が入っていて、
光が入る範囲を狭めていくことを、「絞る」といいます。
写真は、絞って狭くなったものです。
開放にすると、レンズの向こう側が見えます。
「絞る」の対義語は「開放」になります。F2.8などとカメラに書いてありますが、これが小さい数字ほど「開放」です。
例えば「F8」などと絞っていくと、どんどん穴が小さくなって、ちょっとしか光が入りません。
その代わりにくっきり映ります!
明るい時は、ちょっとの光で撮影できるので、プログラム設定だとFが大きいのです。
ですので、明るい昼間にプログラムで撮るとくっきりした写真になります。
F2.8で撮った写真です、手前のボトルにはピントがくっきりあってるのに
奥の背景はボケが出てます。
こういった雰囲気のある写真が取りたければ、小さいFを使います
F5で撮った写真です、背景の木が少しくっきりしました。
例えば、自動車を撮る時、F2.8だとヘッドライトだけがピントがあって
後ろの方がボケてしまう事があります。
そういった時に、少しFを大きくすると、後ろまでくっきり映り
遠くの背景をぼかしたりもできます。
F12で撮った写真です、手前も背景もくっきり映ります。
写実的に、目で見た通りに見せたい場合につかいます。
あとは風景画など、全部がくっきりしていたいときに便利です。
その代わりに、絞りで光が少ししか入らない状態なので、
シャッターの速度が遅くなります。(いっぱい光を入れないと画像が暗くなってしまうので)
ですので、夜には使えないと思っていた方がいいです。
三脚を使えば、夜でもくっきりの写真が撮れます。
(カメラがブレないので)
始めのうちは絞りとは、「こういうもの」と思っていて下さい。
F3←←ボケる←←←←←F6→→→→くっきり→→F12
F3←←ぶれにくい←←←←←F6→→→→ぶれやすい→→F12
シャッタースピード
シャッタースピードとは、シャッターを開けている時間のことです!
昼間に外で、写真を取ると、「カチャン!」っていいますよね?
それが夜に暗い所で取ると、「カッチャーーーン」ってなるのです。
何故かと言うと、夜は暗くて光が足りないので、カメラにいっぱい光を当てる必要があるからです。
具体的には、「昼間は1/1000秒」「夜は1/20秒」になったりします!
何が起こるかというと、夜はぶれやすいのです。
夜に失敗しちゃった例。
後に説明する、「ISO感度」というのを変更するとブレを防ぐ事ができます。
ちなみに、お昼は明るいので、シャッターを長くすることができません。
ですが、「絞り」の箇所で説明したとおり、お昼でも、いっぱい絞り込むと
昼間でもシャッター速度を長くすることができます。
例えば、普通だと、
快晴のレース場で車を撮ると、こんな感じになります。
ものすごーーい早いスピードで走っているので、まるで止まっているように見えてしまいます。
そこを、シャッターの速度を長くして、車の進行方向に合わせて撮ると、こんな風に映ります。
凄まじいスピード感!!
なぜ、こうなるかというと、車と同じ方向にレンズを進めるので、車だけ止まって、背景が進むのです。
ですが難しいので、根気よく頑張って挑戦してみて下さい。
夜間の長時間露光!シャッタースピードを5秒以上に
そのために一眼レフを買う人もいるくらいです。
この写真は、何時に撮った写真かわかりますか??
一見、昼でも夜でも無いですよね。
どうしたかというと、19時前後にシャッター速度を3秒ほどなが~~く開けて取りました。
もちろん、ぶれやすいので三脚が絶対に必要です。
すると、僅かな月明かりが山頂を照らしているのが、明るく映り、こういった写真になるのです。
他にも、車のテールランプを軌跡として表現したりもできます。
ミスるとこうなります。
ちなみに夜に、ミニライト(それか携帯のLEDなど)を使って、このような絵を書くこともできます!
この絵については、また記事を書きたいと思います。
ピカピカという技法です
カメラのISO感度設定
次にISO感度をやります。
ISO感度というのは、つまるところ、少し暗い写真でもカメラの中で無理くり明るくしちゃおう!
ってような処理のことです。
もともとは、フィルムカメラの用語で、「フィルムの感度を上げる」=「少ししか入らない光でも反応しやすくする」といったような意味で
携帯電話などのデジカメの場合でも、短いシャッタースピードでも暗くならないように自動でISO感度があがります。
一眼レフの場合は、そういたISO感度を自分で調整する事もできます。
ISO感度は低ければ低い程、画質が綺麗になりますが、シャッタースピードが遅くなります。
↓ISO感度が非常に高くて、ノイズが出る例。
↓暗いのに、ISO感度を上げていないので、ノイズが出ていない例。
みなさんも携帯電話のカメラで夜に撮った写真が「汚い!」と思った事はありませんか?
なんか変なツブツブが出たり、色が変に変わってしまったり、綺麗に映らない!というのはこのISO感度が原因です。
携帯電話の中の人が、「ブレて、何がなんだか分からない写真よりはマシだろう」と考えて感度をバンバン上げてしまうのです。
ISO100←←綺麗←←←←←ISO400→→→→ノイズ出る→→ISO6400
ISO100←←シャッター長い←←←←←ISO400→→→→シャッター短い→→ISO6400
ということで、感度を上げると言うのは一見便利なようで、諸刃の剣なのです。
「夜に綺麗な景色を撮りたい!」という時は、三脚を用意して、低いISO感度(100~400)で
長時間のシャッタースピードで撮影すると、夜景などが綺麗に撮ることができます。
もしくは、手すりなど、完全にカメラが動かない状態であれば、三脚なしでも撮ることができます。
焦点距離
焦点距離とは、レンズからカメラのセンサーまでの距離です。
難しい事は後にすると、「ズームの倍率」みたいものです。
24mm←←広角←←←←50mm→→→望遠→→300mm
といったように、ミリが小さいほど、広角になります。
広角とは・・・。
広く取れる!
望遠レンズとは・・。
遠くのものを引き寄せて撮れます!
(APS-Cや35mmフルサイズなど色々種類があって実際には機種によりますが)
ざっくり言うと。
- 20mm→超広角
- 24mm→広角
- 35mm→標準
- 50mm→中望遠
- 80mm→中望遠
- 200mm→望遠
- 300mm→超望遠
みたいな感じで覚えればオッケー!
ホワイトバランス
カメラで色合いが替えられます。
普段、白く見える画用紙ですが、
ろうそくのもとで見た画用紙は?黄色っぽいのに白。
青っぽい蛍光灯のもとで見た画用紙は?青っぽいのに白。
といった感じで、場所に寄って「白」というのは相対的に変化します。
ですので、このホワイトバランス設定を調整することによって雰囲気を変えることができます。
3つの車の写真がありますが、色によって印象が変わると思います。
暖色照明の記事 も合わせて参考にしてみて下さい。
ということで、初心者向けの「買ったら初めに覚える事」特集でした!